【#76】富山県・氷見市議会議員選挙レポート(2022 10.30)
私にとって氷見市という場所は、かつての旅が愉しみだった頃、長野県南部から能登半島へドライブに行く際の入口・休憩地であり、夜明け前に出発して4時間ほど走り、
氷見漁港2Fの「魚市場食堂」で食事をするのが何よりの楽しみでした。
・・・いきなり食べ物の話で恐縮ですが、海が見え、漁船が走り、未だ漁師町の風情が残り、そして肴が美味しいという、良い印象しか無かった氷見市なのですが、時が流れ今度は「取材」という立場で訪れると、真逆の印象しか抱けないような街の停滞っぷりが見えてきました。
元々自民党が圧倒的勢力を持つ北陸地方・富山県において、氷見市がどのような状況下に置かれているのか、レポートしていきます。
◆概要
面積:230.56㎢(富山県 第6/15位)
人口:44,255人(富山県 第6位)※2022年11月1日現在
人口密度:191.94人(富山県 第10位)※2022年11月1日現在
平均年齢:51.8歳(富山県 第14位)※2018年9月1日現在(若い順)
衆議院は富山3区に属し、
橘慶一郎(自民 5期)氏を選出
◆立候補者(定数17/20名)
現職15名、新人5名の20名が立候補。 3名落選する選挙です。
更に無所属候補17名のうち、実に13名が自民党の推薦を受ける、自民候補となっています。
◆POINT 人口減少が著しい氷見市
氷見市はこの10年で約5千人、1割も人口が減少しています。 急激な少子高齢化のほか、より便利な近隣自治体に流出しているのも大きいようでして、
転出先1位の高岡市は富山県北東部エリアで最も大きく新幹線の駅も有り、氷見市の北寄りに住む方は西隣の石川県羽咋市や北隣の石川県中能登町へ仕事や買い物に行くコトが多いようで、そのまま引っ越し…というケースが起きているようです。 元々富山湾沿いの市中心部と他地域の格差が大きい上に氷見市中心部も空洞化が始まり、人口減少が止まらない状況。 そのため市は、「住みたい街」「働きたい街」「育てたい街」をスローガンに2020年から「氷見市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を作成し、対策を取り始めました。 今回の候補は、この問題に対してどのように取り組もうとしているのでしょうか。
それでは取材の様子を見ていただきますが、取材早々、私が抱いていた氷見市の好印象をブチ壊すような出来事に遭ってしまいます。
◆“塩対応” な選管と “塩対応” な候補者たち
取材する自治体に入り最初にするのは、そこの役所に行って選挙管理委員会から候補者の選挙事務所の住所を聞くコトです。
自らが報道であるコトを証明できれば(私の場合は名刺)教えてもらえるものですが、自治体によって快く応じてくれるトコもあれば断られる場合もあり対応は様々。 なので断られるのも想定内では有るのですが、氷見の選管がとにかく “塩対応” で、「(選管で選挙事務所の住所を教えるなんて)今までに例がない」と言い出し、「ぜってー嘘だろ!」と思い「じゃあ新聞等の報道陣はどうしてるのですか?」と聞いたら、「そちらは既に住所を持っているので・・・」などと曖昧な回答に終始。 こんなに雑な対応をされたのは初めてです。 更に選挙公報を市HPに載せるコトも「しない!」と断言され、もう一気に氷見市の印象がガタ落ちとなってしまいました。
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