「中学生に必要な栄養」の授業
こんにちは。中学校家庭科の授業実践をあげています。今回は「中学生に必要な栄養」の授業です。
基本的には1時間の授業を、フラッシュカード→教科書の音読・問題→主活動の流れで行っています。ここでは主活動のみを記録します。
【生活習慣病の怖さ】
*『食育実践プログラム』にある大学生の食事の写真を提示する。(バナナのみ、カップ麺、ジャムパンと清涼飲料水、スナック菓子など)
大学生の食事です。大学生はお金が全然ないわけではありません。テレビを見る時間もあるので、料理をすることもできます。
感想をどうぞ。
*列を指名してテンポよく進める。
もしこの食生活を続けたら、どうなりますか?
→体を壊す、生活習慣病になる
日本で亡くなる人の6割は生活習慣病によるものだと言われます。
生活習慣病の1つに「糖尿病」という病気があります。糖尿病は、遺伝的要因による「1型糖尿病」と生活習慣による「2型糖尿病」に大きく分けられます。そして、近年子どもの間で「2型糖尿病」が増加していると言われています。
*『食育実践プログラム』に収録されている実話に基づいた紙芝居を行う
*合併症の怖さ(「糖尿病性網膜症」による失明、「糖尿病性神経障害」による壊疽・切断、「糖尿病性腎症」による人工透析を余儀なくされら生活)、完治が難しいことを伝える。
糖尿病以外にも様々な生活習慣病があります。他の生活習慣病も糖尿病と同じように、毎日の生活にいろいろな問題を引き起こします。
しかし、それらは生活習慣を見直して行動することで、リスクを下げることができます。特に若い頃に身に付けた食習慣はその後の人生に大きく影響します。
今日は中学生にはどんな栄養素が必要なのかを勉強します。
【中学生に必要な栄養】
中学生の時期に十分とる必要があるものとして、教科書には4つあげられています。
体をつくる□□□□□
カルシウムなどの□□□
活動のもとになる□□□□□
エネルギーに変えるときに必要な□□□□B1、B2
*提示して①〜④の番号をふる。
①の□に入る言葉は何ですか?
→たんぱく質
②の□に入る言葉は何ですか?
→無機質
③の□に入る言葉は何ですか?
→エネルギー
④の□に入る言葉は何ですか?
→ビタミン
①〜④の中で、栄養素ではないものが1つあります。どれですか?
→③
エネルギーは栄養素ではありません。主にエネルギーになる栄養素は何ですか?
→炭水化物、脂質、(たんぱく質)
中学生の時期には、どんな栄養素が必要なのですか?
→全部
中学生は、身長や体重が大きく増加し、活動も盛んな時期なので、どの栄養素も十分にとる必要があるのですね。
次に中学生が十分にとるべき栄養素を、他の年齢と比べてみます。何を見れば分かりますか?
→食事摂取基準
食事摂取基準の12〜14歳男の段を見ます。他の年齢と比べて、最も数値が高い項目に◯を付けなさい。
どの項目に○が付きましたか?
→カルシウム、ビタミンC
食事摂取基準の12〜14歳女の段を見ます。他の年齢と比べて、最も数値が高い項目に◯を付けなさい。
どの項目に○が付きましたか?
→全部(エネルギー、たんぱく質、カルシウム、鉄、ビタミンA、B1、B2、C、D、食塩相当量)
中学生男女で共通している栄養素は何ですか?
→無機質、ビタミン
どの栄養素も十分にとる必要がある中学生の時期ですが、特に無機質とビタミンは大切なのですね。
*今日の授業の感想を書いて終了する。