「私は起きた結果を全面的に受け入れます」
あなたの朝の習慣はなんですか。よく言われることですが、朝の習慣がその日1日を決めるかもしれません。そして、その1日の体験が、一生を左右するかもしれません。
最近そんな思いが強くなっています。
この大宇宙の中で、私たちの人生は本当に一瞬です。一瞬だからこそ、いい加減に使いたくない、少しでも充実したものにしたいと思うわけで、それが朝であっても、一生であっても、変わらない密度で大切に思えるんだと思います。
こうした思いを増幅するために、私が最近始めた朝の習慣に瞑想のスートラがあります。これは、ある言葉を108回唱えると言うものです。私が毎朝唱えているスートラは以下のものです。
「私は、ありのままの自分ですべての命と1つにつながっている唯一無二の存在だ」
これは、私のメンタルモデルである「一人ぼっちモデル」に基づいたスートラであり、
天外 伺朗さんから提唱されているものです。
これを、108回唱えていると、様々な体験ができます。言うたびに、何かフォーカスする部分が変わってきたりもします。例えば、あるときは、「ありのまま」が心に響き、また、あるときは、「1つ」が心に響き、また別のあるときは、「唯一無二」と言う言葉が心に響いたりします。
そして、面白いことに、頭の中で何かを考え始めたり、論理的に思考したりしようとすると、スートラが途絶えたり、忘れてしまったり、思うように言えなくなったりするのです。つまり、このスートラの世界で実現されているものは、私たちの思考だけで捉えられる次元のものではないのではないかと思ったりもします。頭の中の思考が止まったときに、すんなりとスートラが言えたりするのは、このスートラの中で述べているワンネスの世界が、思考を超えた世界であると言うことを象徴しているのではないかと思ったりもします。
また、以下のスートラも行っています。
「いかなる状況になろうとも、私は起きた結果を全面的に受け入れます。決して逃げません。誰も非難しません」
初めてこのスートラを目にしたときは、「わあ、なんて無謀なことを言うんだ。こんなことを言う度胸すらないなぁ」と思いました。
しかし、これも不思議なもので、このスートラを毎朝言えば言うほど、私の中に、そういったものの見方や人の見方が染み込んでくるのを感じます。
私は毎日学校現場で人を相手に仕事をしているので、何か目をそむけたくなるような「嫌な場面」に遭遇する事は、何度もあります。正直、「誰かを非難したくなる」状況になったりするわけです。
しかし、このスートラで実現している世界と言うのは、相手を決めつけて非難したり、自分を決めつけて非難したりする次元を超越しています。
そして、毎回捉えていて感動するのは「全面的」と言う部分です。たいていは、何か自分にとって受け入れられないことがあると、「部分的」に相手を受け入れたり自分を受け入れたりすることがあると思います。しかし、このスートラは「いかなる状況になろうとも」、自分の身に降りかかった事は「全面的に受け入れる」わけです。
すごいと思いませんか。嫌なことがあっても、それを「受け止める」のではなく、「受け入れる」のです。「受け止める」は、心の奥底に迎え入れるのではなく、表面的な部分でとりあえず留めておくにはさがあると思います。しかし、一方で、「受け入れる」は、自分の心の奥底に迎え入れると言うニュアンスがあると思います。しかも、それを「全面的」に行うのですから、なんとも凄いスートラだと思います。
私にとって、何が起きてもそれを全面的に受け入れる事は、霊性の観点からそこに深い愛が見えた時だと思います。その時に、初めて心がオープンになり、「全面的に受け入れることができる」だと思います。
先日、私はある特定の方から心も体も硬直してしまうようなことを言われたのですが、このスートラ瞑想を行っている間、その人に対して心の奥底で、「私は、ありのままの自分ですべての命と1つにつながっている唯一無二の存在だ」を唱え、さらには、「いかなる状況になろうとも私は起きた結果を全面的に受け入れます。決して逃げません。誰も非難しません」を唱えていたところ、その人に対するもやもやとかイライラとか恐れなどが、見事に溶けていきました。
私たちは、何か望ましくないことに遭遇したときに、それを他の誰かの人のせいにする傾向があると思います。私もそういう傾向がよくあると思います。しかし、それは同時に、他者に人生の主導権を受け渡すことであり、自分の人生の主導権を失うことであると思いました。ですから、「起きた結果を全面的に受け入れる」とは、自分の人生の主導権を持ち続けることと同じ意味であると思いました。
私は、以前スートラを馬鹿にしていたのですが、今となってはスートラのパワーを否定することは不可能になってきました。もうすでにスートラが私の人生の1部になってきた感じすらします。
スートラは、いってみれば、実現したい未来を今ここで体験するチャンネルなんだと思います。これからもスートラと言うチャンネルとともに、未来を今ここで生きていきたいと思いました。
オーストラリアより愛と感謝を込めて。
野中恒宏
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