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イタリアに行きなさい
映画「ラブ&ジェラート」
残念ながら、イタリアに行ったことがありません。
元同僚の男子たちはミラノとニューヨークに行きたがったため、わたしは出張先がパリ、ロンドンになることが多く。別に出張でなくても、自分で行けばよかったのですが、実は子どもの頃から「新婚旅行はイタリア」と考えていたので、そのときのためにとっておいたのですね。結果としてまだ行けずにいます。
イタリアを旅したことのある人は必ず、ふたつのことを満足げに言います。
「何を食べても、食べ物がおいしい」
「急にモテて、恋愛対象がいっぱい寄ってくる」
タイトルのジェラートという単語にひかれて見たネトフリの映画も、まさにそのとおりでした。
主人公は高校を卒業したばかりのアメリカ人、リナ。卒業旅行で母親とイタリアに行くはずが、母親が他界してしまったところから物語が始まります。残された遺言は「イタリアに行きなさい」。しかも、「一人で」。リナは遺言に従い、予定どおり、ローマへ向かいました。でも、孤独な一人旅ではなくて、母親とゆかりのある人々がリナをホストするのが、この映画のポイント。リナのお母さんは、リナくらいの年の頃にローマで生活していた人だったのです。
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リナはMIT進学を希望していて、ローマに行くにもMITのスウェット姿。せっかくモードの国へ行くのにどうかと思うけれど、それがリナというキャラ。でも、さすがはイタリア。遺跡をうろつく彼女に「君、アメリカ人?」とイケメン系男子アレサンドロが声をかけてきて(そりゃMITのスウェット着てるからそう聞くわよね)、いきなりオペラに誘われます。彼は父親から家業の金融業を継ぐようレールを敷かれていることに悩む放蕩者。その後も放蕩ぶりを発揮し、リナをいろんな所へ連れ回す役どころです。
アレサンドロとの恋愛が進むのかと思いきや、もう一人、こんどは癒し系のロレンツゥオが登場。ロレンツゥオは料理人志望で、リナをスクーターに乗せてローマの町を走り、マントッツォを買いにいったりします。それはもう、美味しそうな巨大マントッツォ。想像を絵に描いたようなイタリア旅行です。彼の自慢のレシピが、おばあさん直伝の「ピスタチオのジェラート」。ジェラートをアイスクリームと呼ぶリナに、おばあさんが「違う、これはジェラート」と怒って、ボウルごと取り上げてしまうのが面白かったです。
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「イタリアへ行きなさい」という遺言には理由がありました。リナは母親のローマでの日々を知ることで、ついに自分について知ることになります。リナはいつしか、MITのスウェットを着なくなっていました。リナは変化していき、リナが出会った青年にも影響を及ぼします。やはり、旅とは、人生をかえるものなんですね。
リナが落ち込んでいるときにロレンツゥオが差し出してくれたピスタチオのジェラートは、大きなジャーに入っていました。落ち込んでいるときに食べるといいもの、それはアイスクリーム、いや違った、ジェラート!
ジェラート屋さんは、東京にそう数多くはなく、銀座に「Venchi」や「マリオジェラテリア」、新宿ルミネにローマの休日で有名な「Giolitti」、祐天寺の「アクオリーナ」、阿佐ヶ谷の「シンチェリータ」、武蔵境の「フィグーラティ」あたりでしょうか。
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わたしが好きな「シンチェリータ」も、ピスタチオが美味しくて、毎回オーダーしてしまいます。しばらく行ってないので、食べにいきたくなってしまいました。いつか、本場イタリアにも行けますように。