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~ボウリングの狂気~ 2025/01/19

 ボウリングというものに行きました。数週間前にほぼ人生で初めてのボウリングに行き、その時と同じ友人に誘われて行きました。俺は別にボウリングの経験者でも無いし、好きでもないのに。

 行ったら行ったでちょっとは楽しいんだ。これが。ただ重いボールを投げてちょっと遠くに立っている白い棒を倒すという『人類史初期の遊戯』みたいなのが、ちょっと面白いんだよな。

 しかし、しかしだ。それ以上にボウリングは恐ろしい。ボウリングは、狂気を孕んでいる。

 まず、自傷の狂気。

 ボウリングは怪我をします。俺はしました。あれは誰の指導もなくやるものではない。ボールを投げるだけだと侮るなかれ。

 ボウリング、爪、割れます。

 爪が割れたら悲惨です。酷く割れたら痛いし、少し割れただけでもタオルや服に引っかかったりして日常の中に小さくないストレスを生む。俺はただ重い球を転がしただけなのに。

 恐らく、俺は初心者なのでボールを投げるタイミングとボールを離すタイミングが掴めず、ボールに爪が持ってかれてしまっている、その結果爪が割れてしまっている。

 なんて恐ろしいものなんだ。初心者に痛みや日々のストレスを生むスポーツ、ボウリング。こんなの人がやるものじゃないよ。

 しかも、狂気はまだある。

 今日行ったボウリングはラウンドワンだったのだけれど、ラウンドワンのボウリングには恐ろしいシステムがある。

 それは突然訪れる。急に会場が暗くなり、会場の画面が眩く輝き、『ストライクチャレンジ』的なものが始まるのだ。

 分かりやすく言うと、何故か店側からの指示でその場にいる人間全員同じタイミングでボールを投げさせられ、みんなで揃ってストライクを取れるかチャレンジしてみよう。というシステムだ。

 これが恐ろしい。とんでもないプレッシャーとストレスなのだ。

 ただただボウリングを楽しんでいただけなのに、急に見ず知らずの人との協力プレイを強いられ、会場の煽りの中でボールを投げさせられる。

 例えるなら、街中で急に声を掛けられ、見ず知らずの数人と共に大喜利に答えさせられ、それを道行く人に見られる。そんな気分だ。

 なんでお金払って球を投げに行ってるのにそんなプレッシャーとストレスを与えられなければいけないのか。しかも、投げるのはボウリングを数回しかやったことがない初心者だ。絶望である。

 ラウンドワンのボウリング、様々な狂気を孕んでいる空間、遊戯。

 行ったことない人はこの怖さを承知しておいた方が良い。


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