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選挙結果振り返り(2025 2.2投票)
昨日の選挙、岸和田市議選の結果が話題ですがそれは他の媒体で見ていただくとして。
自治体が発展していく際には税金をガッツリ納めてくれるような “何か” が来てくれるコトは願ってもないコトです。
でも物事にはメリットが有ればデメリットも有るもので、“何か” の正体が「企業」で有れば渋滞や環境破壊に繋がりますし、それが「基地」とかになれば住民の分断を招き、行政も停滞してしまいます。
“何か” の中身によって自治体の対応は、こんなにも変わってしまう。 それが良く分かる内容となっております。 是非ご覧ください。
◎福井県議会議員補欠選挙 越前市今立郡南条郡選挙区(定数2/3人)
衆院選比例に立候補した人と町長選に出馬した人の2議席を埋める選挙に新人3人が立候補。 立憲公認の50代女性、地域政党「ふくいの党」公認の30代男性、元市議の50代男性で争い、ふくいの党公認候補と元市議が当選しました。
衆院選に出た県議は維新の比例で当選していますが、スタートは民主党で2017年に希望の党から比例で出馬し当選→2021年の衆院選に立憲から出て落選→無所属で県議当選、という複雑な経歴を持つ人。 一方、町長選に出馬した県議は自民公認の人でした。
在職中の県議は自民、立憲、参政党県議を含む会派の代表、の3人。 なので自民公認候補がいて然るべきなのですが、いない。 やはり裏金問題でパンツ高木毅氏が党公認を得られぬまま立候補し落選した影響が未だに残っているのでしょう。
しかし元市議の候補に稲田朋美氏が応援に入って自民系候補扱いにしました。 元市議は昨年の県議選本選に “定数プラス1” で落選した人なので本人に強さは感じられませんでしたが、転がり込んできた自民の衣を借りて当選しちゃいました。
一方、先述の比例で維新に当選した人の票を誰が獲るかという点については、その人が一時在籍していた立憲から出ている候補が簡単に獲れるかというと、そうとは限らず。 結果、多選の自民系現職市長を破り初の首長を誕生させ勢いに乗る地域政党「ふくいの党」が非自民系票を奪いトップ当選。 立憲は割を喰い、落選してしまいました。
自民「公認」でも「推薦」でもない候補に負けるなよ、立憲・・・
◎滋賀県・東近江市長選挙
4期目を目指す現職に、元市議と飲食店経営の新人が挑む選挙は、現職が4選を果たしました。
東近江市は平成の大合併の影響か、市内に博物館が(市立、民営合わせて)12もある「博物館の街」だそうですが、新たに「森の文化博物館(仮)」を建設予定だそうです。
事実上の一騎打ちと言われており現職は推進、元市議は反対の立場でしたが現職が当選しました。 元市議も現職に迫りましたが、最後は組織力の差が出てしまったようです。
コレで博物館建設推進ですか・・・ 森についての博物館を、森を切り開いて作る意味って有るんですかね?
◎京都府・宇治田原町長選挙
4期目を目指す自公推薦の現職に、元町職員と30代女性の新人が挑む選挙は、元町職員が初当選を果たしました。
これは驚いた! 政党の推薦が無い元町職員が、自公推薦の現職を「大差で」破り当選しました! 役場職員なので知名度は低かったでしょうが、47歳の若さと自身のネットワークを活かし町内に「風」を吹かせたのでしょう。 自公推薦の現職を破るとは・・・ 素晴らしいですね。
ちなみに、 チラシの画像がフリー素材かAI画像のような無機質なもので、新聞の取材に対し “代理人” を通じて「取材も写真撮影も応じない」と回答していた正体不明の30代女性候補は、61票で供託金没収です。 一体何のために立候補したのか・・・
◎奈良県・橿原市議会議員選挙(定数23/31人)
現職17人、元職3人、新人11人が立候補し、党派別では自民が5人、公明が4人、維新が3人、立憲と共産が2人ずつ立てた、女性候補9人の選挙は、現職と新人が3人ずつ、元職が1人落選し、女性候補は7人当選しました。
改選前の橿原市議会会派は、公明が最大候補で4人、自民と立憲系、維新が2人で、会派結成には2人以上必要なようで11人が無会派となっており、公明が議席維持狙いに対し、他の党は議席増を目指す中、自民が3人増を狙うという驚きの擁立をしましたが、サスガに無理が有りすぎたか1人落選。 それでも2人増となりました。
そして維新は、最近同党の奈良県知事がソーラーパネルやらK-POPライブやらでズンドコやりまくっている中で3人当選し1人増。前回が2候補合わせて3,398票に対し今回が3候補合わせて4,342票と、得票も増やしています。 なんだかんだで奈良における維新の勢いは衰えていないのでしょうか。
そして共産は現有1議席プラス1候補で会派結成を目指し、見事2人当選! 前回が選挙が3人たてて2人落選という惨敗だったので、現状の党勢だと “共倒れ” しないかと危惧していましたが、これはお見事でした。
◎熊本県・大津町長選挙
2期目を目指す現職に元町議が挑む一騎打ちは、現職が2選を果たしました。
42歳という若さに「2期目を目指す現職」という盤石のコラボで、65歳の新人に5倍強の差をつけての大勝です。
大津町はJASM(TSMCが出資した半導体工場)が有る菊陽町の隣。 町内にもホンダや九州を拠点とする物流会社の本社が有り人口も増加中ですが、町内の渋滞問題が深刻で、町のインフラや開発計画の整備が必須です。
