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日本語に「未来形」はない。


英語のように「未来形」がない日本語


生徒さんから質問された。
「日本語に未来形はありますか?」

答えは、「ありません。」が正解だ。

英語で言う、will のように、これをつければ未来のことを表す形、というのは日本語の文法には存在しない。

日本語は、前後の文脈から聞く側が「予想」することが必要な言語だ。
未来形や過去形という形ではなく、文脈から、今何時の事を話しているのかを考えるという言語なのだ。

一見、「明日は」とか「今から」とか、これから先に起きることを補足する語がつくと未来形、と思われるかもしれない。

たとえば、
「明日は病院に行きます」

という文章。

明日は、という語がついている。

しかし、

明日、という語がなくてもこの分は成立する。

「病院に行きます。」

だけでも、今より先の話をしていることはわかる。

行く、という事は、今は別のことをやっていて、今より後にその行動をするという事が状況から推測できるからだ。

~ます マス形があらわすのは未来のことだけではない。


「マス形」が、未来のことをこの形は、未来のことだけでなく、現在のことや一般的な事実を表す場合にも使われる。

使用方法

  1. 現在のこと: 現在の行動や習慣

    • 例:「毎日6時に起きます。」これは、毎日6時に起きるという習慣を表している。

  2. 一般的なこと: 一般的な事実や真実

    • 例:「夏は暑いです。」これは、夏が暑いという事実を表している。

  3. 予定されたこと: 未来の予定

    • 例:「明日映画を見ます。」これは、明日映画を見る予定があることを表している。

  4. 意志や意図

    • 例:「今日は勉強します。」これは、その時点での意志や意図を示す。

このように、「マス形」は、文脈によって異なる意味を持つため、特定の時間を指しているわけではない。文章全体の内容からその意味を読み取る必要がある。

未来を表す副詞まとめ

副詞で、未来を表す語というのもある。

  1. 将来 (しょうらい)

    • 将来、科学者になりたいです。

    • In the future, I want to become a scientist.

  2. 後で (あとで)

    • 後で宿題をします。

    • I will do my homework later.

  3. これから

    • これからは健康に気をつけます。

    • From now on, I will take care of my health.

  4. いつか

    • いつか自分の家を建てたいです。

    • Someday, I want to build my own house.

  5. そのうち

    • そのうち家を買いたいです。

    • Eventually, I want to buy a house.

  6. 今度 (こんど)

    • 今度の会議は重要です。

    • The next meeting is important.

  7. すぐに

    • すぐに返事します。

    • I will reply soon.

具体的な時期を明示する未来を表す副詞

  1. 今日 (きょう)

    • 今日、ジムに行く予定です。

    • Today, I plan to go to the gym.

  2. 明日 (あした) / あさって / 来週 (らいしゅう)/来月 (らいげつ)/来年(らいねん)

    • 明日、新しい仕事を始めます。

    • Tomorrow, I will start a new job.

    • あさって、大事な試験があります。

    • The day after tomorrow, I have an important exam.

    • 来週、新しいプロジェクトを始めます。

    • Next week, I will start a new project.

    • 来月、家族と旅行に行きます。

    • Next month, I will go on a trip with my family.

    • 来年、大学に入学します。

    • Next year, I will enter university.

  3. ~週間後、~か月後

    • 1週間後、結果が発表されます。

    • A week from now, the results will be announced.

まとめ

 日本語には未来形が存在せず、文脈や副詞で未来の出来事を表現する。ます形は現在のこと、一般的なこと、未来の予定や意志を表す場合に使用される。
 未来を表す代表的な副詞には「将来」「後で」「これから」「いつか」「そのうち」がある。
 具体的な時期を示す副詞として「今日」「明日」「あさって」「来週」「来月」「来年」「1週間後」がある。これらの表現を使って、未来の出来事や予定を明確に伝えることができる。
 生徒さんから、日本語には未来形がありますか?という質問を受けて、まとめてみた。
 
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Mina Sato IQ130 ASDの心理士/脳外科ナース/Nativecamp日本語講師
本当にありがとうございます!応援してくださる気持ちが本当に嬉しいです。「サポートをいただきました」の通知が、わたしの人生のうちの今日一日という日を幸せにしてくださいました。色々ありますが、あなたの一日も素敵なものになりますように。