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【#134】岐阜県・中津川市長選挙&市議会議員補欠選挙レポート(2024 1.14)

割引あり

※この記事はメンバーシップ金城ガンヂの選挙取材をサポートする会 活動支援プランmini」の特典「2024年12月分」になります。 メンバーの方は個人アカウントの「メンバーシップ」⇒「参加中」から入ってご覧ください。


 2025年一発目のレポートに2024年1月に行われた選挙レポートを出す・・・

 怠けて出せていなかったものを今さら出して申し訳なく思っていますが、折しも現在(2025年1月)は岐阜県知事選が行われており、このタイミングを逃せば二度と出せないと思い書き進めました。 無理矢理と言われればその通りですが、最後に知事選とリンクしていきますので、この記事が現在の岐阜県を知るための一助となればと思っています。

 4期目を目指す現職に、選挙初挑戦の会社社長が挑んだ一騎打ち。 驚きの結果とその背景を、レポートします。




◆中津川(なかつがわ)市・概要

(中津川市役所 ※撮り忘れたためパブリネット様から引用しました スミマセン・・・)
  • 面積:676.45㎢(岐阜県 第6位 / 42市町村)

  • 人口:74,344人(第8位)※2024年2月末現在

  • 人口密度:109.90人/㎢(第30位)※2024年2月末現在

  • 平均年齢:49.71歳(若い順 第27位)※2020年10月現在

  • 衆議院では岐阜5区に属し、


 それでは市長選、、 の前に、まず同日投開票の市議補選について無料部分で書きます。 


◎市議補選・立候補者(定数1/3人)

牛田 敬一 (63) 無所属 元 4期目を目指す
大脇 和人 (62) 無所属 新 馬籠区長
梶田 邦子 (79) 共産  新 坂下病院を守る会代表

 議員が亡くなられたコトに伴う選挙で、中津川駅近くに住む元議員と、馬籠塾観光協会の会長、坂下病院を守る会の代表の3名が立候補し1議席を争います。 では、各候補について。


◎大脇 和人(おおわき かずと)候補

 大脇候補は中津川市馬籠(当時は長野県山口村馬籠)出身。 合併前の山口村で村議を2期務めた経験が有り、合併後は馬籠区長、馬籠観光協会会長などを務めています。
 今回初の中津川市議選挑戦で「馬籠塾から出陣致します!」と声高らかに乗り込みます。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 市役所で教えられた選挙事務所とされる住所に行ってみたものの見当たらなかったため取材は出来ませんでした。
 公報のほぼ全てを馬籠塾を中心とした観光について書かれています。 経歴からして議員の資質は充分なのでしょうが、如何せん地盤が馬籠地区では基礎票が弱いのが残念なトコロです。


◎梶田 邦子(かじた くにこ)候補

 梶田候補は中津川市坂下地区(旧坂下町)在住。 日本福祉大学卒業後、小学校、中学校の教師として36年勤務。 現在は「坂下病院を守る会」の代表を務めています。
 今回「地域の医療を守れ」と掲げ、病院存続を訴えます。

 「坂下病院」の正式名称は、「中津川市国民健康保険坂下診療所」

 「診療所」というと小規模な施設をイメージしますがサムネイルの通り他の総合病院と遜色ない規模を誇ります。 この病院の役割は単に中津川市北部の病院、というダケではなく、

(Google Map より引用)

隣接する長野県南木曽町大桑村といった木曽郡南部に住む人も頼りにしている重要な医療拠点です。
 現在、内科・小児科・整形外科・眼科の診療科目が有るほかエコー検査大腸CT検査、そして透析治療も可能で老人保健施設訪問看護ステーションも備わっていますが、2018年から他の診療科目や入院病床が削減されてきています。 一時は閉鎖という話も有ったようですが、それは今後「民営化」する方向で存続というコトになったようです。 梶田候補は坂下診療所がこれ以上縮小化されてはならぬと活動を続けている方です。

