シギ・チドリまつりの公園で早朝プチ探鳥
ゴールデンウィークも終盤の日曜日。
人混みが苦手な私。どこも人で一杯で、静かに探鳥を楽しむのは難しそうだ。
そういえば、よく訪れる葛西臨海公園では「シギ・チドリまつり」が開かれているらしい。
いっそのこと、皆がまだ寝ている早朝2時間程度なら落ち着いて鳥が見られるかしら。
冬鳥が帰った今、春・秋にやってくる旅鳥のシギやチドリに出会えるといいな。
最近の東京の日の出は4時台となった。
早起きが苦でない私。
4時に起床し、始発に乗っていつもの公園をめざす。
園内はジョギングや散歩する人がまばら。
早朝の静寂に包まれている。
園内の野鳥はずいぶん減り、一月前に水鳥がたくさんいた上の池はオオバン、コガモ、カワウくらいしか見かけない。
シギやチドリがいないか、下の池に足を運んでみる。
長い二本の冠羽は夏羽の証。風になびく様子が綺麗だ。
コサギの近く、足元をつついて歩く小さい鳥達がいる。
その名の通り、黄色い足のキアシシギ。
5羽があちこちで餌を探している。
シギたちをもっと近くで見ようと、反対側の観察窓に向かう。
既にバーダーさんが3名、ファインダーを覗きシャッターを切っている。
アカアシシギの方が若干大きめ。
遠くからでもその鮮やかな足の色が目立つ。
足の色を名前に入れたくなる気持ちがわかる。
足が緑色のアオアシシギもいるんだとか。
アカアシシギは、日本に飛来する個体数が少ないらしい。
キアシシギとアカアシシギは仲が良いのか、一緒に地面をつついて餌探し。
観察窓のバーダー達を気にする様子は無い。
ふと反対側に目を向けると、シギたちから離れて餌を探す小鳥がいる。
黄色いアイリングがトレードマークのコチドリ。
トコトコ歩き回る姿が可愛らしい。
バーダーさんから「シギチ」と呼ばれ愛されるシギやチドリたち。
しばらくここで栄養を蓄えた後に、繁殖地へ旅立っていく。
たくさん食べて、子育て頑張ってね。
時刻はまだ6時40分。
静かな時間が流れる中、初めて会えた鳥が3種類。
潮干狩り客が来る前に海岸を回ってみよう。
ここからだと逆光だ。
気づかれないように、位置を変える。
池で見かけたよりも近い位置で彼らを観察できる。
波打ち際を元気に歩き回っている。
同じキアシシギでも体形に個体差があるんだね。
冬は胸から脇のあたりの羽根が淡い灰色だが、夏になると横斑が目立つようになるそうだ。
この時期、羽の生え変わりを観察するのも楽しい。
今日は家を出たのが早く、朝食をまだ食べていなかった。
時刻は8時前。
涼しい風に吹かれ海を眺めながらのんびり、おにぎりを食べる。
短時間だけど、非日常を楽しめた。
何だか今日はこれだけでもう満足だな。
ゴールデンウィーク中の東京。
早朝の探鳥は静かで快適だ。
橋が開く9時を待って西なぎさの水鳥達を見に行くか迷ったが、潮干狩り目当ての人で賑わいだしている。
この日は夏日予報。日が昇りどんどん暑くなる。
今日はこれで帰ろう。
帰り支度をする私の目の前にハクセキレイが留まる。
君たちはずっと東京にいてくれるよね。
また会いに来よう。