福田幸広 写真/ゆうきえつこ 文『クルミの森のニホンリス』(2018)紹介と感想
福田幸広 写真、ゆうきえつこ 文『小学館の図鑑NEOの科学絵本 クルミの森のニホンリス』小学館, 2018
クルミの木が豊富にある森で暮らすリスの1年間を、クルミとの関係から描いた絵本になります。
長野県八ヶ岳山麓の森で生きるリスの姿をとらえた写真が豊富に使われており、四季折々のリスの生活と、リスの暮らす森の姿が表情豊かに表現されています。
クルミを頬張っている顔、眠っている顔、身体を搔いている時の何とも言えない顔。
様々な顔をみせるリスの写真も、リスの生活を描写した文も素晴らしかったです。
マスカットにも見える夏のクルミから始まり、秋の熟したクルミを隠す様子、雪の中を走り回る姿、春になり毛が生え変わり、再びクルミの美味しい夏となる。
恥ずかしながらクルミの実がマスカットみたいな色だとは知らず勉強になりました。
リスとクルミに焦点を当てることで、一つの物語を描きながら、自然豊かな森の一年間を大きな写真で味わうことができる、オススメの一冊です。