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PR視点で振り返るGaudiyブランドリニューアルの舞台裏

こんにちは、GaudiyでPRとブランディングを担当するマーティン(@mrtn)です。2023年10月11日にGaudiyはコーポレートブランドを一新しました。

このブランドリニューアルプロジェクトにおいて、私はプロジェクトオーナーとして全体のディレクションやアウトプットの責任を担いました。今回のnoteでは、プロジェクトオーナーやPR担当としての視点から、ブランドリニューアルの全貌を振り返り、本プロジェクトを通じて得た学びや気づきをまとめます。

企業のブランド作りに興味があったり、今後計画している広報担当やインハウスデザイナー、経営者の皆さんに届き、参考になれば嬉しいです。

まずは一連のアウトプットをお見せします。
新しいロゴ、コンセプトは「社会のバグに挑むバグ」

ロゴと共に生まれたオリジナルフォント「Gaudiy Sans

コーポレートサイトでは私たちのビジョンを紐解きます

ムービー「Gaudiy 未来の予告編」も

さらにはオリジナルキャラクターや各種クリエイティブも

企業のコーポレートブランドとしては他に類を見ない、特徴的なクリエイティブの数々。

このブランドリニューアルの目的や全体像を紹介したのち、3つのポイントに沿って学びや気づきをお伝えしていきます。


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ブランドリニューアルの目的・全体像

目的

今回のブランドリニューアルの目的はこちら。

社内外における「Gaudiyらしさ」の認知を揃え、
本気でビジョン実現をめざす決意を社会に示すこと

Gaudiyは2023年に創業5周年を迎えました。ビジョンの実現に向けて真摯に取り組む中で、独自の企業文化や組織制度など「Gaudiyらしさ」が育まれてきました。

一方、Gaudiyらしさが確立されるにつれて、従来のロゴやコーポレートサイトが現在の自分たちのイメージと一致しなくなってきたことが課題として浮き上がってきました。

愛着はあるんだけど、ぽくはなくなってた旧ロゴ

このプロジェクトが始動した2022年は、シリーズBの資金調達を経て、グローバル展開を本格的に開始する重要な転換点でした。世界へ認知を広げる前に、Gaudiyらしいブランドイメージをしっかりと確立したい。

そして「ファン国家」という、無謀とも思えるビジョンを本気で実現しようとしてることを社会に示したい。これがブランドリニューアルの目的です。

制作体制

ブランドリニューアルは多くのパートナーとの共創プロジェクトでした。

コーポレートアイデンティティは数々の企業のロゴを手がけるタカヤ・オオタさんのkern inc.。CEOの石川がタカヤさんのロゴのファンだったことからお声がけして実現しました。

コーポレートサイトはこれまた数多くの企業のブランディングを手がけるPARKさん。PARKさんにはGaudiyのミッションとバリューを策定していただいた経緯があり、今回も真っ先に相談しました。

PARKさん陣営には、サイトデザインにTWOTONEさん、サイト構築はカヤックアキバスタジオさん。ムービー制作には、クリエイティブディレクションにくろやなぎてっぺいさん、制作プロダクションにP.I.C.S.さん、監督・脚本・編集にAC部さんが入るという豪華な布陣。

オリジナルキャラクターの制作は、数々のエンタメ作品のクリエイティブを担当するBalcolony.さん。Balcolony.さんとは「C4C Labs」というクリエイターファームを共同設立している間柄です。

コーポレートサイトの下層ページはGaudiyのコミュニケーションデザイナーチームが担当し、一部ページのデザインはhicardさんにご協力いただきました。

以上、総勢8社が参加するリニューアルプロジェクトになりました。

それに対して、Gaudiy側の制作ディレクションは2023年7月まではCEOの石川とPRの私の2名で行い、7月以降はクリエイティブディレクションとしてコミュニケーションデザイナーのtanashoも加わり、3名の小規模なチームでプロジェクトに取り組みました。

タイムライン

実はプロジェクト自体は2021年末に始まりました。当時のスコープはコーポレートサイトリニューアル。PARKさんと構想を練りつつも、私たちはシリーズB資金調達関連で忙殺されていたこともあり、諸々落ち着いた2022年10月からロゴを含む全面的なブランドリニューアルプロジェクトとして本格的に始動しました。また、このタイミングから私も担当になりました。

