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年齢を重ねるとともに運動がより必要になる理由とは?

こんにちは、MSG Fitness Center です。

 日常的に運動するかしないか、ジムに入るか入らないか、運動と聞くと何となく健康的な意味があるのはわかるけど、結局何のために運動するのかわからない。だから始まらない、続かない、そんな中でも時は流れ人は歳を重ねていきます。
 この記事では、人間は歳を重ねるごとに自然と筋肉量を失っていく。この人体のメカニズムがあなたの人生にどのようなリスクを発生させるのかについて紹介していきます。このリスクを把握することで年齢とともにより運動がより必要になる理由が明確になり、それがあなたにとって運動を日常的に行うきっかけ、理由の一つになれば嬉しいです。


サルコペニア
 人間の身体は、年齢とともに筋肉量は次第に失っていきますが、そのプロセスは年齢によって異なり、日常生活に大きな影響を与えます。筋肉の減少は、サルコペニア(加齢性筋肉減少症)と呼ばれ、運動能力、代謝、骨密度、さらには生活の質までを左右する重要な要素です。
 以下では、筋肉の減少がどのように年齢とともに起こって行くのかについて紹介していきます。

30歳以降・筋肉の自然減少が始まる
 
30歳を過ぎると、筋肉量の自然減少が始まります。この現象は、身体の老化プロセスの一部として自然に起こりますが、その減少率は毎年約0.5%から1%の割合とされています。これは年齢によるホルモン変化、特に成長ホルモンやテストステロンの減少や、日常の身体活動量の減少に起因します。この時期に定期的な運動、筋力トレーニングを行わないと、徐々に筋肉が減少し、運動能力や基礎代謝も低下します。

・ホルモンの影響
 成長ホルモンやテストステロンが減少することで、筋肉の合成能力が低下します。
・活動量の減少
 忙しい日常生活の中で運動習慣が減ることにより、筋肉の維持が難しくなります。

40歳から50歳・筋肉の減少速度が加速
 
40歳を過ぎると、筋肉量の減少速度はさらに加速します。特に50代に入ると、筋力低下が顕著になり、この年代では年間で約1%から2%ほどの筋肉量が失われることがあります。体重がそれほど変わらなくても、筋肉が減り、代わりに脂肪が増えることで体型の変化が感じられやすくなります。

・筋力の低下
 筋力は年齢とともに筋肉よりも早く低下することが知られており、50代では特に下半身の筋力が減少しやすく、日常生活の動作(階段の上り下りや立ち座り)が困難になることがあります。
姿勢と柔軟性の低下
 筋肉の喪失は、姿勢や柔軟性にも影響し、関節の可動域が狭まり、肩こりや腰痛、膝の痛みなどのリスクも増加します。

60歳以降・サルコペニアのリスクがより顕著に
 
60歳を過ぎると、筋肉の減少が一層進みます。この年代では、筋肉量が年間で約3%から5%ほどの割合で減少するとされています。この急激な筋肉減少は、サルコペニアとして知られ、特に日常生活に大きな影響を及ぼします。筋肉の喪失により、転倒や骨折のリスクが高まり、自立した生活が難しくなることもあります。

・サルコペニアの影響
 筋力の低下により、歩行速度が遅くなり、バランス能力も低下します。これにより、転倒による骨折や怪我のリスクが高まります。
・代謝の低下と肥満のリスク
 筋肉量が減少すると、基礎代謝も低下し、エネルギー消費が少なくなります。そのため、同じ食事量を摂取していても、脂肪が増えやすくなり、肥満や生活習慣病のリスクが高まります。


筋肉量が減少していくことでの健康的デメリット
 
筋肉が減少していくことは、あなたの健康にさまざまなデメリットをもたらします。以下ではその主なものを紹介していきます。

・代謝の低下
 筋肉量が減ると基礎代謝が低下します。これにより、身体がエネルギーを効率的に使えなくなり、太りやすくなるリスクが高まります。
・筋力と機能の低下
 筋肉が減ることで、日常生活の動作が困難になったり、怪我をしやすくなったりします。転倒のリスクや、動作時のバランス感覚が悪化することもあります。
・骨密度の低下
 筋肉が骨に適切な負荷をかけることで骨密度を維持するため、筋肉の減少は骨密度の低下を引き起こし、骨粗しょう症や骨折のリスクを増加させます。
・インスリン感受性の低下
 筋肉は糖を取り込んでエネルギーとして利用するため、筋肉量が減ると血糖コントロールが悪化し、インスリン感受性が低下します。これにより、糖尿病リスクが高まります。
・免疫力の低下
 筋肉はアミノ酸の貯蔵庫として機能し、免疫系のタンパク質合成に重要です。筋肉量が減少すると、免疫力が低下し、感染症にかかりやすくなることがあります。
・心臓血管リスクの増加
 筋肉の減少は脂肪の増加を招き、これが心臓血管系のリスク要因である高血圧、動脈硬化などを高めることに繋がります。


