#146 そこにあるということ

 世間はゴールデンウィークですが、皆さん楽しんでいますか?
 人によっては金曜から数えて10連休なんて場合もあるそうで。私は月曜に普通にお仕事があるのでただの3連休です。「こちとら3連休もねーわクソが」という方は……お疲れ様です。


 さて、今回は先月にちょこっと触れた「電気圧力鍋」の話でも。「なんか作ったら記事を上げる」と言って早1ヶ月、結局それから大して記事にできそうなものを作っていないけれども、5月に入る前に1本は記事を作成しようということで、こんなギリギリのタイミングとなってしまったのでありました。まったく成長していない…。

 とは言っても、「何か作りたいなぁ」という気持ちが、電気圧力鍋が我が拠点にやってきてから芽生えている、というのはホントの話です。買ってまだ1ヶ月チョイですから、今は実力を見極めるいわば試用期間ともいえる時期ではありますが、なんてったって「圧力」鍋ですので、じゃあどんな料理を作ってやろうかという気持ちは常に持っているのです。

 そもそも何で電気圧力鍋を欲しくなったか、といえば、やはり今まで何となく避けてきたものをちゃんと自分で作りたくなったからなんですね。圧力鍋とは関係ないですが、揚げ物とかちょっと気が引けることがあるじゃないですか。油の後始末がめんどくさい、とかそういう理由で。「別にそんなの苦じゃない」なんて方もいるでしょうが…なんやかんやで出来栄えのものに頼ってしまいがちです。

 圧力鍋で作れる範疇のモノに話を戻すと、例えば「牛スジ煮込み」とか。牛スジなんて1~2時間煮ればいいんだから、別に圧力鍋なんかなくたって作れるじゃないかって…それはごもっともで。
 料理は苦じゃないし、むしろ時間があれば積極的にやりたいとは思っているけれど、あくまでも時間があればの話であって、ササっと作れることに越したことはない。あるいは、何か作っている最中に別のことをやれたなら…と常々思うのです。
 が、私はそこまで要領が良くない。何をやるにもチンタラしがちな、哀しい性です。「多分もう良いんだろうけれど、もうちょい熱を通してみようか」的な。だからついつい料理に過保護になっちゃって、時短がはかどらない。



 そういう意味で、電気圧力鍋の存在は心強いと思えるわけなんですね。「とりあえずコイツに任せておけば、まぁ自分が面倒を見なくてもちゃんと仕上げてくれるだろう」という信頼感がある。いい加減に調理プログラムが組まれているわけではないことは確かなので、仕込みで余計な一アレンジを加えたりとかさえしなければ、少なくともマズく仕上がることはないわけで。

 牛スジも下処理を任せてやれば、その間は何かやれるわけですよね。1時間、2時間あれば、洗濯物を洗って干して、ついでに拠点の掃除の時間を足してもお釣りが来るぐらいです。今年も今日で全体の約1/3が終わる、なんてイマイチ実感の湧かない事実だったとしても、1日24時間という原則はいつになっても変わらない。ならばその24時間をいかにして使うか、少なくとも持ち味の心配性で鍋に1/12を費やすよりは、その1/12をマイコンに任せて自分のできることをした方が良いとなります。


こんなもんじゃろと手癖で作ったロールキャベツ

 てなわけで、作りました「ロールキャベツ」ねぇぇ(ヤンデレCD風)。
 お察しの方もいると思いますが、この料理「圧力」機能は使っておりません。3時間のスロー調理。圧力鍋の意味とは。でも全然煮崩れしていない。本当は春キャベツで作ろうと思ったけれど、良いものがなかったからフツーのやつで作った。残念。
 ちなみに私んちではキャベツを爪楊枝で固定するのではなく、かんぴょうで巻いていました。これのために久しぶりにかんぴょうを水で戻す作業をやりましたが、実家でやっていたのと違って漂白たっぷりの白いヤツだったので、塩で揉み込みーの水で浸しーのとなんと時間のかかることか。

 でもまぁ、3時間もIHの前で様子見をせずに済むというのは魅力的です。タネをキャベツで巻いてかんぴょうで縛って、後は圧力鍋にコンソメスープと一緒に入れれば完成までずっとフリーです。休日の日は洗濯、お掃除と1週間の中でも家事のウェイトが多めなので、ロールキャベツ限定とはいえども非常に有難い。

 ところでロールキャベツ、おでんに入れます? 私んちでは入れません。なんだったら牛スジも入れません。いつぞや関東に行って牛スジ入りのおでんを居酒屋で食した時はちょっとしたカルチャーショックでした。でもんまかった。こないだ友人に聞いたらおでんには厚揚げを入れるのが常識だそうで。厚揚げ……厚揚げかぁ。逆に「ウチは凍み豆腐を入れるけど」と言ったら意外な顔をされました。はー、おでん食べたくなったなぁ。え? もうそんな時季じゃない?


 要するに、圧力鍋が我が拠点にやってきたことで、ロールキャベツ作ってみよかーという気持ちが湧いてきたわけですよ。その気にさせただけで、電気圧力鍋にはものっそい価値があります。
 2年前の記事で書いた内容と全く同一のことを繰り返しますが、こういうのは「便利なものがあるかどうか」です。自動車があればどこか遠出しようという機運が高まるのと同じように、便利なものが傍にあることは、何か挑戦してみようという心構えのハードルを低くしてくれるのです。

 たとえ不本意でも、他のものも作ってみようとなります。例えば今回のロールキャベツ、久々に作ったせいで分量をミスってしまい肉のタネがダダ余りするという大失態をやらかしたわけですが、じゃあ久々に余ったタネでハンバーグ作って、弁当のおかずにしてやろうという発想に至るのであり。
 オカズの食物連鎖は馬鹿にはできません。ロールキャベツを作ろうとしなければ、余りでハンバーグを作ろうとも思わなかったでしょう。

 こういった機会を作ること。今の自分にとって、一番必要だと思います。
 例え購入した翌日に20%引きで更にお安く買い求められる同製品の姿を目撃したからって、挫けやしません。いつかその20%分を超えるだけの価値を、私はこの電気圧力鍋と共に創り出してやりますとも。
 …でも20%引きのやつを買ってれば安く済ませられたのになー!
 あ゛あ゛ーっ!!!


 いかんいかん。その後悔は先月に取っ払ったつもりでございました。
 とにかく、今後電気圧力鍋を使ってうまくいった料理があれば記事を上げていきたいとは思っています。食べ物の話はいつだって困らないもんね。1ヶ月の終わりになってギリギリひねり出すぐらいならその方がいいもんね。

 そしてこの圧力鍋でいつかやったりましょう、「牛スジの煮込み」。
 味にうるさい両親すらも認めた、どこかの居酒屋で提供されていたものの再現です。私は実家にいた際はコンニャクやら大根やら、材料のカットを手伝ったぐらいですが、セブン&アイなどで提供されているものとは180度違う、サラッとしていながら風味たっぷりの一品料理。アレを拠点で作れるようになれば、酒のアテには困らないわけですよ。いつものチューハイでいくか、それとも酒屋で日本酒を取り寄せてチビチビ楽しむか。

 …今日は大分酒も入れているのでこの辺で。
 あぁそうそう、牛スジもそうですが、ローストビーフも試してみたいなって。でもローストビーフを作りたいなら、熱を均等に通したいですし砥石のような牛ブロックを探さなくてはなりません。しかし最寄りのスーパーに置かれているものと来たら…、はぁ。

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