2022年10月から年末まで、本制作に向けた準備としてGaudiyについてのインプットや企画の詰めを各パートナーと行いました。2023年に入ると、複数の制作が同時並行で進行していったため、各パートナーと連携しながらディレクションを進めていきます。

2023年7月には社内プロジェクトチームを立ち上げ、社内の制作物の進行を開始しました。毎週の定例ミーティングで進捗を確認しながらリニューアルに向けた準備を進め、先日10月11日に無事ブランドリニューアルを公開できました。というのがプロジェクト全体の流れです。

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ブランドリニューアルの3つのポイント

一年にわたるブランドリニューアルの裏話については書きたいことが山ほどありますが、今回は3つの重要なポイントに絞って書いていきます。

 ①複数クリエイターとの共創をどう進めたか

多彩なアウトプットの源泉となったのは、本プロジェクトの特色でもあり、同時に難しい点でもある複数クリエイターとの共創です。異なるアウトプットに方向性をもたせ、意思決定をブレさせずやり抜くためにどう進めたかを4つ紹介します。

②「究極の自分ごと」をどう社会に伝えるか

多くの企業のブランドリニューアルは、社会にとって特段ニーズがないニュース。そんな「究極の自分ごと」をどのように社会に発信していくのか。そのために考えた点や工夫した点を3つ紹介します。

③社員がブランドに愛着をもつために

PR担当やプロジェクトチームだけが意気込んでるけど、社員はどこか他人事になってしまい、盛り上がりに欠けてしまう・・なんてことにならないために。社員がブランドに愛着を持ち、関心を深めるために気をつけたことを3つ紹介します。

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1. 複数クリエイターとの共創をどう進めたか

ブランドリニューアルの中でも特に影響範囲の大きい、kernさんが担当するコーポレートアイデンティティとPARKさんが担当するコーポレートサイトは、それぞれの制作物が関わり合う上に、並行して制作が進んできました。

この難易度の高い制作を進める上で私たちが意識していたことを伝えます。

1-1. 方向性を示すため思想やブランド・パーソナリティを伝えた

今回、パートナーに対して「●●みたいなクリエイティブが良い」といった具体的なクリエイティブに対する注文は一切しませんでした。

かわりに大切にしたのはGaudiyについて深く理解してもらうことです。各パートナーが本制作に入る前に、Gaudiyが実現したいビジョン、大切にしている価値観、信じている哲学など思想について、多くの時間をかけてインプットさせていただきました。

その時点で言語化できていなかったものについては、並行して社内でディスカッションを重ねて言語化していく工程を進めました。具体的な例として、Gaudiyらしさを表現するブランド・パーソナリティの策定を2022年12月から2023年3月にかけて行いました。

ブランドパーソナリティについては、別のnoteで詳細にお伝えします!

このブランドパーソナリティを策定したことにより、"Gaudiyらしさ"が言語化され、パートナーに共有することで方向性を一致させる助けとなりました。

1-2. クリエイターが思いっきり挑戦できる環境をつくった

クリエイターとのコミュニケーションで意識していたのは、クリエイターが思いっきり挑戦できる環境をつくることです。私たちからの依頼は「思いっきり挑戦してください」と「これまでにないクリエイティブでお願いします」の2点でした。

「ホームランか三振でお願いします。」「これまでのクライアントだったら絶対に通らないような大胆な提案をお願いします。」大真面目にそういう話をしていました。

その上で、クリエイターを信頼して任せました。
デザイン案の提案を受ける際は、私たちの意見は伝えつつも、基本的にはクリエイターがワクワクする、一番作ってみたいと思う案を選んでもらいました。(ただ、私たちとクリエイターが選ぶ案は常に一致していました)

もちろんクリエイティブを通じて伝えたいメッセージがしっかりと伝わることが最も重要です。それに沿わない要素についてはすり合わせも行っています。その上でクリエイターを信頼し、任せきることで良いクリエイティブが生まれると考えていました。

