すいかは苦い。薔薇のアーチは痛い。
江國香織の本が好きすぎる私だが、もっとも衝撃を受けたのは『すいかの匂い』という本だ。
小学生の女の子が主人公のお話を描いた短編集なのだが、いずれも
・小学校3年生~5年生くらいの女の子の話であること
・夏の話であること
・小学生のころの話を、大人になった語り手が回想するかたちであること
そして
・懐かしいんだけど、いやーな感じのちょっとうしろめたさや怖さがあって苦い感じで終わる
ところで共通している。
そしてそのいやーな感じの苦さのために心から離れない。
嘘をついたり