投稿100回目ありがとうございます!今こそ考えよう性的ハラスメントについて✨

皆さんこんにちは!
ムーブFPIは昨年の夏からnoteを始め、今回で記事が100回目になります。
今まで読んでくれた方、いいね押してくれた方、本当にありがとうございます!

100回記念の今回は、僕がシェアしたい、セクハラや性暴力の苦しみや理不尽な社会構造に気づかせてくれる本やドラマをシェアしたいと思います!

いずれの作品も、性被害の苦しみや恐怖、被害の声を抑え込ませる社会(権力)の態度やセカンドレイプ、それに負けずに声をあげ立ち向かっていく姿が描かれています!
そしてひとりではなく連帯していく姿も!話はシリアスなシーンがあっても、どの作品も前向きな気持ちになれます!

昨日は、伊藤詩織さんが山口敬之氏を訴えた高裁判決もちょうど出たところでしたね。
これを機に、性的ハラスメントや性的同意について考えてみるのはどうでしょうか??

まずは小説から紹介したいです。
①本
西加奈子著「きりこについて」(2009年)

「きりこはぶすである」という衝撃的な一文から始まる小説です。
物語は猫の視点から語られます。
主人公きりこはぶすなのです。でもそれは日本社会において。
両親からきりこは幼少期から可愛い可愛いと言われて育ちました。また猫からも同じように。親や猫から見たらきりこは本当にとても可愛いのです。
しかし、小学校に入り、自分がクラスメートたちが想定する「可愛い」から外れていることに気づきます。周りからはぶすと言われ、ショックで引きこもり状態に。

それからしばらく時が経ち、ある日近所の住人である、ちせちゃんが、男性からレイプされたと声をあげる出来事がありました。
彼女は、出会い系で知り合った男性から、同意のない避妊なしの性行為をされたのです。
それを訴える彼女ですが、自由を愛する彼女は性に奔放と周りからは見られ、周りは被害を認識してくれません。
誰も話を聞いてくれない、このままだと被害や心身の傷がなかったことになってしまう、そう押しつぶされそうになるちせちゃんに、きりこは手を差し伸べます。そして共に立ち上がっていくのです。


この作品を学生時代に僕は読みました。
そして、可愛いの基準は社会が決めていること、同意のない性行為はどんな人でもどんな時でもどんな過去があってもレイプであり、軽視してはならないということを知りました。


②日本のドラマ
「離婚弁護士」フジテレビ系列(2004)

天海祐希主演のドラマシリーズです。主役の間宮弁護士は、男社会の法曹界(渉外分野)でもバリバリ活躍する優秀な弁護士ですが、独立時にその男社会から妨害が入り、それでもめげず、次々相談に来る人々と向き合っていくストーリー。

相談内容は離婚に限らず、どのストーリーもジェンダーの問題は組み込まれています。
特に皆さんに見てほしいのは、シーズン1のエピソード10と最終話のセクハラについての回です。

鈴木紗理奈演じる女性秘書が社長からのセクハラを訴えたいと相談してきます。
しかしセクハラされたのは密室であり、証拠も揃えにくく、相手方はセクハラはなかったと主張してきます。
そんななか、間宮弁護士はあることをきっかけに、会社のあり方に疑いを持ちます。そして、あの手この手で彼女を訴えさせないようにする会社に対して立ち向かっていきます。

陣内孝則演じる相手側の弁護士が彼女の主張の批判に対して、間宮弁護士が反論していくシーンが見どころです。

そして、この話は声を上げた彼女は悪評といったセカンドレイプや、左遷されてしまうパワハラまで受けてしまいます。
そこまでされても彼女は会社を辞めようとはしません。その心意に僕は胸を打たれました。

このドラマは17年前になりますが、今でも違和感なく見れます!
(それはつまり17年間男女の関係性が変わってないということなのでしょうか……悲しすぎる現実🥺)

セクハラ社長だけでなく、それを容認する社会のあり方や女性が働きづらい会社の構造的な問題にまでメスを入れているエピソードです。


③海外ドラマ
「13の理由」シーズン3(Netflix)

13の理由というドラマシリーズを皆さん知ってますか?
Netflixオリジナル作品で、高校生たちを主人公にした学園ものですが、シーズン1では自殺をテーマにしたこともあり、ストーリーや描写が生々し過ぎて賛否両論、トラウマやフラッシュバックのある方へは注意喚起がなされている作品です。

しかし、自殺問題だけでなく、いじめ問題、人種差別、経済格差、薬物依存、ジェンダー問題といった現代抱えている社会問題とそれを乗り越えようとする若者の姿がストーリーとして描かれています。

そのなかで大きなテーマの一つが性暴力です。
シーズン3では特に性暴力や性被害に向き合っていくことに視点が置かれています。

性暴力の被害は女性だけではありません。
運動部の同級生集団から性暴力を受けた男子学生タイラーは、そのショックから銃乱射を企てます。
友人である主人公クレイの制止により、踏みとどまりますが、誰にも性暴力のことを言えず苦しみます。

他方、シーズン1でレイプ被害に遭った女子学生ジェシカは、学校の性暴力やジェンダー差別をなくすため、サークルを作り、性暴力に敏感になるよう活動をします。

タイラーもジェシカもトラウマやフラッシュバックに追い詰められながらも、それぞれの向き合い方で立ち直ってきます。

やがてタイラーは支えてくれるクレイに自分の被害を話します。それをしっかり受け止めるクレイ。

ジェシカは、性暴力が無かったことにされてしまう社会で、被害があることを認識することが大切だと考えます。
みんなに耳を傾けさせ、性暴力文化をなくすため、自分は性暴力の克服者(I'm a suvivor)であることを伝えようとします。決して恥ずかしいことではないから。

ジェシカがみんなの前で声を上げると、I'm a suvivor.と声を上げ始める被害者たち。そのときタイラーも一歩踏み出します。

タイラーあああああああああ😭😭😭😭


もうそのシーンがすごい良いシーンなんです🥺
エピソード12なのですが、観た時は泣きましたし、今でも振り返るだけでウルッときます。

ちなみに、センセーショナルなストーリーなため13の理由は好きではないと批判してた友人も、そのシーンだけは感動したと言っていました。


以上、3作品を紹介しました。
どれもフィクションではありますが、性被害の傷とそれに人々が耳を傾けない苦しみ、無かったことにしようとする社会の理不尽さは実在です。

それに立ち向かい、変えようとするひとりひとりの姿は僕たちを勇気づけてくれます。


執筆者、ハイサイ・オ・ジサン

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