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(もう)一度は行きたい場所、カルナック列石

昨年、ブルターニュの街を訪れる機会がありました。その中で短い滞在期間と悪天候のために観光はほとんどできなかった、だけれど是非もう一度訪れたい場所がありました。カルナック列石(Carnac stones, Alignements de Carnac)です。このカルナック列石は、雨が降り続けていて、遠くから眺める程度しかできなかったのですが、紀元前5000年か紀元前3000年から紀元前2000年頃に造られたと言われているヨーロッパ先史時代の古代遺跡です。1996年9月には世界遺産暫定リストに登録され、ユネスコの世界遺産への登録を計画中です。
このカルナック列石は、フランス北西部のブルターニュ地方のモルビアン(Morbihan)県に位置しています。ブルターニュとみなされているのは、フィニステール(Finistère)県、コート=ダルモール(Côte d'Armor)県、北東のイル=エ=ヴィレーヌ(Ile-et-Vilaine)県、南東のロワール=アトランティック(Loire-Atlantique)県、そしてカルナック列石の遺跡があるモルビアン(Morbihan)県ですが、行政区域としてのブルターニュ地域圏にロワール=アトランティックは入っていません。

ブルターニュ


白い列石

7000年前のカルナック列石は、この地方で最も有名で、ヨーロッパ先史時代の主要な中心地です。カルナック列石は、モルビアンの南部に位置していて、メネック(Ménec)、ケルマリオ(Kermario)とケルレスカン(Kerlescan)という3つの列石群によって構成され、およそ3000のメンヒルが約4キロに渡って続いています。その中でもメネックとケルマリオが主要であるそうですが、今回はケルレスカンの列石群を少し見ただけでした。

ブルターニュ観光案内地図を見てみますと、左下の海岸沿いに、白い石が描かれていますが、これがカルナック列石です。このカルナックの遺跡は、まだ解明されていないことが多く、考古学者達の発掘調査や研究は現在進行形で続いています。近年、4つの巨大な葬儀場が発見されたり、近郊の港の海底にもメンヒルが発見されており、実際より大規模な古代遺跡だったことが分かり始めているそうです。

ブルターニュの観光案内地図

なぜこれほど多くの立石が並んでいるのか、については、様々な仮説があるようです。宗教的なモニュメント、月や太陽への崇拝、農事暦、あるいは伝説によれば、ローマ軍が石に姿を変えた、葬儀のためのもの、、等。。。これらの何千ものメンヒルは、新石器文明を理解するための主要な考古学的・先史学的遺跡となっています。
発掘調査で発見されたものは、カルナック先史博物館(Musée de Préhistoire de Carnac)に展示されています。

カルナック列石の見学にかかる費用ですが、10月から3月の間に訪れる場合は、見学費用はかからないようです。他方、4月から9月の観光シーズンに訪れる人々は、この世界遺産を保護するために、訪問はフランス文化財センター(le Centre des monuments nationaux)によって管理されていて、事前に訪問料を支払っている人のみが見学できるそうです。

#一度は行きたいあの場所

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