大心劇場映画祭、ありがとうございました!
2024年12月14日(土)・15日(日)の2日間に渡って「ありがとう70周年! 大心劇場映画祭」が開催されました。ご来場くださいました方、応援くださいました方に厚くお礼申し上げます。
今年の冬は例年よりも寒くなるという天気予報が大当たりしまして、両日とも雨こそ降らないものの厳しい冷えに見舞われました。ただでさえ忙しい年の瀬ですし、特に19時スタートとなる14日のオールナイトはどれほどの客入りとなるか正直なところ不安を感じておりました。
始まってみれば、そんな不安は杞憂に終わり、むしろ盛況といっていい賑わいとなりました。お客様の続々と駆けつけるその様子は、大心劇場が、そして館主である小松秀吉さん(豆電球)がいかに愛されているかをあらためて教えてくれました。70周年は伊達ではありません。
我らが『追い風ヨーソロ!』は昨年の夏以来、およそ1年半ぶりに大心劇場に帰って参りました。そして2回の上映どちらにおいても舞台挨拶をさせていただきました。
前回にご覧いただいたお客様方は作品自体もメンバーのことも覚えていてくださいました。「また見に来た」「この作品を楽しみにしちょった」など嘘や世辞ではないことがすぐわかるこれらの言葉は、お尻に入れているカイロより、劇場内で稼働している4台の石油ストーブよりもはるかに暖かく感じられました。小松さんほどではないにしても、愛されているという実感は何にも勝る心の栄養です。
今回初めて見た、という方からも嬉しい励ましと感謝の言葉をちょうだいしました。感謝は本当はこちらがするところなのに。
イベント自体は木戸銭さえ払えば、あとはとことん自由な映画祭。いつ出て、いつ戻ってもOK。運営側で用意したカップラーメンその他の軽食類の飲み食いもOK。もちろんお酒もOK。腰が少し疲れたなら、寒風もなんのその、外へ出てスタッフ捕まえてお喋りしまくってもOK。長時間のイベントですがお客様それぞれのペースで楽しんでいただけたと思います。
映画祭最後の上映は『追い風ヨーソロ!』。その舞台挨拶も終わりイベントの締めに入るのですが、ここで小松さんが、いえ、豆電球がギターを手にしました。ヨーソロのテーマ曲や大心劇場の歌など5曲を熱唱。
実はここのところ少しお疲れ気味だった豆電球さん。それでもお客様の期待があれば立ち上がるし、歌えばその声はどんどん張りを戻していく。1日目に1曲、2日目に5曲。やはり豆電球ライブなくして大心劇場は語れません。ギターの音とたくさんの拍手の鳴る中、70周年イベントは幕を閉じました。
70周年が終わったということは、もちろん71周年目が始まります。その先にある80周年も案外すぐに来てしまうかも。
地方の映画館にとっては厳しい環境が続くと思います。しかし少なくとも大心劇場には、立ちはだかる困難と戦える魅力があることを再確認できました。
そんな劇場の周年イベントに作品を通じて参加できたことはこの先の創作活動にとって大きな糧となりました。
ありがとう大心劇場。今後ともよろしく大心劇場。
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『追い風ヨーソロ!』
【出演者】
大野仁志 我妻美緒 山川竜也 八洲承子 愛海鏡馬 豆電球
【会場】
大心劇場
〒781-6427 高知県安芸郡安田町内京坊992-1
http://wwwc.pikara.ne.jp/mamedenkyu/
【あらすじ】
1889年、安田村。唐浜では通りすがったお遍路の男に看取られながら、ひとりの女が息を引きとった。そして安田川のほとりでは安田村を離れていた兄弟が偶然の再会を果たしていた。その前に父の仇だと刀をかまえる女が現れた……。
時は流れて現在、安田町。かつての安田村にいた面々と同じ顔をした者たちが集ってくる。他人の空似か、あるいは前世か。交錯する過去との因縁。時を超えて、彼らを包むように風が吹く。
全編高知・安田ロケ、上映は大心劇場による地産地消映画がここに誕生!