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〜新しい視点の話〜 2024/11/08

今日も頑張ったなー俺たち。頑張って保護したよ、うん。

俺たちの主人、最近よく土に触れるよな。土に触れると嫌なんだよ。挟まって取れなくなるから。最近主人は犬と遊んで、その最中によく土に触れる。それが挟まるのなんのって。

土が挟まると洗っても中々取れないじゃない? それで何回も洗うじゃない? それでも取れないとうちの主人は『切る』という手段をとりがちなんだよね。

まぁ、それで清潔になるのならいいんだけど、それを繰り返してると段々短くなっていって『切りすぎ』という状況に陥るわけよ。

俺たちがせっかく保護してやってんのに、それを無に帰すようなことしないでほしいよな。最近は急に寒くなって乾燥してただでさえ俺たちの周辺環境が良くないのに、追い討ちにかけるような真似しないで欲しいよ。

そもそも、俺たちって頻繁に切られすぎじゃない?

人体の中で切られる回数が1番多いのって間違いなく俺たちでしょ。次点で髪の毛たち。

なんでこんなに切られるんだろうなぁ。

まぁ、普通に伸びるからか。

なんか俺たちが伸びる早さって異常だよね。異常というか無駄が多いよね。

明らかに伸びるのが早すぎる。伸びる必要が無いわけではないんだけど、こんなに早く伸びる必要はない。

絶対主人も俺たちのこと「煩わしいなぁ」って思ってるでしょ。それは俺たちも思ってるよ。

「週1くらいのペースで切られなきゃいけないの、嫌だなぁ」

って思ってるよ、俺たちも。

俺たちって人から煩わしいと思われるけど、中々感謝はされないよね。

俺たちが綺麗な人間は褒められがちだけど、俺たち自体が愛されることは中々ないと思う。

一応手の先の保護とか、物が掴みやすくなるとか、色んな役割持ってるんだけどなぁ。

人間の体の中でも日陰物だよ、俺たちは。

先端にいるのに、日陰物だよ。


相変わらず寒い日。朝井リョウさんの『生殖記』を読み終わった。

生殖記!

衝撃的な文章だった。物語の展開がどうとか、登場人物の心情がらどうとか、ストーリー性がどうとか、そんなのどうでもよくなるくらいに衝撃な文章だった。

こういうのを読むと完璧にノックアウトされたような気分になる。「すげぇ」という感想しか出てこない。やっぱり小説家って凄いんだなって思う。

この本は『目線』が凄かった。このnoteではネタバレは書かないけれど、とにかく『目線』もしくは『視点』が凄かった。

今日のnoteも視点を変えて書いてみようと思う。

今日の視点は『爪』でした。


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