統計もいいけど哲学もね
統計は、社会問題を読み解いたり、問題を解決する際に欠かせない証拠を提供しますが、必ずしもそれを絶対的な真理として無条件に受け入れることはできません。
統計が示すのは一般的な傾向に過ぎず、その傾向に当てはまらない多様な人間社会の動きをすべて捉えることはできません。
最終的には、その統計をもとに、一人ひとりが話し合い、お互いに納得できる結論に到達するための対話が必要です。
そもそも、人間は自分の意識の外に出て、客観的事実や絶対的真理に到達することは原理的にできないので、お互いの確信を持ち寄って、みんなが合意できる内容を見出していく哲学的思考を使っていくしかないと言うことなのだと思います。
したがって、統計が示されたからといってそれで終わりではなく、哲学的な思考もまた、多様な視点を取り入れ、みんなが合意できる本質を紡ぎあげていくために重要だということを忘れないようにしたいと思います。
野中恒宏
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