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今週の選挙(2024 10.27投票) 前編


 激動の衆院選が終わり、そして多数行われた地方選も終わりました。
 コチラもしっかり振り返っていきましょう。

 まずは前編「出まくりマンとオレンジの幸福な万博」の振り返りを。

 



▼今週の彦治

◎愛媛県・東温市長選挙

 3期目を目指す現職が「選挙出まくりマン」に狙われて8年ぶりの選挙戦になり、現職が3選を果たしました。

 現職は1月に体調不良で緊急搬送されたコトで健康面での不安が言われていましたが、この構図で負けるハズがなく3選と相成りました。 どうか健康にはお気をつけ下さい。

 さて、「選挙出まくりマン」こと小西彦治氏です。 落選は当然のコトとして得票率が14.76%と、四国初上陸としてはまずまずの成績を残しました。

(小西氏の首長選全戦績)
(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 供託金没収ラインの得票率10%を超えて公費支出による選挙費用の回収が見込め、そのラインで見た通算戦績は「13勝4敗1ドタキャン」となりました(もちろん「勝敗」で見れば「0勝17敗1ドタキャン」です)。

 四国初上陸としてはまずまずの結果といえるかもしれませんが、コレは同日に投票率が前回(8年前)と比べてマイナス4.14ポイントに留まったコトが大きかったと思われます。
 小西氏が出たこれまでの選挙を見れば「前回比マイナス20ポイント」という酷い投票率になったものも多数あり、そうなれば現職票の割合が高くなるので小西氏は良いタイミングで「選挙出まくりマン」の“症状” が “再発” したのだと言えるでしょう。

 さて、次はどちらで出るのでしょうか。
 きっと貴方の街かもしれませんよ! お気をつけ下さい・・・

 小西氏については上記に関連記事をまとめていますので、是非一度読んでいただいて小西氏とは何者なのかを把握いただければ、と思います。


▼今週の維新

◎大阪府・大阪市議会議員補欠選挙 西淀川区選挙区(定数1/3人)

 大阪維新の現職が衆院選の比例中国ブロックに(何故?)出馬したため空いた議席を巡り、大阪維新の会、自民党、共産党の新人男性3人で争う選挙は、大阪維新の新人が初当選を果たしました。

 西淀川選挙区は現職辞職前で、維新が2議席、公明が1議席持っていて、維新が議席を守った形です。
 大阪維新は25歳のド新人を擁立したのに対し、自民は昨年の本選で落選した77歳の元職を擁立。 年の差52歳の対決となりましたが約4千2百票差で25歳候補の勝ちとなりました。


◎大阪府・阪南市長選挙

 3期目を目指す大阪維新の現職に、元府議、元市議、会社社長の新人3人が挑む選挙は、元市議が市長初当選を果たしました。

 大阪維新の現職に対して批判を続けた行動が党の逆鱗に触れ除名処分された元大阪維新の元府議も市長選に出るという「大阪維新分裂選挙」となった結果、両候補が潰し合いをしている間に自民系の元市議が抜け出すという結果となり、最近よく見る「維新、共倒れ!」となったのでした。

 以前、箕面市長選でも似たような光景が有り、これから先、“お馴染みの光景” となってしまうかもしれませんね。 


◎大阪府議会議員補欠選挙 泉南市、阪南市並びに泉南郡田尻町及び岬町選挙区(定数1/2人)

 大阪維新に当時所属していた府議が市長選出馬のため辞職したコトに伴い行われる選挙で、大阪維新の元市議と自民の元市議で争う一騎打ちは大阪維新の元市議が府議初当選を果たしました。

 大阪維新の元市議は2期途中、自民の元市議は1期途中の出馬ですが、前回の市議選では自民候補が維新候補を上回る票を獲っていましたが今回は維新候補が当選し議席を守った形です。

