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大川橋蔵・主演 銭形平次 第165話「満月の影」(1969)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:櫻井康裕
監督:鳥居元宏
あらすじ
夜の江戸の町、平次達は盗人・伝八を追っていた。
逃げる途中で馴染みの町人・幸吉の家へ逃げ込んだ盗人の伝八は、幸吉に五百両の金を手に入れるための手形を託す。
次の日、万七達に伝八を匿った盗人の仲間として捕まる幸吉。
しかし、万七の厳しい責めにも無実を訴える幸吉を信じた平次は捜査を始める。
その頃、盗人の首領と言われている男が病気で死に、その娘・お町が連れ去られる事件が発生する。
紹介と感想
無実の男を助けるために走り回る平次が直面する事件は、過去に盗んだ金を巡って行われるいざこざでした。
平次の真っ直ぐな正義感だけでなく、お町が持っている人間としての弱さも印象に残りました。
父が悪党だとしても罪人として見送りたくない、自分の命の危険や江戸から逃げられる可能性が出れば揺れてしまう、聖人君子でなければ自然なことです。
しかし、無実の人間の命がかかっている今回、お民さんがしっかり説教をしてくれます。
鈴木紀子さんも、演技に固さはありながらも、少しずつお静として慣れてきている感じが感じられました。
今回の万七は仕事に一生懸命だっただけですが、どうしても憎まれ役となってしまいました。
また、第152話以来の樋口様の登場になりました。変わらず厳しいながらも頼れる上司で安心します。
最後の盗賊の一味は誰か、金の隠し場所はどこかという謎に、無実の人間が死罪直前まで追い込まれるエピソードが盛り込まれることでグッとドラマ性が強まった物語でした。
※2024年1月17日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
忠助/森 健二
総三郎/北原 隆
お町/西尾三枝子
上田弦蔵/尾上鯉之助
幸吉/牧田正嗣
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/鈴木紀子
万七/遠藤辰雄
清吉/池信一
樋口一平/永田光男
お弓/土田早苗
お民/園 佳也子
為吉/神戸瓢介
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