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街中の小川は今も自然に満ちていた

先日悪戦苦闘してシラハエ用毛鉤を作ってみた。
今日はラインにその針をラインに結んで近所の小川に出てみよう。
という事で#16のアイに糸を通して見よう。
アイの直径は気にしたことないが、1㎜は確実に下回っている。
そこに0.4号と呼ばれる直径0.1㎜のラインを通して縛る、ただそれだけのこと。

これがねぇ、悲しいかな至難の業なんですねぇ。
アイと呼ばれる針の穴は何となく透かすと見えている…気がする。
0.1㎜の糸は裸眼ではほぼ見えていない、それを指に摘まんでアイに通すのだから、ほぼ無理に近い。

あずきルーペを使っても難儀なことに変わりはなく、こればかりは自分にブチ切れたって、嘆いたってどうにもならない、ただひたすら繰り返すのみ。
正式な結び方も色々あるが、そんな状況なのでセオリーは無視。
とにかく止まればよろしい。
結局ラインに針を結ぶのに小一時間を要した。
先般秋神川へキャンプに出掛けた際には、#14に裸眼で5分程で通す事ができた、これはまさに奇跡。

釣りに行くとライントラブルは避けて通れません。
当然予備の針も欲しくなります、こんな状況なので現場で通すなんてことは絶望的。
予め、糸に2本ほど通しておいて、予備としたい。
そこで上の写真。
100均の拡大鏡を自作の筆立てに挟み込み、あずきルーペ+拡大鏡でアイもラインも程よく見えるようになった。

予備の糸に二本を通すのに要した時間は10分程。
これはなかなか使える、自画自賛だ。
それでもどうだろうミッジと呼ばれる極小の毛鉤には太刀打ちできそうもない。
衰えた視力には#16がミッジサイズになっている。

先端の針はしっかり結び止め、万一交換する場合は二本目の針をずらして二本目先端で糸を切りラインに結び予備とする。
予備はその段階で切った糸に結び止めケースに入れておけばいい。

こんな感じでケースに入れておけば絡まる事もない。

家から最寄りの小川まで約一時間、まもなく夕暮れも近づく頃。
水面の下ではキラキラ輝くシラハエの姿、上手くいけば写真に収めることも出来そうな予感。

邪魔な存在でしかないロッドケースも今はポール代わりとなり意外に重宝しありがたみを感じる。
ロッドは30年前から使っているUFMウエダのオイカワスペシャルCOF-7012、7Ft#1~2、ラインは#0Fのレベルライン。
シラハエから小渓流の岩魚、管理釣り場など幅広く使って来たが、どこに行っても重宝するいいロッドだと思う。
息子達が興味があればいつか譲ろうと道具を残してきたが、誰一人興味がない様で行き場を失っている。

さて椅子をセットして、気持ちいい川風を受けながらラインを振ってみよう。
流れの中の毛鉤が認識できるのは精々5㍍以内、なんとなく食べに来ている様子だが合わないねぇ。
本当に針を目がけて水面を割っているか自信はないが取り敢えずご対面。
小さな針なら合わせなくても向こうから針にかかってくるものだが、針も大きくなるとそんな訳にはいかないねぇ。

視認不能な遠投をしてみる、ゆっくり伸びるラインが夕湯に映えて実に爽快な気分でいいものだ。
約小一時間振ってみたが、「写真撮って」と針に掛かってくれる奇特なシラハエは少なかった。
足元も暗くなり始め、明るいうちにそろそろ帰るとする、また涼みにこよう、今度は缶ビール持参で行ってみるかナ。

それにしても日中はまだまだ暑い、空は秋の様相を見せているのだが街中を歩いてみようという気にはなかなかなれません、行先の定まらない台風が幾つも出来て天気は安定しない。
神社巡りはもう少し湿度が下がってからにして、今はチェアリングできる川を探して毛鉤を振っていた方がよさそうだ。
視力が衰えた毛鉤釣り好きのやる事は、どこまでもスローでものぐさ、反面、蛇らしきものには俊敏に反応する妙な生態に変化していきます。
笑わば笑え、いつかは皆同じ道を歩むのです。

余談としてこの川にはカワセミが生息しています、10年前にも見かけましたが、それ以降散歩で訪れても姿を見なくなりました。
この日はおやじに驚き鮮やかなブルーのお尻を見せ飛び去るカワセミの姿を見かけました。
街中の人通りの多いこの川でいまだ命を繋いでいるようです。
次回からカメラを持ってこよう。

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