ベンチャー1人目のデザイナーになるメリットとデメリット
こんにちは!moyoです。現職に来てから1年半が経過しました🎉 だんだんとベンチャー1人目のデザイナーになるメリットとデメリットが整理できてきたので、振り返りつつまとめていきます。今後同じような挑戦をする方の糧になれば幸いです🙏
こんなデザイナーさんにおすすめのnoteです
✅ベンチャーに転職するか迷っている
✅1人目のデザイナーになってほしいと誘われている
✅1人目として転職したが正直苦しい...
自己紹介
まずはじめに簡単に自己紹介をします。
私はこんな人です
✅not美大卒、新卒でGoodpatchにUIデザイナーとして入社
✅副業をきっかけに現職に誘われる
✅Goodpatchを1年9ヶ月で退職、1人目のデザイナーとしてMonoxerに転職
✅現在社会人4年目(デザイナー歴5年)
転職のタイミングは社会人2年目でした。
1人目のデザイナーが私に務まるのか?私みたいな若造に声かけるか?実は冗談なのか...?と1年近く自問自答し、玄人なデザイナーさん探しを勝手に試みたこともありましたが...。事業が好きでしたし、ある"伸び"のタイミングでデザイナーがこのままゼロよかは若造でもいた方が事業が伸びそうと思ったので転職しました。
ちなみに検討開始当初は「UXデザイナーと一緒なら〜」「玄人デザイナーが週1で来てくれるなら〜」など多々条件をあげていました。ただ最終的に自分にもう少し期待してみたくなったのと、社外に助けてくれる方がいたので、この決断は創業者お二方と私の痛み分けだと腹を括りました。
さて、ここからが本題です。1年半働く中で見えてきたベンチャー1人目のデザイナーになるメリットとデメリットをご紹介します👍 デメリットについては、私なりの対処法も書き留めます!(※あくまで私の体験からの学びです)
メリット1 : 0→1→10に真正面から取り組める
最大のメリットはこれです。他職種と一緒にゼロから作り出した機能や戦略・戦術を自分の手で何度もアップデートできます💪 誰でもなく自分がやったのだ!という自信も湧いてくるので、かなり楽しいです。
また、ある意味デザインに関する責任を持つということなので、失敗と成功が細かい粒度で溜まっていきます。おかげで体験〜UI設計の思考パターンがかなり増えました。これらは将来チームが拡大したり転職しても、独自性の高いスキル(経験)として活用できると思います。
ユーザーの反応や数字が自分のデザイン・行動次第で変化していくので、ユーザーからの跳ね返しで実力を測りやすいのも嬉しいポイントです。前職では興味のなかった数字が好きになり、今やSQLを叩くことも珍しくありません。
メリット2 : 評価設計・チーム拡張の戦略作りができる
もし2人目を迎える前に会社が評価制度設計を始めたならば、デザイナー評価制度設計への貢献も1人目の大事なお仕事になります。他職種とのバランスを見つつデザイナー独自の評価ポイントを言語化・共有し、他の皆様の納得を得なければなりません。
言うまでもなく、最も難しいのが納得を得る過程です。他社の事例をリサーチしたり伝え方を工夫するうちに、譲れないところは譲らない、調整するところは調整する度胸と伝達能力が強制的に鍛えられます。
またチーム拡張の戦略づくりができるのも1人目の嬉しい特典です。言うなれば、今後どんなデザイナーさんとどんなチームを作っていきたいのかを主体的に考えられます😉 理想のチームを策定し、採用方針や選考過程などを考えるポジションを結果的とはいえ社会人4年目で担えているのはかなりラッキーです。(採用頑張る...)
