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【読書】考具 -考えるための道具、持っていますか?

 大手広告会社である博報堂で一線を走り続ける加藤 昌治さんの本。情報戦略・企画の立案に携わる人の必読書。最強のアイディアマンは発案から企画まで、どんな道具「考具」を持っているのだろうか。

超ざっくり

本の内容はこんな感じ。
・アイディアや企画を考えるとは
・「考具」21個:情報収集、アイディア発散~収束
・読者のオリジナル考具


読むきっかけ、期待

Q1. なぜ、この本を読もうと思ったのか?
A1. 考える道具(選択肢)がある/ないでは大違いだと思ったから。
Q2. この本から何を得たいか?
A2. 発案企画の趣旨および手法。
Q3. 読んだ後、どういう状態になりたいのか/したいのか
A3. 物事を多面的に考えられるようになりたい。


Point①わがまま=アイディア

 アイディア発案や企画の一連の流れは、「わがまま・愚痴」が出発点となる。その後、企画の対象者や関係者に対する「思いやり(メリット)」を加えることにより、形となる。「わがまま+思いやり」=「ニーズ」に近い気がする。

最強アイディアマンは、堅苦しくない。とりあえず、わがまま!


Point②演じてみる

 どうしたら、必要な情報が入ってくるのか。

考具その4「七色インコ」の登場。
 当事者や第三者の立場に成り切り、本当に体を動かしてみる。恥ずかしさを捨てて、演じる。単純に考えていた時と、異なった目線から様々な情報が入ってくる。

演じることでしか見えない景色がある。


Point③アイディアの発散

 どのように、アイディアを拡げるのか。拡げたアイディアを組み合わせて収束させて、新しいものを生み出す。

▷考具その9「マンダラート」の登場。
 マンダラートは記載箇所や個数の強制力があるマインドマップのようなもの。用途は山ほどある。アイディアの発散や、大谷翔平選手の目標達成シートなど。中心にお題を書いてから、周囲へ書き下していく。へんてこなアイディアも大歓迎しよう。

【マインドマップ】
 1. 白紙状態から始める。
 2. 中心に広げたいテーマを置く。
 3. そこから枝のようにアイディアを書いていく。

マンダラート(大谷翔平選手の目標達成シート)】
 1. 3x3マスの空欄状態から始める。
 2. 中心に広げたいテーマを置く。
 3. 周囲8マスにアイディアを書く。
 4. 別のマンダラートの中心に、さらに拡げるアイディアを書く。
 5. 空欄を埋める。


考具その13「オズボーンのチェックリスト」の登場。
 アイディア発散に行き詰まったりしたらこれを使う。先述の「マンダラード」を組み合わせると発散が止まらなくなるかもしれない。特に、現代では他の数値データを見ながら、下記チェックリストを検討することができる。

 オズボーンのチェックリスト】
  □ 転用 現在のままでの新しい使い道は
  □ 応用 改良をしたらどうなるか?
  □ 変更 色や形、意味を変えたらどうなるか
  □ 拡大 大きくする、長くする、頻度を増やしてみる
  □ 代用 代わりになる人やモノを探してみる
  □ 逆転 上下左右、役割など、反対にしてみる
  □ 結合 混ぜる、合わせてみたらどうなるか

 これらの他にも、考具は計21個紹介されている。自分にあったものを見つけられれば、もう上出来。

アイディアが豊富な人 = 考具も豊富


次の一歩

✔︎  アイディア発案の時は、わがままになる。
✔︎  マンダラート(大谷翔平選手の目標達成シート)を使ってみる。

 知っているだけでは何も意味を為さない。使うことで初めて、使いこなせるようになる。他にも様々な考具(発想法)がある。希望点列挙法や欠点列挙法。オズボーンのチェックリストに似ているものだと、「31のSCAMPER質問リスト」。自分にぴったりのものを装備しておくと、心に余裕が生まれるかもしれない。


まとめ

 スマホが普及され始める前に出版された本ではあるが、本書は超ロングセラーとなっていた。「考具」はインターネットが普及してもなお、アイディア・企画をする人から愛される理由が分かった。人工知能が得意な言葉の連想ゲームにはない、突飛なアイディアを出すことにこそ、人の創造性は勝る。また、今後のアイディアマンは、本当のニーズがどこにあるのか、見極める力がより一層必要になってくるだろう。


詳細情報

タイトル:考具 -考えるための道具、持っていますか?
著者  :加藤 昌治
出版社 :CCCメディアハウス
ページ数 : 239ページ

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