何より、思いっきり挑戦してもらうことで、クリエイターが新しい幅を広げるような作品作りができるし、そういう作品であればたとえ失敗したとしてもクリエイターにとって意味のある作品だし、私たちとしてもやりきった経験は語るネタになります。

今回、パートナーの皆さんとは、受発注の関係を越えた共犯関係のような作品作りが出来たんじゃないかと勝手に思っています。

【小話】「ロゴは読めるべき」という前提条件を捨てた意思決定

今回のプロジェクトで個人的に一番印象的で痺れた場面は、ロゴの意思決定でした。ロゴの初回提案はGaudiyオフィスで行いました。kernのタカヤさん、CEOの石川、私の3名が参加していました。

採用されたC案も今の形とはちょっと違う

タカヤさんからは3案提案され、A案と採用されたC案の2つで迷う場面がありました。A案はシンプルにかっこよかった。途中でバグってる感じもコンセプトにあってた。今でもカッコいいと思ってます。

C案は見た瞬間ゾワッと来た。違和感を抱きながら強烈に惹かれる。
意匠としてバグっぽさではなく、在り方としてバグってる。文字化けて読めないこと自体がコンセプトを体現する、これまでにないユニークな表現だと感じました。そして直感でGaudiyっぽいと感じました。

3人ともC案を推したものの「ロゴの前提条件である可読性を捨ててもいいのか?」という点で3人で議論しました。結果、「Gaudiy」というコーポレートブランドで直接マスに向けたサービス展開をするわけではないことから、あえて「ロゴは読めるべき」という前提条件を捨てて、尖ったコンセプトを選ぶ意思決定をしました。

1-3. ブレずにやりきるために社内の関係者を絞った

ブランドリニューアルともなると影響範囲が広いため、関係部署に都度確認を取ったり、制作側との打ち合わせに社内のキーマンが多数出席して進めていくケースもあると思います。

それを否定するものではないですが、このプロジェクトでは、CEOの石川と私の2人で打ち合わせに臨み、ロゴやサイトの大方針も2人だけで意思決定をしていました。

なぜならコンテクストの異なる多人数のレビューが入ってしまうと、意思決定が丸くなってしまったり、意見が途中でブレてしまう危険性があると思うからです。

前述のロゴもそうですが、基本的に打ち合わせのその場で意思決定していたし、後日決定が覆ることもありませんでした。(一方で、ワーディング含めた細部に関しては、本当に公開ギリギリまでこだわって度々修正を加えさせていただき、ご迷惑をおかけしました・・)

元々Gaudiyには「超守」という「守破離」の守を徹底的に行う行動指針や、「蠱毒」という意思決定プロセスを通じて、担当者が自ら調べて考え抜いた提案をするカルチャーがあります。
「一番プロジェクトのことを考え抜いている担当者が決めたんだったらそれが正解だろう」と信じて背中を預けていくスタンスです。このカルチャーも今回のプロジェクトが円滑に進んだ要因のひとつだったように思えます。

1-4. パートナー間の情報連携を密に行った

逆にパートナー間の情報連携は密に行っていました。特にロゴを制作したKernさんと、コーポレートサイトを制作したPARKさんは並行して進むスケジュールだったため、都度情報を連携しました。

まず、制作陣全員が参加するSlackチャンネルを作成し、パートナー間の情報共有をSlack上で行えるようにしました。
そして、Kernさんがロゴ制作を始める際に、既に決まっていたコーポレートサイトのデザインコンセプトを共有しました。
ロゴの大枠が決まったタイミングでは、コーポレートサイトの制作ミーティングにKernさんも出席し、PARKさんたちに直接、ロゴのコンセプトなどを説明してもらいました。最後にコーポレートサイトのデザインが完成した際には、コーポレートアイデンティティとの整合性を確認するためにKernさんにレビューしてもらいました。

このような連携によって、複数パートナーが同時並行しながらも様々なクリエイティブがバラバラになることを防げたと思います。

つくる方も大変なので同時並行なんて本来はしない方が良いと思います 笑

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2. 「究極の自分ごと」をどう社会に伝えるか

ブランドリニューアルは、多くのエンドユーザーを抱えるサービスでもないかぎり、社会性の薄い「究極の自分ごと」だと思っています。この「自分ごと」を社会に伝えていくために行ったことを紹介していきます。

