禁酒禁煙がどれだけ人生の利益になるか計算してみた
俺は一回の飲み代に8000円ぐらい使う。まぁもちろんその日によるんだけど、だいたい友達と飯食って、二件目でバーに行き、なんとかかんとか、みたいなことをやっていると8000円ぐらいいくよな、と。で、それを週3回ぐらいやっていた。2万4000円。月に、9万6000円。まぁ10万円近く使っていたんだよな、酒に。
で、それに12ヶ月をかけると、115万2000円。いま40代前半で、仮に60代前半までおんなじノリで飲んでいたと仮定して、✖️20をしてみると2304万円ということになる。全く食事に行かないわけではないし、ぜんぜん飲みの場に行かないわけでは全くないので、まぁその半額、1152万円が浮いたぐらいの結果になるだろう。
それとタバコ。二日で一箱ぐらいだったかと思う。つまり、一ヶ月にならすと、500円✖️15箱🟰7500円。1年で9万円、20年で180万円の節約になる。
両方合わせると、1332万円の節約になる。
その中の多くが税金だというのだからとんでもない話。
これ以上余計な税金を納めなくてすんで本当によかった。
ついでに時間も換算してみよう。
タバコは細かいからまぁいいとして、酒を飲んでいた直接的な時間と、その前後の時間を換算してみる。週3回、一回に平均して5時間ぐらいは飲んでいるだろう。それに、おれの過去の傾向だと週に1回は二日酔いになり、翌日は何もできなかった。
生産的な時間という意味で計算するとすると、一ヶ月に酒に費やしていた時間は、「((週3日✖️5時間)➕24時間)✖️4週間)」という計算になる。156時間だ。24時間で割ると6.5日に相当する。一ヶ月のうちに7日弱、一週間程度も酒に費やしていたということになる。一年にすると1872時間(78日)、20年にすると3万7440時間(1560日)。1560日って、4年3ヶ月弱だ。人生の5分の1を酒にまみれて使う計算になっていた。
こうやって数字にするととんでもないことがわかる。
4年あれば人間何ができるんだろう。
世界一周できるやん。
本も何冊も書けるし、読める。
というか、おれの場合じゃないが、毎日晩酌する人の計算をしてみたとしよう。一日2時間ぐらいは酒を飲むよな、晩酌って。そんでそのあとは何もできないので、やっぱり5時間ぐらいは非生産的な時間ということになる。というか酒を飲んだ時点で、翌日の朝まで生産的な時間に使えるということはまずないだろう。そう考えるとやはりそのぐらいの時間を無駄にしている。週5回晩酌をする人を考えてみると、1ヶ月では、「(5時間✖️5日)✖️4週間)🟰100時間である。二日酔いにならなかったとしても、100時間。1ヶ月で4日以上の時間を酒に費やしている。一年間で48日、20年間で960日。2年6ヶ月ぐらいを酒に費やす形になる。
そう考えると、二日酔いってやっぱりすごい威力だな。
ちなみに酒とタバコを一緒にやると、二日酔いになる確率が格段と上がる。これはおれの経験に基づいているのだが、確実にそうだろう。
一つ想定できる反論がある。
「酒を飲んだ時は非生産的な時間ではない」
というものだ。
酒飲みは、「酒飲んでいる時はコミュニケーションが活性化する」という理論が大好きなんである。まぁ一理あるような気もするが、、果たしてどうだろうか。
おれはシラフで飲み会に参加することがよくあるが、だんだんとわかってきた。酒飲みの正体というものが。ひいては、「酒」ということが客観的にわかるようになってきた。
酒を飲んでも、コミュニケーションや絆が深まるということは、あまりないと思う。なぜなら、お互い酔っているからである。酔っている時って、人ってつまらないんだよね。面白くなっていくって思うでしょ。シラフで見てるとわかるよ。人って酒飲んでるとどんどんつまらなくなっていくんだ。
確かに、1、2杯、人によっては3、4杯ぐらいまでは人としての正常な判断ができるにはできると思う。人間としての理性も残存している。それがある瞬間からどんどんと瓦解していく。そして同じことを話し始めたり、つまらない冗談を言い始めたり、女や男を口説き始めたり、エロいことを話し始めたりする。まぁつまらないっていうか、くだらない。くだらないことが面白い人はそれでいいと思う。
でも、そのくだらなさに、人生の5分の1もかけていたおれって一体なんだったんだろう?
もう一つ予想できる反論がある。
「酒を飲まなかったところで、生産的なことができるのか!?」
というものだ。
生産的ということの定義が問われる意見である。まぁ確かに、これは難しい。この意見に対しておれはこういうだろう。「理性を保っていること自体が、生産的なんだ」と。コントローラブルに自分を管轄することそれ自体に価値がある。別に仕事をしているから生産的と言っているわけではない。相対的に、飲酒時のくだらなさに比べれば、普通に生活していて、その瞬間瞬間に幸福を感じることができたら、それは生産的な営みだ。その上で、浮いた1000万円で好きなことをやれば良い。おれの場合の計算だが、一ヶ月に、禁酒禁煙で5万円(本来は10万円だが、会食や飲みの場には参加しないわけではないので半額計算)が浮く。何か新しいことに挑戦するには十分な金ではないか。これまでやったことがないところに行ってみるとか、そういう体験に金を使ってみてもいいし、本や映画や美術館や音楽を観たり聴いたりしてもいいし、何かを書いてみたりしてもいいし、なんなら踊ったり走ったり歩いたりしてもいいのである。
というか、酒とタバコをやめてしばらくしないと、本当に、いわゆる”生産的な活動”というものはできないというのがおれの実感だ。脳みそから酒がちゃんと抜けていって、毎日が整っていって、だんだんとそれが普通になっていって、という流れを踏まないと、「よし、これをやってみよう」という風にはならない。そんな2段跳び、3段飛びみたいに人生は進んでいかない。
だが、確実に変わっていくことは確かだ。
おれは酒とタバコをやめて、半年で14キロぐらい減量して、キックボクシングをはじめ、毎日のようにnoteを書き、自分の仕事と会社の仕事をこなし、家族を養い、毎日読書している。SNSとスマホの利用を制限し、次なる挑戦に向けて虎視眈々と動いている、というか、狙っている、そういう機会を。
戦場でスナイパーが相手を狙っているあの瞬間は、非生産的なのか。そうじゃないだろう。あれはまったく体を動かさずにいるが、「相手を殺す」という目標を明確に持った時間の使い方をしている。
酒やタバコをやっていて、相手を殺すことはできない。そもそも照準が合わない。
ということで、最後よくわからなくなったが、とにかくまとめるとだな、おれの場合、人生の4分の1だか5分の1を酒に使わなくてよかった。1000万円の税金を払わなくてよくなった。理性を失う機会をなくすことで、逆に生活に充実感が出た。健康寿命はもちろん長くなった。痩せて健康になって自己肯定感が上がった。などなど、いいことづくしなんで、みんなも禁酒禁煙しよう。
人生、どんどんいい方向に変わっていくと思うよ。