【レポート #48】長野県・伊那市長選挙レポート(2022 4.24)
伊那市は私の居住地からクルマで1時間以内で行ける近隣の市。 これまで取材活動を重ねていよいよ近隣の自治体を取材するというコトで結構気合い入れて挑んだのですが、少々空回りした感が否めないのが正直なトコロ。
とはいえ、近隣の住民として伊那市の情報は既にインプットされているものも有るので、細部にまで手が届くレポートが書けたかと思っています。
4期目を目指すベテラン市長に対するは、前回のリベンジを狙う若い候補者。 この一騎打ちの模様を、レポートします。
◆概要
面積:667.93㎢(長野県 第3/77位) 長野県南部、伊那谷の北部に位置し、駒ヶ根市、塩尻市、諏訪市、茅野市、上伊那郡箕輪町、南箕輪村、宮田村、 下伊那郡大鹿村、 木曽郡木曽町、 諏訪郡富士見町、静岡県静岡市、山梨県南アルプス市、北杜市と接する
人口:66,273人 ※2022年4月1日現在(長野県 第8位)
東に南アルプス、西に中央アルプスがそびえ、中央部を天竜川が縦断する
2006年3月、高遠城址公園の桜が有名な高遠町とゼロ磁場の分杭峠が長谷村と合併し、新・伊那市となる
(桜が咲き誇る高遠城址公園)
(分杭峠のゼロ磁場について ※効果には個人差があります)
市内を縦断する電車は “史上最恐の在来線” でお馴染みの、飯田線
衆議院選挙区は長野5区に属し、
宮下一郎(自民・6期)氏を選出
◆立候補者
白鳥 孝(しろとり たかし)候補
白鳥候補は伊那市出身。 立教大学卒業後、信英蓄電器箔に入社。 2004年、伊那市の収入役に就任し2007年には副市長に。 2010年の市長選に立候補し新人同士の一騎打ちを制し初当選。 以降3期務めました。 今回は「なによりも福祉」と掲げて4選を目指します。
八木 択真(やぎ たくま)候補
八木候補は大阪府出身。 信州大学農学部(@南箕輪村)卒業後、産経新聞に入社。 その後2014年に伊那市に戻り居酒屋を開業、2015年に市議選に立候補し初当選するも2018年の伊那市長選に市議を辞して出馬するも落選。 現在は飲食業やホテル業のコンサルタントを担当する「はしばコーポレーション」の代表取締役を務めており、今回2度目の出馬で「次の時代へ」を合言葉にリベンジを狙います。
◆POINT
①白鳥市長の実績
私自身、伊那市近郊で生活していて感じるのは、圧倒的にアクセスが良くなったコト。
伊那市(及び周辺)の地形がこのようになっており山に挟まれた中で生活圏は小さく、その中で縦断している道路が国道153号と伊那西部広域農道の2本あるのだがその間を繋ぐ道が少なかった中、この10年で何本も道ができ、走りやすくなりました。
特に高遠城址公園さくら祭りの期間中は全国から花見客が訪れる中、中央道伊那インターから高遠城址公園までのルートが限られていたため以前は大渋滞が発生していたが近年は渋滞がかなり緩和されました。
また、公共交通機関が弱い地域事情の中、高齢者や障がい者などの交通弱者が¥500/回で利用できる「ぐるっとタクシー」を導入。 電話やウェブ、ケーブルテレビで予約をするとタクシーが配車され、乗合いで目的地までドアトゥードアで移動できるようになっています。
そして中山間地の買物に行けない高齢者世帯に対応するため、ドローンを使った「空飛ぶデリバリーサービス」を始めました。
ケーブルテレビのデジタル画面から注文された商品は対象スーパーの店員がピッキングし、ドローン基地まで運びセッティング。 自動制御されたドローンが地区の公民館まで運び、そこからは地域のボランティアが各家庭まで配達します。「最後は人力かよ・・・」と思われるかもしれませんが、高齢者の見守りも兼ねているのでこのような形となっていて、このような政策が3期続くほど市民に支持される要因となっているようです。
その一方で、こういった大規模な事業に税金を投入する傾向が強く、市の第3セクターが運営する宿泊施設や山小屋は赤字を出し続けており、一部からは税金の使い道に批判が出ています。
②移住先人気ランキング全国2位!
移住促進サービス「SMOUT」が発表した「SMOUT移住アワード2021」で伊那市は全国第2位に選ばれています。「週24時間勤務・副業OK」の地域おこし協力隊も特徴的で、農業・林業に関するユニークなプロジェクトのほか、教育移住でも注目を集めており、自然豊かな環境で、学校独自の多彩な教育を受けられると人気だ、というコトです。
が、コレを発表したサイトは移住して新たな仕事がしたい人などの、比較的 “意識高い系” な方たちが利用するもので、ランキングもそれに応じた形となっております。 ひとくちに「移住したい町ランキング」といっても、調べる機関によって結果は様々なのですよね・・・
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