2-1. メッセージングへのこだわり

普段、私がプレスリリースを作る時は、社会との接続を意識しています。今の社会背景はこうで、社会にとってこんな課題がある。その課題を私たちはこう解決します。みたいなイメージで接続していきます。一方でブランドリニューアルは社会性がないため、出発点から全然異なりました。

実際に配信したプレスリリースはこちらです👇

ブランドリニューアルを伝えるプレスリリースをどうメッセージングしようか。悩み、苦戦していました。公開まで一週間に迫り、いい加減メッセージを決めるために、CEOの石川に時間をもらい、ディスカッションしながら決めていきました。

メッセージを考えるにあたり、他社のプレスリリースもたくさん読み込みました。リブランディングするスタートアップに共通するのは、企業としてのステージが変わったタイミングで実施していること。

ステージが変わり、ステークホルダーも多様になり、その分社会に対する責任も増えていきます。そこで、まとうブランドを一新して社会に対する新たな約束、意思表明するというものです。

Gaudiyもちょうど5周年を迎えました。組織規模も100名が見えてきて、これから本格的にグローバル展開に向かう。まさにステージが変わるタイミングです。

では私たちは誰にどんな約束をするのか、意思表明をするのか。立ち戻って考えて出た答えは、これからも変わらずGaudiyらしさを貫き通すことでした。

多くの企業には、事業の成長に伴い、組織規模と社会への影響力が大きくなる過程で、角が取れて丸くなる引力がかかります。しかし私たちは、成長の過程に伴う引力にひかれることなく、これからも”美しい歪”のままで在り続けたい。

その姿勢を示し続けるためのブランドリニューアルであると、メッセージングしました。これは、私たち自身に向けたメッセージでもあります。

そんなこだわりを込めたプレスリリースそれ自体をクリエイティブとして評価していただける声もあり、とても嬉しかったです!

2-2. 社内起点で伝えることにフォーカスした

新ロゴを浸透させるためにSNSで度々目にする状態を作りたいと思っていました。そのための策として、当初はSNSのハッシュタグを利用した投稿施策なども検討していました。

しかし「究極の自分ごと」であるブランドリニューアルの認知促進のための企画に社外の方々を巻き込むのは違和感がある、逆の立場だったら参加したいか?という意見もあり、もっともだと思ったため、この施策の検討はやめました。

結果、社員から情報発信していく施策にフォーカスします。しかし、社員に強制的にSNS投稿をしてもらうのはなんだか違います。理想は、社員一人ひとりが自らの言葉でブランドリニューアルについて発信したくなる状況を作ること。制作プロセスを見せていったり、ブランドリニューアル当日の体験設計をつくっていきました。これについては後ほど触れます。

具体的な施策として、Gaudiyでは正式入社後のメンバーには可能な限り入社エントリの執筆をお願いしてます。このエントリをブランドリニューアル後に毎週公開していくことで、新ロゴが定期的にSNSのタイムラインに現れるような状態を作ることにしました。

入社エントリ以外にも、テックブロクやnote(このnoteもそうですね!)などオウンドメディアでの発信を増やしていっています。

2-3. 盛り上がりを最大化するためプレスリリースをまとめた

今回、ブランドリニューアルの盛り上がりを最大化する施策の一環として、ブランドリニューアルの前後にプレスリリース配信をまとめました。

9月6日の三菱UFJ銀行との協働のニュースを皮切りに、金融事業の新会社「Gaudiy Financial Labs」設立、グローバルスタンダードなブロックチェーンプロジェクト「Arbitrum One」への対応、バンダイナムコとの連携、サンリオとの協業など、9月から10月にかけて大きなニュースを5本出しました。

9月ー10月に配信したプレスリリース

株式会社Gaudiyのプレスリリース|PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/35719

各プレスリリースの公開日は、様々な制約の上で決まっていきます。
プレスリリースごとに異なるステークホルダーや目的が存在するため、これらの要素を配慮してスケジュールを組み立てて、各所と調整しながら進めていきました。

