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あじさいのリズム(恋詩)
血のつながりのない兄弟がねぼけながら食卓につくとき、あじさいというなまえの恋人たちはアンドロメダのほうへ駆けだしている。燃え尽きながら踊るためにあらかじめ定められた装飾記号(半音トリル)。あどけないDNAに象嵌された孤独のかがやきに、ひとびとはやさしく失明しただろう。ひとりぶんのスープを吸えば、黄金色の土地とも関わることができた。殺しあって応答しあう連星のように、そこにいて、燃え尽きて、えいえんのダンスの餌食になれる。リズムがたいせつなのであって、テンポは付き従うに過ぎないときづいたとき、兄弟はたべるものをひとつにえらんだ。