青梅野鳥の森で森林浴と野鳥観察
まだ雨が残る日曜早朝。
朝には雨が上がるという予報を信じ、5時台の電車に乗って西を目指す。
今日の目的地は青梅。
駅のすぐ北に永山公園があり、その奥に野鳥の森が広がっている。
永山公園は青梅丘陵ハイキングコースとして賑わっているが、野鳥の森まで足を延ばす人はほとんどいないらしい。
いつも行く公園に比べると、野鳥観察の難易度が高く鳥に会えないかもしれないが、青梅の自然を満喫できそうだ。
どこも人で賑わう日曜日。
自然の中で静かな時間を過ごしたい。
駅前は人影まばら。
雨は上がり、晴れ間が覗いている。
ムクドリが喧嘩する声が辺りに響き、ツバメが電線に留まっている。
静かな日曜朝の光景にホッとする。
永山公園まで坂道を上ること約10分。
公園入口には桜が咲き乱れ、遠くでガビチョウとおぼしき声が聞こえる。
早朝の公園内は人影少なく、時折学生が朝練なのか駆け抜けていく。
園内は坂道続き。
皆息を切らし大変そうだ。
実はこのシジュウカラと一緒にルリビタキのオスを見つけたが、彼はすぐに藪に逃げていった。
写真に納められなかったけど、実物を見て感動。
今度出会えたときは写真撮らせてね。
熊出没注意の看板。
やはりここも熊に気を付けた方がいいのか。
熊鈴をポケットから取り出し、チリチリ鳴らしながら森へ入る。
標高200m台とはいえ、坂道の多い森。
木々に囲まれマイナスイオンたっぷり、森の澄んだ空気を胸いっぱい吸い込む。
ああ、気持ちいいなあ。
背の高い常緑樹の上で小鳥達がさえずっている。
葉で姿の見えない彼らの声を楽しみながら道を歩く。
あちこちで「ココココ」とキツツキのドラミングの音が響いている。
都内の公園では1羽いれば大騒ぎだが、ここではたくさんいるみたい。
あちこちからつついている音が聞こえる。
「ギイィィ」の声はコゲラだね。
森には3つの沢が流れている。
北谷津と呼ばれる水辺を訪ねてみる。
北谷津で熊が目撃されたとの情報にドキドキしながら。
道すがら「ヘビに注意」「スズメバチに注意」と看板が。
一人で歩く私を緊張させる。
時折茂みが「ガサッ」となったり、「ブンッ」と耳元に虫が飛んできたりする度にドキッとする。
考えてみたら、これが普通の自然だ。
都会ボケしているわ、私。
彼らの住み家を荒らさないよう、彼らを怒らせないようそっと歩く。
うん、確かにおにぎりだ。
ツツピーツツピーと、シジュウカラより低い声でゆっくりさえずるヤマガラ。
ここを縄張りに、パートナーを探しているのかな。
子育て頑張ってね。
森の中には展望広場が何か所かあり、青梅の街を一望できる。
私はリスの展望広場で一休み。
ベンチに腰掛け、景色を眺めながらおにぎりを食べる。
考えてみたら、森の中で出会ったのは老夫婦1組だけ。
ヒトの全くいない静かな時間に、心の疲れが取れていく。
森の中を歩き回り、私の足がそろそろ帰りたがっている。
まだ10時だけど、森林浴を満喫できたし人が混む前に帰ろうかな。
10時を過ぎた公園内はハイキング目的の人たちで賑わっている。
マラソン大会なのか、たくさんの人が走り抜けていく。
ほんの数時間前は静かだったのがウソのようだ。
早朝の青梅永山公園に野鳥の森は静かで快適だった。
また季節を変えて来よう。
公園を後にし、青梅駅へ戻る。
青梅駅からハイキングに向かう人々の間をツバメが飛んでいる。
駅に向かう私の目の前をシュッとツバメがかすめ飛ぶ。
ごめんごめん。
頑張って元気な子供を育ててね。
青梅を後にする。