【#87】長野県・阿南町議会議員選挙レポート(2023 4.23)
町に入ってポスターを見る。 それが取材の第一歩です。
そして、その一歩目で、私は絶望してしまいました。
冒頭から言ってしまいましょう。 この町の選挙は、酷い。
如何に酷いのか、答えはサムネイルに出ていますが、どうか最後まで読んでいただき、「まだこんな選挙やってるトコが有るんだ」と、私と同じく絶望していただければと思います。
◆概要
面積:123.07㎢(長野県 第34/77位)
人口:4,144人(長野県 第53位)※2023年4月1日現在
人口密度:33.6人/㎢(長野県 第57位)※2023年4月1日現在
平均年齢:54.4歳(長野県 第70位)※2020年10月1日現在(若い順)
町長:勝野一成(3期目)氏
衆議院は長野5区に属し、宮下一郎(自民 6期)氏を選出
◆立候補者(定数12/15名)
現職9名、元職2名、新人4名が立候補。 3人落選するという、人口5千未満規模の自治体では珍しく激戦となりました。
そして、男性候補13名全員、60歳以上。 コチラは小さな自治体では良く見る光景です。
◆前回(2019年)の選挙結果
見事なまでに全員男性&全員60歳超え。 このような状況となってしまう原因のひとつが「収入」で、阿南町議の月収は143,000円(2015年)。 これでは議員職を専業には出来ず、農業なり自営なりといった何らかの仕事を持っていないと食っていけない現状が、阿南町のような小さな自治体にはあります。
詳しくはコチラの記事(無料)を読んでみて下さい。 2年半前に書いたものですが、今回の阿南町議選にもピタリ当てはまる問題です。
◆POINT こんなにヤル気が伝わらない選挙は初めてだ!!
①ポスターが酷い!
サムネイルでご覧いただいた通り、候補者15名中、写真を載せずに文字だけで構成されたポスターが、
の5候補、三分の一が “文字だけポスター” です。 平松候補は訴えたいコトをイラストで表しているのでギリセーフだとしても、他の候補は・・・
投票率が下降傾向で有権者の関心が薄れつつある現状だと相対的に候補者に会いに行ったり演説を聞きに行ったりといった能動的な行動を取る人が少なくなる中、有権者が候補者を知る最大の情報源はポスターのハズです(選挙公報の情報も大事だと私は思っていますが、一方で多くの人が読んでいない現実も知っています・・・)。 それが顔を載せず「でも、分かるよねぇ?」と言わんばかりの圧力と傲慢さを感じさせるポスターデザイン。 こんなのアリですか!?
ちなみにコレって “下伊那郡の風土” では、とも思いましたが、北隣の下條村や西隣の根羽村の村議選(いずれも無投票)で貼られていたポスターは全候補顔写真を載せていたので、阿南町独自の悪しき文化だと見て良いでしょう。
しかも小泉候補は新人で、太田候補は立憲民主党第5区総支部専任の常任幹事であり、再起を期す元職ですよ!? そーいう人が何故 “文字だけポスター” で良いと判断できたのか、理解できないのは私が未熟だからなのでしょうか。 きっとそうではないと思いたいのですが・・・
②選挙公報も酷い!
ポスター同様、選挙公報も、酷い。 小さい自治体の議員選挙では良く見るコトとはいえ、“手書き公報” を出している候補の多いコト多いコト・・・
その酷さ、有料部分で是非ご覧くださいませ。
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