 阪南市は「衆院選」「市長選」「府議補選」のトリプル選挙となり、維新候補が「国や府とのパイプ」を訴えれば有権者に有利に働きそうに見える一方、3つも選択肢が有る場合、市民にとって最も距離感が「遠い」府議の補選では別の選択肢に入れる可能性も考えられましたが、議席を持っていた維新の強さに加え、自民候補が市議1期途中で辞職するという経験の無さがマイナスに働いたと思われます。


◎大阪府議会議員補欠選挙 守口市選挙区(定数1/3人)

 大阪維新の府議が衆院選大阪6区に出馬するために辞職。 その後継を大阪維新の元市議と共産党の元市職員。 そして無所属を謳う34歳候補の3人で争う選挙は、大阪維新の元市議が府議初当選を果たしました。

 コチラも大阪維新は阪南市同様、玉突き方式で候補を立ててきて、市議を2期5年務めての出馬で県議転身となった形です。

 一方、共産候補は得票率10%を超えるのがやっと。 衆院選と同時に行われるため、アナウンス効果を狙った(所謂、「かかし」)候補擁立かもしれませんが、ここまで得票が低いとそれが効果的なのか再検証する必要が有るのではないでしょうか。


◎大阪府・堺市議会議員補欠選挙 東区選挙区(定数1/2人)

 大阪維新の現職が衆院選大阪16区に出馬するため辞職。 その後継を大阪維新の男性と、昨年の市議選で立憲公認で出馬し落選した女性(今回は無所属)による一騎打ちで争われ、大阪維新候補が初当選を果たしました。

 コチラも大阪維新の候補が勝つと見ていて実際その通りになったのですが、得票率約52%と女性候補に4ポイント差まで迫られる結果に。 定数1の選挙で勝ち抜けるチカラは未だ残っているが決して楽勝にはならないという、大阪における維新の現状が見える気がします。


◎滋賀県・湖南市議会議員補欠選挙(定数4/10人)

 辞職や逝去で空いた4議席をめぐり、自民が2人、維新、共産と諸派1人ずつ、無所属5人の、計10人も立候補した大混戦(且つ、全員男性候補(!)」の選挙は、維新、自民の2候補、共産候補が当選しました。

 衆院選と同日となるコトでコチラでも政党候補にとって有利に働いたように見えます。 それは共産候補は「72歳元職」という決して票が集まるキャラでは有りませんが5位と結構な差をつけて4位当選した点を見ても明らかかと。

(統一地方選後の近畿ブロック維新戦績)
(※大阪府を除く)
(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 衆院選が終わったのでこの表も一区切りつけるコトになりますが、大阪以外の近畿ブロックでは統一地方選後で「32戦24勝8敗」となりました。 

 ちなみに「探偵でインスタグラマー」という、隠れたいのか目立ちたいのか分からない38歳候補がいましたが、断トツの最下位で落選しております。 そりゃこのプロフィール見ると意味わからないよなぁ・・・


◎福岡県・宗像市議会議員選挙(定数20/27人)

 現職16人、元職1人、新人10人が立候補し、党派別では共産が3人、公明が2人、立憲、維新、社民、地域政党「ふくおか市民政治ネットワーク」が1人ずつ立てた、女性候補4人の選挙は、現職3人、新人4人が落選し、政党候補と女性候補は全員当選しました。

 前回は2位で当選した維新候補。 今回も2位で当選し、所属政党の勢いに関係ない、自身の強さを誇示しました。

(統一地方選後の維新九州ブロック戦績)
(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 コチラも衆院選で集計に一区切りつけますが、九州ブロックは「9戦6勝3敗」でした。

 一方、共産は前回3人当選しましたが任期途中で1人亡くなられてしまい、その議席を取り戻すために3人擁立し、3位5位19位で全員当選(前回は、4位8位20位)。更に社民候補も20位ながら初当選となりました。 コレも衆院選と同日投票だった効果なのかもしれません。


 以上、今週の維新でした。 続きまして今週の「おはよう」を振り返りましょう。


▼今週の参政党

◎参議院議員補欠選挙 岩手選挙区(定数1/5人)

