育児に性差はないよ!【夫育休もうすぐ2か月】
いつの間にやら育休期間が残り1か月となってしまった。育児は相変わらず楽しいことが多いけれど、現実的に子どもと向き合う時間が多かったり、疲れちゃったりして(楽しくたって疲れる)、なかなかまとめて書く時間を取れずにいた。残りの期間は短文での気づきも交えながら、少し更新頻度を上げられるように頑張ってみたい。
今日は子どもと近く居ればいるほど感じる、ジェンダーについて書こうと思う。
そもそも僕が育児休業を取ろうと考えた理由の一つとして「育児を取り巻く男女差」がどれほどの物なのか感じてみたいということがあった。世間的に男性育休が話題になっている現在だが、一方で「ウチのダンナは役に立たないから家に居らんほうが良い」といった声もちらほら聴いていたからである。
ここでは僕にとって印象的だった3つの出来事を例に考えてみたい。
エピソード①:のっけから衝撃!産院と育児書で突き付けられた男の育児。
初めてジェンダーを突き付けられたのはなんと産院であった。産院では、出産後にミルクや沐浴などの講習を受けるのだが、なんというか、助産師さんが僕に対して話す言葉や態度が雑なのである。ミルクづくりはご丁寧に「あまり作ることはないだろうけど、試しにやってみる?」と言われて愕然とし、沐浴に至っては講習の部屋に入れてもらえないという始末であった(部屋から授乳室が見えるという理由ではあったが)。正直、これは面食らった。産院側が無能な夫の再生産に貢献してどうするのだ。
また、同時期に読んだ様々な育児関連書籍も印象深いものがあった。特に「た〇ひよ」等のムックの中には結構ひどいモノもあり、主語に「ママ」以外の言葉が出てこないことはしょっちゅう。中には「パパはこれを『手伝ってくれる』と助かる!」みたいな特集が数ページ組まれている物もあったが、できれば「一緒にしよう!」っていうスタンスで書いてほしいなあ、と感じた次第である。
エピソード②:先輩ママ「仕事は大丈夫なの…?」
育休中に家族で出かけてママ友(言いたいだけです)とお話している中で時々に出てくるのがこの一言である。真意としては「よく休ませてくれたね」とか「給料とか昇格は大丈夫なの?」とかが挙げられる。その気持ちは理解できるのだが、興味深いのはこうした発言をされたご本人も育児休業を取得していることである。このことは、そもそも職場において一定以上のキャリアアップが望めるのは男性のみで、しかもそのために育児に現を抜かす場合ではないと考える方が一定数いることを示している。
エピソード③:マジでいた!「家事も育児もしない夫」!
こちらは男性側。1か月ほど前に演出家の阿部初美さんが主催する「産み育てを考えるワークショップ」に家族で参加した際判明したのは「本当に何にもしない夫」がまだまだ多いという事実だった。
なんとなく、平等ではないにしろ少しは夫が何かしている家庭が多いだろうと考えていたのだが、意外な事に、せいぜいゴミ出しをするくらいで、子どもが騒いでいても無視、オムツすら替えられないという家庭が半分以上あった。また、何かやるときは「手伝う」とか「やって『あげる』」という目線で、妻としてはメチャクチャむかつくという具合であった。
男女差はあった。…けど意識の問題では?
ここまで3つのエピソードを見てきたが、いかがだっただろうか。僕としての結論は副題の通りである。
以前の記事にも書いたが、家事育児に関して女性にしかできないことというのは授乳くらいなものだ(男もミルクを作って与えることはできる)。仕事についてはそもそも労働基準法上育休の取得条件に男女差は無いし、この人材不足が叫ばれる日本の職場環境において、育休の取得程度でキャリア形成に不当な影響が生じるような職場は、これからどんどん淘汰されていくはずだ(残念ながら今のところ自営業はこの限りではないけれど)。
子どもが生まれることで、家庭は確実に大きく変わる。具体的には、夫婦の意思でコントロールできない時間が如実に増える。そして、その最前線は産後直後であるから、少なくともその時に家庭の共同経営者である夫婦が一緒になって対応する方が良いに決まっている。仰々しく書くようだが、「子どもを持つ」ことにはそれくらいの責任は生じるものだと、育休期間を通じて感じているところである。
次回以降は夫婦育休を取ることでできたメリットや、期間中にやっておいて良かったことを書いていこうと思う。