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未知の問題を解決する!クリティカル・シンキングとは

QAエンジニアのつーつーです!
今回は品質改善活動をしていくなかで、原因分析をする時に意識的に用いている思考法「クリティカル・シンキング」についてお話したいと思います!
似たような思考法「ロジカル・シンキング」もありますが、次回以降でまとめてみようと思います😊
品質改善に限らず、通常業務での課題解決などにも役立つ思考法になるので、皆さんのお役に立てればと思います🙏


クリティカル・シンキング(Critical Thinking)とは

情報や問題を深く考察し、多角的に分析することによって最適な解決策を見つけ出すための思考法です。
これは、論理的で客観的な判断を行う能力を育てるためのスキルセットであり、QAエンジニアにとっても非常に重要であると私は考えております!

思考法のステップ

1.問題の定義

 問題を明確にして具体的な課題を特定する。問題の背景や影響を理解することが重要です。といいつつ、まずは課題を箇条書きにするのがオススメです👍

2.情報の収集

 関連するデータや情報を集める。信頼性のある情報源を使い、事実と意見を区別することが重要になります。できれば、情報源もメモしておくことをオススメします😁

3.仮説の構築

 原因を仮定し、可能性のある解決策を定めてそれらの仮説を検証します。複数の視点から仮説を検討することが重要になるため、異なる意見も取り入れてみてください。
ただし、多くなりすぎると身動きが取れなくなるため、2-3名など人数は多少絞った方が動き出しやすくなります!

4.分析と評価

 情報や仮説を分析し、論理的に評価する。メリット・デメリット、リスク・ベネフィットを整理する。

5.結論の導出

 検討した中で最適な解決策を導き出し、実行可能な計画を立てる。結論を出す際には、透明性を持たせ、論理的な根拠を示すことで客観性を持たせることができます🫡

6.結果のフィードバック

 結果を評価し、フィードバックを受け取る。必要に応じて、アプローチを修正し、カイゼン活動を続けていきます🙆‍♂️

実践方法

いくつかのやり方があるため、複数やってもいいですし、クイックに小さくまずは一つだけ実施するなどでもOKです!

1.質問をする

 何が問題なのか、なぜその問題が重要なのかを問いかける。深い質問をすることで、問題の核心に迫る。※なぜなぜ分析を用いながら実施すると効果的です🧐

2.多角的な視点を持つ

 他人の視点(上司、同僚、部下問わず)や異なる意見(好意的、中立的、批判的)を取り入れ、多様な観点から問題を考える。
これにより、見落としがちな要素にも気づくことができます。※なぜなぜ分析を用いながら実施すると効果的です🧐

3.論理的な推論を行う

 結論に至るまでの論理的なステップを明確にし、各ステップが妥当かどうかを検証する。
成功させるつもりで動きますが、判断が難しい場合は「失敗は成功の質を上げる!」ということスタンスで多少の思い切りは必要になります👍

4.エビデンスに基づく判断

 感情や直感ではなく、データや事実に基づいた判断も行う。信頼性の高い情報源からのデータを使用する。

5.バイアスの排除

 自分自身のバイアスや先入観を認識し、それらを排除する努力をする。客観的な視点を保つことが重要になるため、難しく考えず30秒悩んだら排除するなど機械的に実施する。
これは結構難しいので、私も自分自身の価値観を優先してしまうことがあり「一旦捨てる」ということをルールを設けて機械的に行ったりします🙆‍♂️

6.シナリオプランニング

 複数のシナリオを想定し、それぞれのシナリオに対する対策を考える。これにより、予測困難な状況にも対応できる準備ができます。

7.ディスカッションとブレインストーミング

 チームメンバーとのディスカッションやブレーンストーミングを通じて、多様な意見を集める。これにより、より豊かなアイデアや解決策が得られます。ただし、発散しやすくなるため取りまとめは注意が必要になります!

品質改善における具体例

最後にQAエンジニアの品質改善というシナリオにおいてどのような動きになるのか簡単な事例を述べたいと思います。

1.問題の定義

 新しいソフトウェアリリースのバグ発生率が高く、顧客満足度が低下している。という問題。

2.情報の収集

 バグレポート、ユーザーフィードバック、テストケースのレビューを行う。

3.仮説の構築

 テストケースの不足、コードレビューの質、開発プロセスの問題などが原因と仮定。このとき、複数の人から異なる意見も取り入れること。

4.分析と評価

 各仮説を検証し、問題から見えてきた課題に対して、テストケースの不足が主要な原因であると特定。
こちらのフェーズでも複数の人からフィードバックをもらう。

5.結論の導出

テストケースの増加と改善を計画し、実行する。
途中経過も発信していくことで周囲からの理解を得ること。

6.結果のフィードバック

リリース後のバグ発生率を再評価し、改善の効果を確認。
必要に応じて、さらなる修正を行う。

結論

クリティカル・シンキングは、QAエンジニアが複雑な問題を解決し、最適な結果を導き出すための強力な思考法の一つです。
多角的な視点で問題を分析し、論理的に結論を導くことで、品質向上に貢献できます。
このスキルを磨くことで、より効果的なテスト戦略を策定し、プロジェクトの成功に寄与することができるようになるため、参考にしていただけると幸いです😊

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