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弾けないなら打ち込め!リアルなベースサウンドを作るコツ
今回はDAWなどでベーストラックを打ち込みで作る場合に実際に私がやっているリアルなサウンドにするための方法を4つに分けて紹介します。
一応私はベース弾けるには弾けるんですが、
レコーディングをするとなると求めているパフォーマンスが十分に発揮できないので全部打ち込みで音源を制作しています。
ギターと違ってベースは基本的に単音なので比較的打ち込みでも簡単な一工夫でそれなりの音になります。
ずっと使っているベース音源でSPECTRASONICSのTrilianは結構リアルな音で気に入っています。
こちら収録されているサンプルが多いので、同じ音が連続しても特にベロシティの調整をせずともまるで本当に弾いているかのような音になります。
細かいノイズとかもランダムで生成されるので結構生々しくていいですね。
ただネックなのは3万円強で値段が少々張るのと、
音色が多いので30GB以上の容量を使うためそこそこのPCスペックがないと厳しいです。ソフトの質がいいので仕方ないですが。
まれに○○セールとかで半額になるときもあるのでその機会を狙うのもいいですね!ちなみに私はオータムセール期間に¥15,000で購入しました。
ベース音源の購入をご検討の方はご参考としていただければ…!
と、前置きが長くなりましたが、
ここからは実際に使えるベース打ち込みのコツを書いていきますので、
ご参考としていただければ幸いです。
それではいきましょう!
1.弾き方に強弱をつけろ!
さて、まずは基本的なオルタネイト奏法などの弾き方に強弱をつけるという方法です。
DAWにはベロシティというMIDIの強弱を表現するためのコントローラがついているのがほとんどなんですが、
基本的に強弱はこのベロシティを使用します。
画像は強いところが100、弱いところが50前後でパラメータを調整しています。
このぐらい大げさに調整しても後々ミックスをする際にコンプレッサーをかけると自然な強弱になるのでそれを見越して大胆に強弱の振り幅を持たせても問題ありません。
ベロシティのつけ方は
ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ (太字が強、細字が弱)
のように表を強、裏が弱で規則的な調整を施すのもいいですが、
私としては画像のように
ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ
のようにグルーヴ感を意識した強弱のつけ方を意識するとちょっと生っぽくなりますので一度お試しください!
2.スライドとグリッサンド
次はスライドやグリッサンドの作り方について解説しましょう。
スライドとグリッサンドについて簡単に説明すると、
どちらもフレット上で指を滑らせて音を出すというのは共通しているんですが、スライドは音程と音程が決まっているもので、グリッサンドは特に音程が決まっていないものを指します。
例えば「ドゥ(↑)、ドゥゥーン(↓)!」みたいな音もグリッサンドの一種です(文字だけだと分かりにくいですがw)
スライドやグリッサンドはベース音源に収録されている場合もあるのでそれを使えるならベストですが、
曲によってはBPMに合せづらかったりするのであえてノートの調整で音を作る方法を紹介します!
画像のようにスライドやグリッサンドはピッチベンドのパラメータを調整します。
ピッチベンドはベロシティと並ぶMIDIのコントローラとしては必須のものです。これらは打ち込みをやるのであればフル活用しましょう!
実際にベース、またはギターを弾く方であればご自身で実際に弾いてみて参考にしつつ音作りをしていくのもありですね。
打ち込みが難しいのであればスライドやグリッサンドだけ録音してサンプルとして使用するのもありですが、この場合は音色やトーンを打ち込み音源に寄せる必要があるのでこれはこれで難しいですが。
3.ゴーストノートを入れる
ゴーストノートとはベース弦に軽く触れてミュートサウンドにて指弾きやピッキングで短く音を発音する奏法の一種です。
ゴーストノートを入れると音にグルーヴ感やリズム感が強調される上、
サウンド自体にメリハリが出るので積極的に取り入れましょう。
ゴーストノートの音作りとしては、
打ち込んだノート(音譜)を32分音符のデュレーション(長さ)に調整してベース音源で出せる一番低い音(B1やC2など)で音を作ります。
少しだけ音楽理論的な話をすると、
当該曲のダイアトニックスケールの音をゴーストノートに使用するとピッチ感が気持ち悪くなることを防げますので、BやCに違和感があれば半音上げて、C♯とかにしてもゴーストノートの雰囲気は出せますので制作中の曲のスケールに合せるとなおよしです。
まぁ他のトラックとミックスするとそこまで気にならなくなるのでぶっちゃけ曲のスケールに合せなくてもいいちゃいいですが(笑)
ベースソロなどがある箇所であれば合せておくのがベターですね。
4.スラップフレーズの作り方
スラップといえばベースの醍醐味。
ギターでいうと速弾き、ドラムでいうと高速フィルインと並ぶ超絶技巧の一種ですよね。
そんなスラップベースは打ち込みではどうすればいいのかですが、
こちらに関してはまたまたベロシティを使ってみましょう!
スラップの弾き方は主に、
親指で弦を叩くサムピング、人差し指などで弦を引っ張るプルのふたつの奏法で成り立っています。
ドラムでいうと、サムピング部分はキック(バスドラム)でプル部分はスネアにあたることを意識して強弱の調整をするとグルーヴ感やリズム感が出ます。
画像ではサムピング部分は60前後、プル部分は120前後にベロシティを調整しております。
プルはサムピングに比べて音が大きくなるのでベロシティは110~120以上にしておくといいでしょう。
サムピングは60前後~100程度に納めておくといいですね。
こちらも実際にベースを弾きながら調整してみると分かりやすいですね。
いずれにせよ、生ベースに関しての知識や技術は多少あった方が打ち込みサウンドを作る際に役立つことはいうまでもありません。
5.まとめ
今回はベースサウンドを打ち込みで作る際によりリアルな音に近づけるためのコツを4つに分けて紹介しました。
まとめると、
・ベロシティやピッチベンドのパラメータを適切に調整する
・ノートの長さや音程を調整し、ゴーストノートとしてグルーヴ感を出す
この2つを応用して打ち込んでいけば生々しいベースサウンドを作ることができますので、いろいろ試行錯誤しながらDTMのご参考としていただければ幸いです!
では今回はこの辺で。