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大川橋蔵・主演 銭形平次 第168話「紫陽花は知っている」(1969)紹介と感想
原作:野村胡堂『銭形平次捕物控』シリーズ
脚本:浅井昭三郎
監督:長谷川安人
あらすじ
身投げ女の死体が見つかり平次が現場にかけつける。
死体を改めたところ身重であることが分かり、握っていた手の中には季節外れの紫陽花の花が握られていた。
死んだのはお加代という山城屋の女中だった女だが、ふしだらだという理由で3日前に店を追い出されていた。
お加代と良い仲と噂の男、氏家敬四郎を探す平次。
その頃、爲吉達は死体発見現場の側で死んだはずのお加代が佇んでいるのを発見し度肝を抜かす。
果たしてお加代は世を儚んでの身投げしたのだろうか。
平次は執念の捜査により、幽霊騒動の裏にある真実を暴き出す。
紹介と感想
身投げで片づけられそうな事件でも、同心から脅しをかけられても、平次は自分が納得しなければ調べの手を止めません。
平次の岡っ引としての追求の姿勢が、事件の裏にある悪と哀しみを暴きました。
7月放送らしく怪談騒動が捲き起こる今回の話では、幽霊らしい移動方法も見ることができました。
しかし、幽霊よりも恐ろしいのは人間が持つ欲と保身による行動でした。
全体的にBGMを抑えめに、無音の間や日常の中の効果音を効果的に使うことで今話独自の雰囲気やテンポが出ており良かったです。
自己中心的な金持ちの傲慢に「十手持ちじゃなけりゃ叩ッ殺してやりてぇ」と怒りを顕わにする平次の姿も描かれる、物語の描き方が光る一作です。
※2024年2月7日11時頃まで東映時代劇YouTubeチャンネルでも観れます※
アマプラの東映オンデマンドでも観れます。
キャスト
ゲスト
お露・お加代/久保菜穂子
氏家敬四郎/三上眞一郎
山城屋惣兵衛/天草四郎
久造/稲吉 靖
辰之助/花上 晃
大川橋蔵版レギュラーキャスト(当話出演者のみ)
銭形平次/大川橋蔵
八五郎/林家珍平
お静/鈴木紀子
お弓/土田早苗
爲吉/神戸瓢介
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