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社内政治。実は、日系企業より外資系企業の方が大事【読書】

カレン・ディロン
社内政治マニュアル#harvardbusinessreview から出ている翻訳本であることと、恐ろしく露骨な書きっぷりにまず驚く。驚いてほしい。

手柄横取りする上司や同僚にどう対処するか
特定の部下を贔屓する上司の懲らしめ方
いじめ好きな同僚の撃退法
嫌いな人との仕事の仕方
派閥の考え方

こういうことは、ネチネチした日系企業のなんちゃら、、と思うはず。しかしながら、外資系企業は私の20年をそこで過ごした経験では、Absolutely Yes。日系企業なんかよりも、もっと心のうちなどわからないまま、政治で操られている世界である。

ラインレポート、という直上司の存在は神である。評価や仕事のデリゲーション、その会社での道筋、すべてに権限を持っているといても過言ではない。絶対にYesしなければいけない存在である。「何でも言ってね」と優しい上司は、マニュアル通りだ。そうでない上司は評価が社内で下がるのだ。でも、ぜひ気をつけてほしい。上司にネガティブ・フィードバックをしたら終わりである。落とし穴としては、それを知らない外資系企業に働く日本人が、特に年齢にかかわらず、とかく多いという事実である。そして、こんなに重要な話なのに、なぜか誰も教えてくれない。例えばラインレポート上司を飛び越えて、何かその上の人に意見したり文句を言ったり。そういったことをやりがちだが、それはやってはいけないことだと私は思う。特に、私の場合は、年上の男性の部下を数人マネージした経験もありって、彼らがそのルールを知らずにいろんなことをしてしまい失敗する例もあった。

長年、社内政治が苦手。それをやるならば昇進しなくて良いと考えるくらい苦痛だった。だが、この本読んで観点が変化した。というよりも、何も感情移入しなくなったことが実は大きい。つまりテクニカルに無感情で対処できるようになったのだ。ここはそういう仕事だそういうゲームだと思ってグッと堪えて達観して実行すると、見えない世界が見えてきて、仕事のやりやすさを感じるに違いない。

まずは読んでいただきたい。実行していただきたい。もし心に、かつての私のように、違和感があって前に進めない要素があるとしたら・・、外資のゲームにはまだ参加していない、という証拠である。

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