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「食品の栄養的な特質【食品成分表】」の授業

こんにちは。中学校家庭科の授業実践をあげています。今回は「食品の栄養的な特質【食品成分表】」の授業です。

基本的には1時間の授業を、フラッシュカード→教科書の音読・問題→主活動の流れで行っています。ここでは主活動のみを記録します。


【食品成分表】


食品に含まれている栄養素の種類や量は何を見れば分かりますか?

→食品成分表

(『日本食品標準成分表』を提示して)

これが「食品成分表」です。正式には『日本食品標準成分表』と言います。この中には、私たちが日常的に食べる食品の成分に関するデータが細かく記載されています。
教科書にも食品成分表の一部が載っています。P156(開隆堂)を開きなさい。

食品成分表の一番上の段を見ます。そこには何が書かれていますか?

→廃棄率、エネルギー、水分、各栄養素、食塩相当量

この中で気になることがあった人は挙手します。

*予想される疑問:エネルギーの単位(kcal、kJ)の違い、食塩相当量とは何か

食品成分表は縦に食品が食品群ごとに並んでいます。最初に何がありますか?

→穀類

次は何ですか?

→いも及びでんぷん類

*同じ流れで最後の「調理加工食品群」まで確認する。(必要があれば補足していく)
*列指名でテンポよく進める。


食品成分表をより詳しく見ていきます。食パンとコッペパンを見つけなさい。食パンに含まれているたんぱく質は何gですか?

→9.3g

コッペパンに含まれているたんぱく質は何gですか?

→8.5g

同じパンでも種類によって栄養素が違います。


次に、生しいたけ(菌床栽培,生)と乾しいたけ(乾)を見つけなさい。生しいたけ(菌床栽培,生)に含まれているエネルギーは何kgですか?

→19g

乾しいたけ(乾)に含まれているエネルギーは何kgですか?

→182g

「しいたけ」という同じ食材でも生の状態と乾燥した状態とでは数値が異なってきます。


今から「食品成分表」から問題を出します。答えが書けたら持ってきなさい。

*1問ずつ出題する。持ってきたらチェックし、板書するよう指示する。
*「先着3名」など人数を制限する。(同じ子ばかりにならないよう配慮する)

問題1 精白米(水稲穀粒)に含まれる炭水化物は何gですか?

→77.6g

問題2 穀類の中でエネルギー(kcal)が高い食品を、高い順に3つ答えなさい。

→マカロニ・スパゲッティ(乾)、米粉、パン粉(乾燥)

問題3 野菜類の中でビタミンA(β-カロテン当量)が多い食品を、多い順に3つ答えなさい。

→にんじん(根,皮つき,生)、にんじん(根,皮むき,生)、パセリ(葉,生)

問題4 全食品の中で最も廃棄率の高い食品を答えなさい。

→まいわし(生)

問題5 カットわかめと普通牛乳、カルシウムが多く含まれているのはどっちですか?

→カットわかめ

最後は○×問題です。カルシウムをとるには、普通牛乳よりもカットわかめの方がいい。○ですか、×ですか?(挙手で確認)

→×

食品成分表は全て食品の可食部100gあたりの数値が記載されています。

カットわかめ100gです。食べられますか?

→食べられない。

*「食べられる」という生徒が出ることも予想できるが、焦らず進める。

しかも、カットわかめは基本的にはこのままでは食べません。どうしますか?

→水に浸して戻す。

水で戻すと量が増えます。やってみました。タイムラプス動画です。

これも「カットわかめ100g」です。

ちなみに給食の牛乳はコップ1杯で約200gになります。たくさんのカルシウムをとるには、カットわかめと牛乳のどちらの方がよさそうですか?

→牛乳

食品成分表を見るときには数値だけにとらわれず、1回に食べやすい量も考慮する必要があるのですね。

*今日の授業の感想を書いて終了する。

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