土井善晴さんの書き方が好き
土井善晴さんの『一汁一菜でよいという提案』を読みました。感想文のようなもの
先日読んだ本はこれ
話題になった本だから存在は知っていたけど、今まで読む機会がなく、
やっと読めた。
『一汁一菜でよい』
中身を読まなくても土井善晴さんの考えが分かる。そんなタイトル。
自分も自炊をする方なので自炊の苦労やめんどくささは分かると思う。
主婦の方とか、時間に追われながら料理を毎日のようにしている人たち
ほどではないけど、「料理がだるい」という気持ちは分かる。
この本を読むと、
「料理なんてこだわらなくていい。場合によっちゃしなくてもいい。
楽に済むなら楽に済ませるべき」
と思えて気が楽になる。料理が面倒だけどやらなきゃいけない人にとってはとても
助けとなる考え方だと思う。素晴らしい。
でも、僕がこの本を読んで感動したのは別のところにある。
それは土井さんの『文章の書き方』
土井さんの文章がとにかく好き。
文章全体が好きというより、言い回し?語尾?が好き
土井さんが意識してるのか、無意識なのか分からないけど、土井さんの文章は
「〜である」「〜〜だ」
という書き方ではなく、
「私は〜だと考えます」「私は〜〜であると感じています」
という書き方になってると思う。
この書き方が自分的にすごい好き。土井さんの謙虚さと誠実さがでてるんじゃないかと
思う。
土井さんの『体が喜ぶ食事が好ましい』『具沢山味噌汁と米で十分』という考えは
良い考えだし、決して間違ってはいないと僕も思う。
でも、この考えが万人にとって正しいとは限らないということを土井さんも
感じているにではなかろうか。
何故ならこれはあくまで『一個人の考え』であって『科学的根拠に則ったもの』
ではないから。
この二つを決して混同させない土井さん、とても好感が持てます。
ある一分野に明るい人は、この二つを混同させる人も結構いると思う。
何が事実で何が考えなのか、この線引きはしっかりしなきゃいけないもの。
土井さんはもちろん料理のスペシャリストで、専門家で、著名な方ではあるけれど
『自分の考えが正しいとは限らない』
という意識をしっかりと持ってるんじゃないかと思う。
そういう考えだからタイトルも
『一汁一菜がよい』
ではなく、
『一汁一菜でよいという提案』
あくまでも、土井さんからの提案であって、学説でもなんでもない。
「こういう考え方もあるから参考にしてみてね、考えすぎないでね」
という土井さんの優しさと謙虚さが滲み出たとても良いタイトルだと思います。
料理研究家でありながら、カウンセラーのように人の心に寄り添う土井善晴さん。
そんな土井さんだからこそ、料理に着目しながらも人に心に響くこの本を書いたのでは
ないかと勝手に考察しております。
この本を読んで僕も具沢山味噌汁、特に『肉入り味噌汁』積極的に作るようになった。
確かに楽だし栄養もしっかり取れて最高。
最近ストレスと疲れで少食気味だから土井さんの考えを参考にしながら健康に
気をつけたいと思います。
ありがとう、土井先生。
(忍たまの土井先生も好きです)
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