#9 今週の「名言とことば」
今週、10月17日~21日までの「名言とことば」です。
今週のツイートには、これまで慣習としてきた「#」の使い方を外しまして、「そのことばを発した人」に関係するものを「#」付きで記してみました。
もしかしたら今後も、時たまこうするかもしれませんから、ご承知おきください。
#40「初心忘るべからず」―世阿弥
「初心忘るべからず」。このことばは、日常生活でもよく聞くことばではないでしょうか。
よく聞かれる、つまりよく言われるようになった理由は一つしかありませんでしょう。それは、このことばが非常に的確な事を言っているから。
ツイートにも記したとおり、その物事に慣れていくと作業が習慣となり、一つの身体の使い方の流れとなり、ついつい注意すべきことにも気を遣っていられなくなって行ってしまうものです。
定期的に、初心を思い出すようになさってみてはいかがでしょう?
#41「人間の最大の罪は不機嫌である」―Johann Wolfgang von Goethe
あなたの周りの一人が不機嫌になってみましょう。その空間にいる全員がその人に変に気を遣うようになり、それによって全員がうんざりした心地になり、結果全員がまた不機嫌に近い状態になってしまう。そんなことがよくあるはずです。
そして不機嫌になった人は当然、その機嫌のせいで冷静な判断ができなくなり、作業効率はがたっと落ち、またその結果によってまた不機嫌になっていく。
つまり、不機嫌に良い事は何もないのです。
不機嫌になりそうになってしまった時、一つ、同じことについても上機嫌になれそうな考え方をしてみてはいかがでしょう?
#42「人の光を借りて我が光を増さんと欲する勿れ」―森鴎外
「人の光を借り」る人とは、例えばあんな人でしょうか。こんな人でしょうか。思い浮かべる人は皆さんそれぞれ違うと思いますが、その誰に対しても、決していいイメージはないんじゃないでしょうか。
人によって自らの身分を高めている人は、結局はその人に依存しているわけです。何も自分の力ではない。
真に自らの光を増したければ、自らが努力するべきです。
#43「出来ないことは、次、出来るようになればいい。出来ることを探せばいい」―才津祥子
祥子さんは、2022年度後期 NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の登場人物です。
このことばは、失敗ばかりしていることを悩んでいた主人公、岩倉舞さんに、祖母である祥子さんがかけたことば。このことばあってか、この後舞は大きな成長を遂げていきます。
このことばが伝えている事は、誰にだって同じです。
誰にでも、必ず出来る事・得意な事がある。
目の前のそれが出来なければ、ほかの事をやって見ればいい。
#44「人は何かを作る時には孤独でなくてはならない。でも同時に人とのつながりが必要だ」―Herbert Blomstedt
この日はブロムシュテットさんがタクトを振る「NHK交響楽団 第1966回 定期公演 Cプログラム」の開催日だったという事もあって、彼のことばを取り上げてみました。
「人は何かを作る時には孤独でなくてはならない。でも同時に人とのつながりが必要だ」。
ツイートにも記したとおり、「孤独」と「つながり」は一般に相対するものです。
しかし、“音楽を創る”プロであるブロムシュテットさんによれば、この二つが「何かを作る時」に必要なものであると。
この二つがどう関わってくるのか。それを考えてみることでまた、一段階深い創作が出来るようになるのでしょう。
今週もお世話になりました。
来週も出来るだけのものをと努めてまいります。どうぞよろしくお願いします。