2024年3月の読書まとめ+埜納タオ『夜明けの図書館 7』、赤川次郎『三毛猫ホームズの騒霊騒動』感想
3月の読書まとめ
今月も多くの本を読みました。黒岩涙香を読み進めたり、久しぶりに南房秀久を読みたくなったり、『夜明けの図書館』を最終回まで読んだりと印象に残ることは沢山ありました。
特に入院以降は読書ペースが増加し、病棟の本棚から自分の読書傾向の弱い部分であり、どこかで読みたいと思っていた日本人作家に手を出せたのが嬉しかったです。
初読みの作家も多く充実した読書となりました。
入院自体はハプニングすぎましたが、いつもと違う読書が出来たのは不幸中の幸いでした。
また、感想は残していませんが、全てが猫だらけの漫画雑誌『ねこぱんち』を入院してから始めて知りました。寝る前読書として少しずつ読んで、入院生活での癒しをもらっています。
埜納タオ『夜明けの図書館 7』(2021)感想
最終巻である今回は、学校司書の仕事、災害の歴史を繋げる、子育て世代への支援、その人にあったお勧めの本探しの4本。
どの話しも生活に直接関わる題材で良かったです。特に、最終話の漠然とした相談から相手を良く知ろうとする過程が、レファレンスの核を表しているようで印象に残りました。
相談を受けると言うことは、解決策を提示する以上に、相手に寄り添い理解する姿勢を示すことなのだと感じます。もちろん、理解を深めることで、より最適な解答へも近づいていけるのだと思います。
今までのキャラが登場してるのも嬉しい。とても面白く、出会えて良かったシリーズでした。
近いうちに全巻まとめた感想を残せたらと思います。
赤川次郎『三毛猫ホームズの騒霊騒動』(1988)感想
片山義太郎は、友人でTV関係者の畠沼からやっかいな頼みを受けた。ポルターガイストの起こる屋敷で一晩を過ごす企画で、心霊現象が嘘じゃないことを証言して欲しいというのだ。しかし、屋敷で過ごした夜に実際に殺人が起きてしまう。
いつもの三毛猫ホームズに、幽霊の味を追加した一作。実際に心霊現象は起きるが、殺人はしっかり人間の手で行われていました。しかし、その細工を止めなかったことからも、幽霊も進んで共犯になったのだと思っています。
赤川作品では、『子子家庭』『怪異名所巡り』『鼠』『一億円もらったら』など他のシリーズに好きなものが多いため三毛猫ホームズは殆ど読んでいませんが、もう少し読んでいきたいと思っています。