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祝い事は当の本人がオルガナイザー?

留学生としてフランスの大学の授業を受けていた時に、クラスメートの友人がある時、授業の合間の休憩時間中におもむろに買ってきたケーキを広げて、一人一人に振る舞い始めたことが何回かありました。

「ケーキ? ありがとう、でもどうしたの?」
「今日は、私の誕生日なのよ」
「ああ、そうなんだ、お誕生日おめでとう、このケーキ、美味しいね! ありがとう」、、、
(誕生日の当人がケーキを買ってきてみんなに振舞うんだ、へえ、、、)

また、ある時、仕事で元同僚とランチをした時、同僚の息子がバカロレアを取得した、ということで、ワインをその元同僚がみんなにご馳走していて、

「息子がバカロレアの試験が終わって、、、」
「そうなんだ、良かったね。ところで、その後、どうするの?」
「どうするのか聞いてみたけど、あまりはっきりしていないみたいで、、、」
「ふ〜ん、まあ、そうなんだね、ワインご馳走してれて、ありがとう。息子さん、上手くいくといいね、」

といった会話が卓上で繰り広げられ、、、
(こんなプライベートなことを仕事場の同僚に話して、ワインをみんなにご馳走するなんて、へえ、、、)

お祝い事があった当の本人が周囲をもてなす、といのがフランスでは普通なのか。。。

ある時、義理の姪の20歳のお祝いに招待された時、
「事前にこの中から前菜とメインを選んでね。宜しくね」
と当日のコース料理の一覧を見せてもらい、、、
この会では、20歳の誕生日会を、場所や日程、招待客、メニュー等々を祖母と相談しながら決めたことを知りました。
(へえ、20歳のお祝いを当人が主催するんだ、、、)

もちろん、恋人同士が相手の誕生日をサプライズで祝ったり、高齢の親の誕生日を子供が祝ったり、といったことはありますが、日常生活のレベルで、自分の誕生日の時に誰か気づいてくれるかな、と周囲に期待してドキドキするより、自分でケーキを買ってきて、「今日、私の誕生日だから、みんなケーキ食べて! 」と友達や家族に振る舞ったりする方が、気が楽だし気持ちいいなあ、と思いました。
このフランスのスタイルは、コミュニケーションの1つの手段ではありますが、でも、自分の人生の主体は自分なんだ、と言っているようで、フランスらしい習慣の1つだな、と思いました。

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