ブランドリニューアルを盛り上げる効果として期待していた点として、事前のプレスリリースはブランドリニューアルの公開に向けてGaudiyに対する注目度を高めることで、ブランドリニューアルのプレスリリースがより広く届くようにすることを狙いとしました。
そして事後のプレスリリースを通じて、Gaudiyの新しいロゴがより多くの人々の目に触れ、ロゴが浸透することを狙いました。

一連のプレスリリースを計画するにあたっては、一貫性のあるストーリーとして受け取ってもらえるように、各プレスリリースが単なる情報の点に終わらず、つながりを持つ全体像を形成するよう心掛けました。

【小話】公開日変更に伴い、関係各所の連絡・調整に奔走することに

当初、ブランドリニューアルの公開日は9月26日と予定していました。しかし、様々な要因により、2週間延期して10月11日に公開することを9月頭に決定しました。

そのため、リニューアル後に出す前提で文面などを作っていたプレスリリースの日程変更や文面の再調整を行うために関係各所への連絡・調整に奔走することになりました。各事業部も巻き込んでめちゃ大変でした。

また、シンプルにプレスリリースを短期間にまとめすぎたことで、8月後半から9月前半まで私がプレスリリースにかかりっきりになってしまい、ブランドリニューアルのプロジェクトが中々進行できないなどの弊害も出ました。(その時期はクリエイティブ進行をまとめてくれていたtanashoに丸投げ状態でした。本当に助けられた・・)

そんなわけで大変なこともありましたが、「ニュースを度々目にした」「勢いを感じた」という声もいただき、狙いたい効果は得られたと思っています。

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3. 社員がブランドに愛着をもつために

今回のブランドリニューアルは社外のパートナーと共創し、社内メンバーは制作には参加していなかったため、社員に新しいロゴやコーポレートサイトを、どうやって愛着を持ってもらうかは課題でした。社員がブランドに愛着を持つために、発表に向けてやったことを紹介します。

3-1. プロセスを見せて温度感を高めていった

Gaudiyは100名にも満たない規模であり、情報の透明性が高い組織なので、ブランドリニューアルプロジェクトが進行中であることは多くの社員が既に知っていました。

その上で、ブランドリニューアルの重要性を伝え、盛り上げていくために、公開日数ヶ月前の月次全体定例で一コマ貰ってブランドリニューアルの目的と進捗状況を全社員に説明する場を設けました。

ここで強調したのは、PRが主体となって進めているけど、決して「PRのためだけのプロジェクト」でなく、全社員にとって重要な取り組みであるという点です。

8月からは毎週の全社定例で1コマ設けてもらい、大きな進捗や社員への依頼事項などを共有していき、ブランディング公開日に向けての期待値を高めていきました。

「新しい名刺のデザインはこれです」「AC部のムービーに声優として参加する人を3名募集します!」「今週はこんなチャレンジをします」「スケジュールが厳しいの今週が山場です!」など、毎週話題を小出しに共有して、Slackでワイワイ盛り上がりながら公開日を迎えました。

ワイワイと盛り上がる様子

3-2. ブランディングDAYで意識を醸成した

Gaudiyでは毎週水曜日は「EMPOWER-DAY」といって、午前は自由、午後は通常業務を禁止して中長期的に必要なことに取り組む制度があります。毎月1日は出社推奨日として全社定例や勉強会、夜は懇親会という形で実施しています。ブランドリニューアルをその日に設定して、全社員が丸一日ブランドについて考えられる「ブランディングDAY」として設計しました。

第三者からの言葉でモチベートされる
午前にはKernのタカヤさんにオンラインで出演してもらい、ロゴのコンセプトだったり、ロゴ制作を通じてGaudiyに感じたことなどを話してもらいました。ロゴの制作過程が知れたり、面白いエピソードも登場したことで、ロゴが身近に感じられるようになったと思います。

午後は、Gaudiyに投資していただいている既存投資家3名にオフォスまでお越しいただき、Gaudiyに投資したきっかけ、なぜ投資したのか、今後期待していることなどを社員に向けて話してもらいました。

普段社内からの視点で会社を見ている私たちにとって、第三者からの視点でGaudiyを語ってもらうことで、新たな発見もありましたし、改めて会社を誇れる気持ちにもなる。とても特別な体験でした。

