フロスト警部 第8話『間違えられた獲物』Quarry(1995)紹介と感想
あらすじ
ニックは盗みを繰り返し裁判所の世話になっている若者だった。
今日も裁判所の命令を無視してアレックス・オームロッド主催のキツネ狩りの場で行われた狩猟反対の〝平和的なデモ〟に参加していたが、角笛を吹いている所を何者かに撲殺された。
狩猟賛成派、反対派それぞれの捜査を行うが、決定的な容疑者は現れない。
そんな中、ゴミ捨て場から新たな死体が見つかった。
マレットは狩猟を巡る争いと見当をつけるが、フロストは可能性を狭めずに調査を行っていく。
紹介と感想
ニックは、影響を受けやすく悪事をカッコいいと思う決して賢くない若者でした。
その他の若者も、浅慮な行いの果てに犯罪行為に手を染めてしまう者が多くいました。
そんな中、今作の中で成長を見せた若者はクライブ・バーナードになります。
依頼されていた講演に遅刻したフロストは、自分が居ない間にクライヴ巡査とコンビを組むことになります。
クライヴはドラマ版では第1話、本話、第16話、第20話と4回相棒を務めるうえに、フロストへの反発から信頼までを丁寧に描かれたドラマ前半を彩る重要人物です。
今作のクライブは、まだ前科があるかなどからものを考え、深く考える力が弱い若者です。
しかし、捜査の中で成長していき、最終的には辛い役割の後とは言え八つ当たりをしてきたフロストへ真正面からぶつかることも出来ました。
しかも、フロストが軽視していた捜査が事件の黒幕を明らかにすることに貢献もできました。
前半部分が主ですがジョージの出番がそこそこあったのも嬉しいところです。
また、ドラマ版フロストと最も親しい仲になった女性、シャーリー出演回でもあります。
事件自体は救いのなさが強いですが、フロストとクライブの絆の強さでお気に入りな一作です。
ドラマ概要
原案:R・D・ウィングフィールド『フロスト警部』シリーズ
脚本:クリストファー・ラッセル
監督:ロイ・バタースビー
時間:102分
レギュラー
ジャック・フロスト/デヴィット・ジェイソン
マレット所長/ブルース・アレキサンダー
ジョージ・トゥーラン/ジョン・ライアンズ
ゲスト
クライブ・バーナード/マット・バードック【1、8、16、20】
シャーリー・フィッシャー/リンディー・ホワイトフォード【1、5、7、8、10、11、25、26】
アレックス・オームロッド/マイケル・バーン
ルーシー・オームロッド/アリー・バーン
トニー・ウォルダー/リチャード・グラハム
パム・ウォルダー/ジェアン・レパード
ニック・ウォルダー/タット・ウォーリー
ダザ・スコット/ショーン・パートウィー
ケイト/メアリー・ヒーリー
『フロスト警部 A TOUCH OF FROST』(1992~2010)作品リスト
☆は過去に観た際に特に好きだった話です。改めて見直すと変化があるかもしれないので、いずれ全話再見していきたいと思っています。
第1シーズン 1992年
01.クリスマスのフロスト(原作:クリスマスのフロスト)
☆02.孤独の行方
03.フロスト日和(原作:フロスト日和)
第2シーズン 1994年
☆04.差別の構図
05.忘れえぬ構図
06.秘められし罪
07.招かれざる訪問者
第3シーズン 1995年
☆08.間違えられた獲物
09.秘密の約束
10.堕ちたヒーロー
11.追いつめられた男
第4シーズン 1996年
12.失われた心
13.愛のために犯した罪
☆14.忘れられた戦士
15.夢の代償
☆16.殺意の水辺
第5シーズン 1997年
17.孤独な復讐(吹替えあり)(原作:フロスト気質)
18.狙われた天使(吹替えあり)(原作:フロスト気質)
19.罪の告白
☆20.ゆがんだ愛
第6シーズン 1999年
21.過去を語る使者
☆22.暴かれた別の顔
23.消された歌声
24.泥棒の忘れ物
第7シリーズ 1999年、2000年
☆25.それぞれのミレニアム(前編)
☆26.それぞれのミレニアム(後編)
第8シリーズ 2001年
27.交錯する疑念(前編)
28.交錯する疑念(後編)
第9シリーズ 2002年
29.見えない標的(前編)
30.見えない標的(後編)
第10シリーズ 2003年
31.封印されていた真実
☆32.“未知と遭遇”した男
☆33.子供たちを狙う眼
第11シリーズ 2003年、2004年
34.二重生活
☆35.暗闇のダンス
第12シリーズ 2005年
☆36.死の淵からの生還(吹替えあり)
第13シリーズ 2006年
37.野生の犠牲者(吹替えあり)
第14シリーズ 2008年
38.愛なき者のゲーム
39.愚かなる報復
40.報道の真実(吹替えあり)
第15シリーズ 2010年
41.さらば フロスト(前編)
42.さらば フロスト(後編)
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