メリット3 : デザイナーの最初の定義を作れる
1人目にはデザイナー(自分の仕事範囲)を定義できる自由さがあります。業務範囲を自ら開拓していきたい人にとってはかなり動きやすい環境です。弊社はデザイナーさんと働いた経験がないメンバーが多かったこともあり、「私はここをやります!」と言っても特に反対もありませんでした。5人目くらいまで、この自由度は保たれるように思います。
しかしあまりに自由にやりたいことをやりすぎると、自分がやらなくてもいい仕事も増えてしまうので要注意です。ちょっとやる分には楽しいから「やりま〜す!」と言ったものも、大量に来ると辛くなりますよね...。 最近は「本当に私がやるべきか?」と自問自答した上で、NOのものは積極的に他の方に頼んでいます。
デメリット1 : 先人による失敗・成功の積立がない
1人目最大のデメリットはこれだと思います。デザイン領域に関しては先に失敗してくれる人も先に成功してくれる人もいないので、何をやるにもムーンウォーカー。もちろん本を読んだり他社のデザイナーさんと話すことである程度の知見は得られますが、少なからず環境要因も含まれているので知見をそのまま弊社に適応できるわけではありません。
そのため、採用など新しいことを始める前はしっかり戦略・戦術を立て、戦術を切り替えるトリガーと戦略を見直すタイミングを決めるようにしています。最初にトリガーとなる指標や状態を決めておくことで、初期仮設の確からしさの確認や改善もしやすくなり、とりあえずやってみたけどよくわからん状態を最小限に抑えられます。
このあたりは「ISSUEからはじめよ」や「失敗の本質」が参考になります。転職当初はとりあえずやってみよう星人だったので、他メンバーにかなり助けられました🙌
デメリット2 : 成長速度を他人と比較できない
先ほどメリット1に"ユーザーからの跳ね返しで実力を測れる”と書いたのですが、その実力の伸び具合が同年代に比べてどうなのかは全くわかりません👼おそらくデザイナーチームが5-6人を超えるまで、この状況は変わらない気がします。
周りのベンチャーデザイナーは、定期的にエージェントで年収評価してもらったり、同年代飲みで定期的に情報交換しているようです。私も一度前者の策を取ろうとしましたが、予想より低くても高くても行動が変わる気がしなかったのでやめました。(職務経歴書作成もめんどくさかった)
そういう意味だと、同年代のせめぎ合いの中で頑張りたい人、成長意欲のトリガーがライバルな人は、ベンチャー初期のデザイナーになると苦しいかもしれません。
デメリット3 : 私のためか、デザイナーのためか境界線があやふや
これは2人目が見つかるまでぶつかりやすいデメリットだと思います。前述したような仕事の開拓や評価・採用の設計を進めていると「デザイナーにとってはxxxxです!」と言うセリフが少なからず口から飛び出します。しかし、ある日ふと思うのです。「デザイナーにとって」ではなく「私にとって」なのでは???
既に10回以上悩んだ身からすると、これは仕方ない!!😈 エンジニアやセールスと違って、増える速度がゆるやかな人事、経理、デザイナーなどの職種は共通の悩みだと思います。とはいえ、あまりに悩みすぎると何も言えなくなるので、最近は「この決定によって自分がどうなるか」ではなく「2人目以降に説明し、納得してもらえる自信が持てるか」を軸に考えています。
ベンチャー1人目のデザイナーはおすすめ?
ここまでベンチャー1人目のデザイナーになるメリットとデメリットをご紹介しました。
で、実際のところ「ベンチャー1人目のデザイナーはおすすめか?」と聞かれると、事業への強い共感、キャリア上の戦略がある場合は強くおすすめします。反対に、とりあえず裁量大きいから飛び込もう!マインドの場合はおすすめしません...。よっぽどのメンタル強者でない限り辛くなると思います。
さいごに
実は先日より2人目のデザイナーさん採用を始めました!デザイナーが働く環境は1年半でだいぶ耕しましたが、まだまだ開拓・拡張しがいのある領域だらけです。事業作りにがっつり関わりたい!スピード感のあるチームでUI設計をしたい!デザイナーチームを作っていきたい!などなど、少しでも興味がある方は是非Twitterにご連絡ください😀 カジュアルにランチかお話しましょ〜。