一方で事後に実施した社員アンケートからは「自分たちが褒められすぎているような気がして少し不安になりました。何か叱られるコンテンツが途中に挟まれた方が、褒めに対して現実感を持てるかもしれません。」という声もいただき、現在地点を正しく認識するには、そういうコンテンツがあった方がバランス良いのかもと、目から鱗でした。

プレスリリース公開&みんシェアタイム
SNSへ投稿するタイミングを逃してしまった。なんてことにならないように、みんなでプレスリリース公開を見守り、SNSへ投稿するタイムを設けました。これは資金調達PRでも実施しており、大きなPRの恒例行事となっています。

オンラインの人もいるためmeetでつなぎながら「じゃあ今からプレスリリース公開しますね!配信ボタンおしますよ? はい!公開しました〜!」パチパチパチパチ〜!「次に公式Xも投稿します!」という感じで、みんなで同期的にやることで、せっかくだからと投稿してくれる人も増えます。(あくまで強制はしてませんよw)

今回、ブランディングDAY自体の体験設計の責任者や、各コンテンツごとの担当も決めて進めてもらいました。些細なことですが、とても大切なことだったと思います。

3-3. 新ブランドを感じるノベルティを用意した

コーポレートアイデンティティが新しくなったことをより実感できるようにノベルティを用意しました。

名刺デザインめっちゃかっこいい

ステッカー、名刺、Tシャツを用意してブランディングDAYの当日、出社した人から受け取れるようにして、今日から会社のロゴが新しくなることをリアルな実感として持てるようにしました。また、全員でロゴTシャツに着替えて集合写真を取り、その後もTシャツのままワークショップや懇親会を楽しみました。

オフィスのロゴや壁も新ロゴに合わせてリニューアルしました。

現実世界に現れたバグ⚡

早ければ来年にはオフィス移転する可能性もあったため、当初は優先度を下げていました。しかし、ブランドリニューアルしたのに、オフィスに前ロゴやコーポレートサイトカラーが残っていたらブランド体験が損なわれてしまうため、予算をなるべく抑えつつリニューアルすることになりました。オフィスに出社するたびに現実世界に現れた新ロゴを見てニヤニヤしてます。

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今回のブランドリニューアルは成功だったのか?

今回のプロジェクトの目的である「社内外における「Gaudiyらしさ」の認知を揃え、本気でビジョン実現をめざす決意を社会に示すこと」は達成されたのだろうか?

社内外における「Gaudiyらしさ」の認知を揃えた点は成功した

「社内外における「Gaudiyらしさ」の認知を揃える」という点では、Gaudiyを知る人やパートナー企業から「Gaudiyらしいね」と言っていただくことがとても多いです。カッコいいね、尖ってるねとかより「Gaudiyらしいね」と言ってもらえるのが嬉しい。

また、DMやオフラインイベントで、ブランドリニューアルを褒めてもらったと何人もの社員から教えてもらいました。Xでも多くの反響をいただきました。少しだけ紹介させてください。

反応してもらえるだけでも嬉しいのに、ひとつひとつが本当に嬉しい言葉ばかり。さらに、コーポレートサイトやムービーを見てカジュアル面談に申し込んでくれた方も既に複数いらっしゃいます!

何よりも嬉しいのは、多くの社員が新しいロゴやサイトを気に入っていること。公開前から「新しいロゴが好き」って話している社員がとても多かった。ロゴやサイトからGaudiyらしさを感じ取ってくれたからだと理解しています。元々の課題でもあったため、これが解決できたのは大きいです。

一方で、なんとか着地したようなもの、反省点もおおかった。

一年にも渡るプロジェクト、反省点をあげれば大小様々ありました。ここでは2つ、ピックアップしてお伝えしたいと思います。

1つ目は、体制の話。プレイヤーとしての業務も多かった中で、全体を俯瞰する目線が持ちづらかった。私がプロジェクトオーナーを担いながら、PR担当として実際に手を動かす業務まで兼ねる体制にしてしまったことで、全然機能しなかった。

途中から社内制作物の進行をtanashoが自主的に巻き取ってくれたり、ブランドリニューアル当日の体制についても、メンバー起点で体制をつくることになったりと、本来ならオーナーである私が全体を俯瞰して先手を打っていかなければならないことが出来なかったのは大きな反省点でした。