こんな先行き有望な町で首長をやれる人なんて滅多にいないのだから、このチャンスを逃さず町の発展に尽くしていただきたいものです。
◎熊本県・大津町議会議員選挙(定数16/20人)
現職12人、元職1人、新人7人が立候補し、党派別では公明と共産が1人ずつ立てている、女性候補4人の選挙は、現職と元職が1人ずつ、新人が2人落選し、政党公認&女性候補は全員当選しました。
前述の通りTSMCの好影響で人口が増加傾向の大津町。 そんな町だからこそ町議の役割は重要です。
そんな中で共産党は71歳の現職が引退する後継に33歳の新人男性を擁立。 この若さ、共産にとっては希望です。 そして見事6位当選。 票数も(前回が無投票なので)前々回の共産候補(63歳)から73票(8%)伸ばしました。 まずは町政に専念させ、下手に国政選挙へ駆り出したりしないよう願います。
◎鹿児島県・西之表市長選挙
3期目を目指す現職に、会社役員の70代女性、元市職員の40代男性、医師の70代男性、会社員の40代男性、元市議の70代男性という5人もの新人が挑む選挙は、現職が3選を果たしました。
種子島北部に位置する西之表市。 その北西にある馬毛島で自衛隊施設の建設が始まって初の市長選。 基地建設の是非という最大の争点に対し、6候補のうち賛成が4人、反対が1人、そして賛否を明らかにしていない1人だった現職が当選です。
4分裂した賛成派票を足すと現職の倍になるため、基地建設賛成派が多いという結果が出たと言えますし、唯一の反対派は5位でした。
法定得票数を超えずに再選挙にならなかったコトは良かったのでしょうが、賛否を曖昧にする市長の元、前期で辞職勧告を喰らったように議論が停滞した中で、基地建設は進んでいくのでしょうね。 辺野古を抱える名護市のように・・・
◎鹿児島県・西之表市議会議員選挙(定数14/17人)
現職9人、元職3人、新人5人が立候補し、党派別では立憲と共産が1人ずつ立てた、女性候補4人の選挙は、新人3人が落選し、政党公認&女性候補は全員当選しました。
市長選と同じく馬毛島基地の是非が争点となる中で、選挙公報を見る限り反対を明言している候補は5人(立憲現職、共産現職、無所属の現・元・新が1人ずつ)いて、無所属新人が落選。 この候補は賛否関係なく明らかに弱そうだったので仕方ないでしょう。 で、残りの12人は温度差は有れど基本的に賛成だと思われます。
14人中、明らかな基地反対派が4人。 少数ですが一定数いる。 今期も市長との睨み合いのような議会が続くのでしょう。 繰り返しますが、そうしている間にも基地建設は進みますし、既に人口1万4千人に対し基地建設工事関係者が4千5百人超いるのが、現在の西之表市です。
さて、(残念ながら)レギュラーコーナーとなっている、コチラ⇩
▼今週の参政党
◎和歌山県・岩出市議会議員選挙(定数14/17人)
現職10人、新人7人が立候補している選挙ですが、参政党からは32歳の女性候補が立候補し、2位で当選しました。
(年齢と性別で判断するのは申し訳ないのですが、これが現状なので・・・) “32歳女性” というキャラクターと、他の女性候補が2人だけという構図、そして政党候補が他に公明と共産しかいないという状況下では、この結果になるのも残念ながら不思議ではないのです。
当選した人は、障害を持つ子どもを育てる母として障害福祉支援を進めるために立候補したようですが、なんで “そっち” から出るかねぇ・・・
当選は固いと見ていたのか神谷独裁者代表は一度も応援に入っていないようですが、代わりに北野ゆうこ衆院議員(比例近畿ブロック)が入っていました。 こういう体制で候補が当選するようになると、この先が怖い。
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今さら遅いですが、衆院選で3人当選したのはデカかった・・・
その他、公明が3人、共産が1人擁立。 共産候補は5選目狙いですが未だ50代の女性。 (前回は無投票なので)前々回(定数16/17人)は10位でしたが、今回はなんと、トップ当選!! 投票率が約5ポイント下がる中で得票が1.5倍になりました!! これは共産党にとって今年イチバンのニュースじゃないでしょうか。
最後に、他で多く取り上げられていますがコチラでも軽く触れておきます。 今後のために。
◎東京都・千代田区長選挙
名前は出しませんが、コチラに出ている30代女性候補。 元々は “反社会的カルト集団” 出身で現在も繋がりが切れているワケではないので選んではいけない候補だと思いますが、昨年の衆院選で東京1区から出たあたりから “反社会的カルト集団出身” という出自を超えた知名度を得ています。
当然ながら、とてもじゃないけど本人ひとりのチカラだとは思えないため、背後にいるのは誰なのか、今後どう動くのか、得体の知れない不気味さを感じています。
今回、落選ですが2位。 当選した現職(約1万票)に対して6千票獲得したのです。
やはりこの人は、今年の選挙模様において重要な登場人物の一人となる気がします。狙いは参院選だという人もいますが、私は都議選だと見ています。
そして、その時は、無所属では出ないと、私は見立てます。
以上です
当選された皆様の御活躍をお祈り申し上げます
「選挙結果振り返り」テーマ曲
ギターパンダ / 選挙に行ったけど
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