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映画感想文「ゴールド・ボーイ」 面白い!

配信レンタルで、昨年公開された邦画「ゴールド・ボーイ」を鑑賞しました。
感想を書いてみようと思います。

監督 金子修介
2024年 日本
義父母を崖から突き落とす男の姿を偶然にもカメラでとらえた少年たち。事業家の婿養子である男は、妻から離婚を切り出され焦っていた。遺産相続のためなら何でもする覚悟で犯行に及んだのだ。一方、少年たちも、複雑な家庭環境による貧困はもとより、少女は殺人の容疑をかけられた父の自殺や襲ってきた義理の父を包丁で刺してしまったことなど、さまざまな問題を抱えていた。「僕たちの問題って、全てお金で解決できるんじゃない?」朝陽は男を脅迫して大金を得ようと画策する。少年たちと殺人犯との二転三転する駆け引きの末に待ち受ける結末とは…。

Filmarksより


この作品は、展開が二転三転するクライムサスペンスものなのですが、自分が面白いと思ったのは先読みできないお話もさることながら、監督の演出なんですよね。

夏休みの沖縄が舞台なのだけど、登場人物が誰も汗をかいてない。。。
リアルで考えればあり得ないけど、それがなぜか変じゃない。不思議。
殺人が行われる血生臭いストーリーなのだけど、どこかカラッとしている。
生理的なシーンが敢えて排除されてて、人間がフィギュア的なんですよね。

でも、そこがいい。
というのも、中学生男女と殺人を犯した男の(悪い)頭脳戦がこの物語の軸なのだけど、ピュアなだけじゃない不遜な少年少女性がこの作品を大きく貫いてる。
自分の思いを中心に世界が回っている素晴らしさであり、それ故の世界の狭さであり。
邁進・完結できる強さであり、それ故の脆さであり。

監督の文体なのかもしれないけど、それが血生臭いクライムサスペンスにプラスアルファを与えている。
ただ中学生と大人のどっちが頭が切れるかに終始せずに、少年少女性と大人(常識)性の2世界の対峙まで引き上げてるのがお見事です。

これはオススメです♪
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎(星は5つが最高)

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