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魅惑のB級グルメ「青春のトマト焼そば」を徹底調査

 「青春」とは、若々しく活気に満ち溢れた様子。

 「青春」は中高生の時代で終わりではない。
 グルメを通じて「青春」を実感できることをご存じだろうか。

 9月某日。私は、B級グルメ「青春のトマト焼そば」を求めて山梨県中央市を訪れた。

 山梨県中央市は甲府駅から車で約30分、甲府盆地南部に位置する。県内有数のトマトの産地であることもあり、今回のお目当てのB級グルメをPRしている。

 まず目を引くのはそのネーミング。焼そばにトマトを添えるイメージがない。「青春」を感じる焼そばとは。

実食レポート!シンプルながら新感覚のB級グルメを写真とともに紹介

 「青春のトマト焼そば」は商標登録をされており、商工会による認証店のみがこの商品名をメニューに掲載できる。

 道の駅とよとみに併設するレストラン、ふるさとカフェ 「シルク」は認証店のひとつである。

 入口には、大々的に今回のお目当てグルメの幟(のぼり)が掲げられていた。

ふるさとカフェ 「シルク」の入口

食品サンプルでもPRされていたが、いまいちイメージができず、実物を見られるのが楽しみだ。

 800円で食券を購入し、店内で料理の完成を待つ。
アグレッシブなオブジェに微笑みかけられながら。

モチーフはなんだろう

待つこと5分。「お待たせいたしました。青春のトマト焼そばです。ごゆっくりどうぞ」

お…おいしそう…

 運ばれた途端に、トマトソースの食欲をそそる香りで食欲が増長される。
 無論、ミートソースには山梨県中央市産のトマトが使用されている。豚肉には、ご当地の甲州富士桜ポークが使われているようだ。
 とても美味しそう!

 口に入れると、焼きそば特有の脂っぽさがなく、非常にさっぱりとした味わい。食を進めても飽きがこず、いくらでも食べれられそう。

 あっというまに完食。非常に充実感のある週末の昼食時間を過ごせた。

「青春の」に込められた熱い想い。B級グルメから地方の魅力を発信する

 なぜ「青春のトマト焼そば」というインパクトのあるネーミングになったのだろうか。答えは誕生秘話にあった。

 中央市商工会青年部は、祭りの屋台で焼そばを提供していた。
 企画会議の中であるアイデアが提示される。

 「中央市産トマトを使ったミートソースをかけてみないか」

 試食をしたところ、絶賛の嵐。アイデアは大成功であった。
 この成功には理由があった。

 かつて、県内の喫茶店ではトマトたっぷりのミートソースをからめた焼きそばが提供されていた。
 中央市商工会青年部の面々は、自身の青春時代にこの「ミート焼きそば」を食べていたのだ。

 「青春時代を想起させたこの焼きそばを中央市の名物にしよう。日本一のトマトのまちになるよう発信していこう!」

 そうして生まれた新名物は「懐かしさと、青年部の情熱と、若さ溢れるまちづくりへの想い」を込めて、「青春のトマト焼そば」と命名された。

山梨県でのグルメ観光は中央市で

 山梨県には、武田家の名残・富士五湖周辺・清流流れる南アルプスなど魅力的な観光地が数多くあるが、ぜひ中央市を訪ねてほしい。
 中央市名物のトマトをつかったB級グルメ「青春のトマト焼そば」をあなた自身の下で味わってもらいたいからだ。
 2024年10月時点で、認証店は計11店舗。
 店舗ごとに「青春のトマト焼そば」のスタイルが異なるため、食べ比べをしながら中央市青年部の情熱と想いを感じてみてはいかがだろうか。


本記事をまとめたショート動画をYouTubeにて公開中。ぜひご覧ください。
https://youtube.com/shorts/hCd2F9Kyu8g

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