 坂下地区で行われた街頭演説。 後ろには田畑が広がっていますが、梶田候補の視線の先には住宅地が広がっている・・・

なんてコトはなく、遠くの家々に向けて声を届ける演説です。 その証拠に自身の姿を選挙カーに隠すという斬新なスタイルです。

 コチラが梶田候補の御姿。 坂下診療所の病院機能復活や市議会の共産党議席増を訴えていましたが市民運動選挙では勝手が違うか、演説はたどたどしく何を言っているのか伝わりづらい。 帯同している市議による応援演説で主張を補っている形でした。 79歳という年齢と選挙初挑戦というコトを考えれば致し方ないですが、正直残念でした。

 ちなみに坂下診療所の問題点は民営化になるコトなのか? と聞いたところ「それじゃない」そうです。 では一体何が問題なのか・・・

(クリック拡大してご覧ください)

選挙公報はコチラ。 非自民系の票が集まるコトに期待なのでしょうが、コチラも地盤が旧坂下町という市内中心部から離れた場所なので、厳しいのは否めません。


◎牛田 敬一(うしだ けいいち)候補

 牛田候補は中津川市出身。 2011年の市議選に初当選し3期務め上げ退任していましたが、今回の補選に再び立候補しました。「伝統と未来が調和する あたらしい中津川」と掲げ市議復帰を目指します。

 唯一の市議経験者である牛田候補。 市議時代はゴリゴリの自民系というワケではなさそうでしたが、他の2候補が共産と無所属の小さな地区を地盤とする方なので多分この方で決まりなのだろうと思いながら選挙事務所に行くと・・・

中津川駅から徒歩数分の好立地。 市内中心部の施設を借りてドカン!と事務所を構えていました。 事務所内には与野党関係者からの為書きが並んでおり、「皆まで言うな」という構図が見えたので、候補者には会えませんでしたが補選の取材を終了したのでした。

 が、別の場所で撮影をしていると牛田候補の選挙カーに遭遇! 慌てて写真を撮ったのが、コチラ。

 ・・・「牛」でした。 ここまで準備できるのに何故2023年の市議選には出馬しなかったのでしょうか。 市長選に出る予定でもあったのでしょうか。 不明ですが、いずれにせよ「確定」です。

(クリックやタップで拡大してご覧ください)

 選挙公報はコチラ。 ・・・実は3候補中最も内容が薄いという。 しかし、そんなコトもマイナスにならないほどに、この構図では「確定」なのです。


◎市議補選・選挙結果

[当]牛田 敬一 (63) 無所属 元 16,636票
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[落]大脇 和人 (62)  無所属 新 10,623票
[落]梶田 邦子 (79)  共産  新   7,612票

投票率:59.19

 と、いうワケで牛田候補が危なげなく当選しました。
 2位争いは大脇候補が票を5ケタに乗せる健闘を見せた一方、梶田候補が最下位に沈むという結果に。 議員補欠選挙は政党公認候補には不利だという傾向が有るとはいえ、こうなってしまったのは梶田候補の高齢のせいなのか、地盤の旧坂下町が小さい町なせいなのか(ただ大脇候補の旧馬籠地区よりは人口が多い)。 それとも、「共産党」という看板が票に結びつかなかったのか・・・


 以上、市議補選レポートでした。
 ここまでまるっと無料部分でお届けしたのは、3候補中1候補しか会えなかったからというコトも有りますが、この内容が市長選に絡んでくるからでありまして。 それは一体どの部分なのかを含め、市長選レポートを読み進めていただきたく。


◆市長選・立候補者

小栗 仁志 (55) 無所属 新 会社社長
青山 節児 (72) 無所属 現 4期目を目指す

 4期目を目指す現職に、選挙初挑戦のガス会社社長が挑む一騎打ちです。


◆市長選・前回(2020年)の選挙結果

[当]青山 節児 (68) 無所属 現 21,107票
 -------------------------------------
[落]庄司 善哉 (82)  無所属 新   5,463票

投票率:42.32%

 「新しい中津川市政をつくる会」会長で共産党などの支持を受ける秋田大学名誉教授の庄司氏がリニア中止などを掲げ現職に挑みましたが、結果は現職の圧勝。 結果が見えていたためか投票率が前々回(2016年)から17.59ポイントも下がってしまいました。 それでは両候補について触れていきましょう。


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