 自民にとって念願だった岩手参院の議席を勝ち取った議員がアレやコレやとトラブルを起こした末、秘書給与を騙し取ったとして辞職。 自民が候補を立てない中で補選が衆院選と同日に行われ、立憲の前職が返り咲きを果たしました。

 参政党は今回の衆院選、岩手県内に候補を立てておらず、この出馬が比例票獲得のための “かかし” なのか、今回の候補が今後のために “顔を売る” ための出馬なのかは分かりませんが、現在岩手県では県会議員が1人、市会議員が2人と、それなりの勢力を持っているため、この選挙が拡大の一手を狙ったいたのかもしれません。

(2024年の参政党戦績)
(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 得票率も10%を超えたので、一定の成果は有ったのだと思われます。

 ちなみにこの選挙は、参政党と幸福実現党の候補が争うという、(マニアにとっては)ドリームマッチが行われました! と、いうワケで、


▼今週の幸福実現党

 参院岩手補選に候補を出してきた幸福実現党。 市町村議員選には地道に候補を誕生させている同党ですが、それより上のクラスに候補を出すのは国政進出を諦めたハズで、この選挙に候補を立てたのは本当に意味不明。 国政選挙参戦を再開するための布石なのでしょうか。 まぁ、結果として供託金没収の4位に沈んだのですが・・・

 全国の議員数では参政党に抜かれたとはいえ、27日の選挙前で53人の地方議員がいるのが幸福実現党。 他に2件の選挙に候補を立てていました。


◎山口県・光市議会議員選挙(定数18/22人)

 現職15人、元職1人、新人6人が立候補し、党派別では公明、共産、幸福が1人ずつ立てている、女性候補4人の選挙は、現職1人、新人3人が落選し、女性候補は3人当選しました。

 幸福実現党の候補は前回、2度目の挑戦で初当選した人で前回は17位のブービー当選でしたが、今回15位と2ランクアップで再選されました。

 市町村議員にとって鬼門となる「2期目を目指す選挙」でランクアップしたのは、1期目の働きっぷりにが一定の評価を得たのでしょう。
 幸福実現党は所謂 “落下傘候補” はやらず、その選挙区で活動している信者支持者から立てるので何かしらの地縁血縁は持っているハズですのでそれを生かした上で市民に評価されるかがカギでしたが、それをクリアした形。コレで54人目の幸福実現党所属議員誕生です。

 また、共産は前回2候補立てて16位と19位で1議席失ったのに対し、今回は1候補に絞ったものの18位の最下位当選。 獲得票数も前回が2候補合わせて1,587票に対し今回は1人で757票と半減。 衆院選と同日で投票率も上がったにもかかわらず、です。 コレは、、、、、


◎鹿児島県・薩摩川内市議会議員選挙(定数26/32人)

 現職17人、元職4人、新人11人が立候補し、党派別では公明が2人、自民、共産、国民民主、幸福が1人ずつ立てた、女性候補4人の選挙は、現職新人3人ずつ落選し、女性候補は全員当選しました。

 コチラの幸福実現党は元職。 2012年から同党の国政選挙に駆り出されまくりましたが2016年の市議選で最下位ながら当選し念願の議員になれたのですが、1期目満了したら何を血迷ったか市長選に(無所属で)出馬。 4人中3位で落選して以来の選挙で市議返り咲きを目指し、14位で当選。 55人目の幸福実現党所属議員が誕生しました。

 町長選にも出馬経験が有るので市内の知名度は高かったと思われ、立派な成績だとは思いますが、選挙公報を見ると「幸福実現党」の文字はどこにも見当たらず、お得意の “党名隠し” 戦略を取っているようです。 いつもそうですが、何かやましいコトでもあるのでしょうか。

 ちなみに共産候補は前回8位に対し今回は12位で当選。 川内原発を抱える自治体で原発反対(正確には川内原発の20年延長反対)を強く訴える貴重な議員なので、カラダに気をつけて頑張っていただきたいものです。



以上です
当選された皆様の御活躍をお祈り申し上げます


「選挙結果振り返り」テーマ曲
ギターパンダ / 選挙に行ったけど



 

 


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金城ガンヂ
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