サルコペニアを予防するための運動方法
 
サルコペニア(加齢性筋肉減少症)を予防するための運動方法は、筋肉の維持や筋力の向上だけでなく、心肺機能や柔軟性、バランス感覚の向上にも効果があります。特に重要な運動としては、筋力トレーニングと有酸素運動が挙げられますが、これらを組み合わせることで、サルコペニアを予防し、年齢に応じた健康な体を維持することが可能です。

筋力トレーニング
 筋肉の減少を防ぎ、筋力を維持・向上させるための最も効果的な方法が筋力トレーニングです。これは、筋肉に負荷をかけることで筋繊維が再生・成長し、筋肉量を維持するために不可欠です。特に、以下の2つのタイプの抵抗運動が推奨されます。

・ウエイトトレーニング
 
ウエイトトレーニングは、ダンベルやバーベル、マシンなどの重りを使用して筋肉に負荷をかける運動です。筋肉量を増やすだけでなく、骨密度の改善にも役立ちます。年齢に応じた強度を選ぶことが重要で、初めは軽い重さから始めて徐々に負荷を増やすことが推奨されます。
・自体重エクササイズ
 
自体重で行うエクササイズは、道具を使わず自分の体重を利用して筋肉に負荷をかける運動です。家でも簡単にできるため、始めやすく定期的に続けやすいのが利点です。

有酸素運動
 
有酸素運動は、心肺機能を維持し、全身の健康状態を向上させるために非常に重要です。筋肉の酸素供給を改善し、血行を促進するため、筋肉の回復や成長をサポートする効果もあります。有酸素運動は脂肪燃焼効果が高く、肥満や生活習慣病の予防にもつながります。以下の運動が推奨されます。

・ウォーキング
 
ウォーキングは、最も簡単かつ効果的な有酸素運動の一つです。特に、日常的に取り入れやすく、長時間続けやすいという利点があります。
・水泳
 
水泳は、全身運動として非常に効果的で、関節に負担がかからないため、特に高齢者や関節に問題がある人に適しています。水中での抵抗が筋力の維持に役立ち、同時に有酸素運動として心肺機能を強化します。
・サイクリング
 
サイクリングは、膝や足首に負担をかけずに下半身の筋力を鍛え、有酸素運動として心肺機能を強化します。自転車に乗れない場合は、室内バイクでも同様の効果が期待できます。

柔軟性とバランス感覚の強化
 
筋力トレーニングと有酸素運動だけでなく、柔軟性とバランス能力を向上させる運動もサルコペニア予防には重要です。柔軟性を保つことで、関節の可動域が広がり、動作がスムーズになります。また、バランス訓練は、転倒リスクを減らすために重要です。

・ヨガやピラティス
 
ヨガやピラティスは、筋肉の柔軟性と体幹の強化に優れた運動法です。関節に負担をかけずに筋肉をストレッチし、同時にバランス感覚を養うことができます。
・バランスエクササイズ
 
片足立ちでのエクササイズやバランスボール、ハーフバランスボールを使ったエクササイズは、バランス能力を向上させ、日常生活での動作を安定させます。


 先述してきた通りに、歳を重ねるとともに起こる筋肉量の減少は、あなたの健康に様々なリスクを引き起こします。
 サルコペニアの予防には、筋力トレーニング、有酸素運動、柔軟性とバランス訓練が非常に重要であり、上記の運動をバランスよく組み合わせることで、筋肉量を維持し、体力を高め、心肺機能や全体的な健康状態を改善することができます。年齢に応じた適切な運動強度を選び、定期的に行うことが、健康長寿の鍵となります。
 年齢とともに筋肉量を失っていくというこの人体のメカニズムに完璧に抗うことは不可能かもしれませんが運動を定期的に行うことで一定量のリスク回避には確実に繋がります。これが年齢とともにより運動が必要になる理由になります。


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