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『ドーナッツのあなのはなし』
当時の船乗りの愉快な話と史実に基づいて語られる ”ドーナツのあな” の発見物語。楽しいイラストと語り口がユニークなノンフィクション絵本です。
ドーナツのあなはどうしてできたのか知っていますか。
1847年、16歳のハンソン・グレゴリーが、船で朝食を作っているときに発明しました。最初の名前は「あなあきケーキ」。
それが世界中に広まって、みんなの大好きなドーナツになったのです。
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まん丸の窓からのぞくオシャレな構成の絵本。ドーナツですもんね!
ドーナツは最初は穴がなく、中まで火が通り切らず油が染みてずっしり重たい食べ物だったのが、真ん中に穴を開けたことでカラッと揚がりよく火が通り格段に美味しくなった…だけでなく!それが世界中に広がり、私たちの口まで届いているという不思議。
もう一方で、グレゴリー船長のその後の人生もまた不思議。
船乗りをやめて鉱山技師になったり、死後ドーナツ発明家としての名声が揺らいだり、お墓が行方不明になったりと、数奇な運命が彼を待っています。
事実は小説より奇なり。カラフルな愛らしいイラストでお楽しみください。
パット・ミラー・作 ヴィンセント・X・キルシュ・イラスト
金原 瑞人・訳
対象年齢:小学2年生から
ページ数:33ページ
2019年6月
全国学校図書館協議会選定