ここからの学びは、今回のように企画や制作物が多岐に渡るプロジェクトの場合は、プロジェクトオーナーは全体を俯瞰して意思決定することに重きをおいて、なるべくプレイングしないこと。(最低限の人数で最大限やろうとしちゃうので難しいんだけどね)

2つ目は、目的の後半である「本気でビジョン実現をめざす決意を社会に示すこと」についてのアクションを十分に用意することが出来なかった。まず前提として、本気を示していくためには、一貫した行動を積み重ねていくしかないため、今回のリニューアルだけで達成できるわけではありません。

その前提がありつつも、ブランドリニューアルで少なからず注目を集められるタイミングにそういった仕掛けを作れなかったのは心残りです。

他にも多分出来てなかったことはたくさんあったと思います。にも関わらず大きなミスもなく、無事にブランドリニューアル出来たのは、プロジェクトチームの優秀なみなさんのおかげでした!

Gaudiyらしいブランドができた。ここが出発点です!

今回のブランドリニューアルによって、ブランドパーソナリティを反映したGaudiyらしいブランドができました。しかし、ブランドにとっては出発点でしかありません。

これからの私たちの発信や行動、発言、すべてのアクションの積み重ねがブランドを作っていきます。これからは、これまで以上に「Gaudiyらしさ」に沿ったアクションをしていく必要があります。

ブランドを体現するアクションを積み重ねることで、ブランドは強化されますが、逆の場合はブランドが毀損してしまいます。

目的の後半である「本気でビジョン実現をめざす決意を社会に示すこと」は、これからの会社としての一挙手一投足が示していくことだと思っています。

強固なブランドを確立していくためには、これからが本番。簡単ではないし、つらい場面もあるはずだけど、やりがいがある仕事です。苦しみながら楽しんで取り組んでいこうと思います。

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まとめ

一年かけたブランドリニューアルが無事に一段落ついて、こうやって振り返りのnoteを書いているわけですが、ブランド作りは大変でした。でもとても楽しかった。学びも多く、得難い経験でした。

だから声を大にして言いたい。ブランド作りに携わるチャンスがあれば、積極的に手をあげて取り組んでほしい!このnoteを通じて、そう思える人が一人でも増えたとしたら嬉しいことです。

最後に、このプロジェクトに関わってくれた関係者の皆様への謝辞を述べて終わります。

プロジェクトチームの皆さん
ブランドリニューアルを盛り上げていくため、本当に大小様々なコンテンツを準備してきました!大きな不備もなく無事にリニューアルできたのはプロジェクトチーム全員の力です。

中でもコムデチームをはじめデザイナー陣は、コーポレートサイト下層ページ、各メディアのクリエイティブ、Company Deck、グッズ、オフィス内装などなど、新VIにまつわる制作物が多くてめちゃくちゃ大変だったと思います。皆さんのおかげで最高のブランドリニューアルになりました!感謝!

パートナー各社の皆さん
制作中は私たちの強いこだわりにお付き合いいただき誠にありがとうございました。お待たせすることやご迷惑をおかけする場面も多々あったかと思います。にもかかわらず、最高のアウトプットをありがとうございました!
また、皆さんと新しい作品つくりができることを楽しみにしています。次も嫌な顔せずお付き合いください 笑

パートナー各社の皆さんがアウトプットを紹介してくれているページ

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Gaudiyというブランドを育てませんか?

ここまで読んでくれている人がいるか不安ですが、最後の最後に告知です!

Gaudiyは、ファンが国境を越えて共創する経済圏「ファン国家」の実現を目指すWeb3スタートアップです。日本が誇るエンタメIPと共に、グローバルへ挑戦していくタイミング。困難なチャレンジだけど、めちゃくちゃワクワクする。そんな仕事がしたい方は、ぜひ採用情報を覗いていただきたいです。

また、Gaudiyらしいアクションやコミュニケーションを企画・実行していく広報やコミュニケーションデザイナーも募集してます! Gaudiyというブランドを一緒に育てていきませんか?

少しでもGaudiyに興味・関心のある方は、ぜひカジュアルにお話をさせていただけると嬉しいです!

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