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萌装東京 - 03 MONQ

萌装東京(@mou_sou_tokyo)です。

イラストレーターが描く、実在するスニーカーやファッションアイテムを用いたイラスト。
それらをきっかけに「イラストでアイテムやブランドを知った」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そういった方々に向け、萌装東京のnoteでは「イラストレーションで語る、ファッションの物語」をテーマに、イラストを通じてアイテムやブランドのストーリー、それらをとりまくカルチャーを紹介していきます。


今回は、イラストレーターとして活躍するMONQさんが萌装東京のために描き下ろしたイラストを通じ「NIKE Air Force 1」(ナイキ エア フォース 1 以降"AF 1")を軸に、このシューズと密接なカルチャーであるHIPHOPとの関連を。
そして、アニメ「サムライチャンプルー」へのトラック提供を期にアニメと深く結びついたHIPHOPアーティスト Nujabes(ヌジャベス)や、彼が始祖と言われるLo-fi Hip Hop(ローファイ・ヒップホップ)とアニメカルチャーとの繋がりについてお話していきます。

また、AF1を履いた一ノ瀬志希が着用するファッションブランド『MAISON KITSUNE』(メゾン キツネ)もピックアップ。

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こちらも是非御覧ください。


萌装東京とは

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萌装東京は、東京発信のファッション&アートクリエイティブ集団です。
ファッションとポップカルチャーを通じたビジュアライズで、全世界の人たちと”カルチャー”で繋がり、相互理解を深めた文化交流を促進したいと考え、日々活動をしています。

noteでは、日本語・英語・中国語の3ヶ国語で記事を展開。
世界のクリエイター、創作ファンの方々へ記事を届けます。

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中国語

また、Instagramでも発信をしているので、そちらも是非ご覧ください。



MONQ(Illustrator)

・初音ミク
「マジカルミライ 2014」 メインビジュアル
「初音ミク ×HSSB 公式スケートボードデッキ」 デッキデザイン

・雪ミク
「B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2020 in HOKKAIDO」デジタルアンバサダーイラスト
「SNOW MIKU SNOW SPORTS LINE」スノーボード / スキー デザイン・イラスト

など、多くの作品でイラストレーターとして活躍中。



MONQ × NIKE Air Force 1 White

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2019年11月にリリースされた萌装東京。その1st Lookとして公開されたイラストがこちら。
今回は、このキャラクターが履くAF 1のストーリーをご紹介していきます。



Air Force 1のストーリー

AF1は、NIKEの代名詞たるエアソールユニット「Nike Air」を搭載した世界初のバスケットボールシューズとして、1982年に登場しました。

デザインを担当したのは、BRUCE KILGORE(ブルース・キルゴア)。
前述のエアソールユニットの搭載と同心円を描くアウトソール、フィッティングを高めるベルトなど、完成度の高いバスケットシューズとしてリリース当時から高い注目を集めました。

NIKEはこのシューズの販売促進のために、当時のNBAで最も有名な選手6名にAF 1を配給。
彼らは世界で初めてAF 1を着用して試合に出場した選手として、後に「オリジナル・シックス」と呼ばれるようになります。

その中でもMoses Malone(モーゼン・マーロン)選手の活躍は著しく、所属チームを優勝に導いたことからAF 1の人気は加速。
これを期に、ストリートでも広く受け入れられることとなりました。


AF 1は後継種であるAir Force 2の登場により、1986年に一度は生産終了になります。

しかし、メリーランド州のボルチモアにある3店舗、通称「3アミーゴス」がNIKEの本社に再販を要請。
1店舗につき1200足を販売することを条件に再販売が決定します。

再販された後、多くのファンが各地からショップを訪れ、完売が相次ぐことに。
さらにニューヨークなどの都市でも再販が決定されると、AF 1のムーブメントは多くのカルチャーを巻き込み更に大きなものへとなっていきました。

その後、バスケットシューズがAir Jordanシリーズなどの台頭でハイテク化の道を進むと、AF 1はストリートへと定着。
現在でも、多くのアーティストや時代のアイコン達とコラボレーションしています。


AF 1とHIPHOP
バスケと密接な関係があるHIPHOPは、AF 1と深い繋がりのあるカルチャーのひとつ。
特に「White On White」と呼ばれるホワイトカラーのAF 1の愛好者が多いのが特徴です。

なぜ白いAF 1なのか。
その理由は、成功の象徴として常に新しいモノを身に着けるHIPHOP独自の文化が由来です。

当時のBボーイは、ゲットーから成功し裕福なことをアピールするために、洋服やスニーカーは常に新品で美しい状態であることをクールとしていました。
そのため、真っ白なシューズであるAF 1を常に新品で履くことがステータスとなっているのです。

オーディオ機器の「Beats(ビーツ)」で知られる音楽プロデューサー Dr. Dre(ドクター・ドレー)は、毎日新品のAF 1をおろしていると噂される程。

また、白いAF 1を履くカルチャーは、HIPHOPの影響を強く受けた1994年頃の日本のストリートにも影響を与えることになります。

これらの流れから、白く美しい状態のAF 1を履くストリートの流儀は、現在でも変わってはいません。



HIPHOPとアニメ

AF 1と深い関係にあるHIPHOPは、アニメとも深い関係にあります。

アニメには、HIPHOPアーティストの楽曲を使用したものや、カルチャーをフィーチャーしたものなど、様々な作品がリリースされているのをご存でしょうか。

また、逆に世界的なHIPHOPアーティストが日本のアニメを愛し、その楽曲をサンプリングすることも。

今回は、それらの中でも両カルチャーにとって最も重要な作品と、その音楽を手掛けたアーティスト、そのアーティストが起源となり世界へ広まったHIPHOPの1ジャンルを説明していきます。


サムライチャンプルー とNujabes
HIPHOPと特に繋がりが深いアニメ「サムライチャンプルー」。
その楽曲を手掛けたのは Nujabes(ヌジャベス)というアーティストです。

Nujabesは1995年から渋谷を拠点に、DJやトラックメイカー、音楽プロデューサーとして活躍。
ヒップホップにジャズを取り入れた「JAZZY HIPHOP(ジャジー・ヒップホップ)」ブームを作り出し、ファッションブランド「COMME des GARCONS(コム・デ・ギャルソン)」の音楽ディレクターを担当していたなど、数々の実績があります。

そんな中、彼は「COWBOYBEBOP」などで知られる渡辺信一郎監督からオファーを受け「サムライチャンプルー」へトラックを提供。
ここで、アニメとの接点が生まれました。
上に掲載した同作のEDテーマ「四季ノ唄」も彼のプロデュースによるものです。

しかしながら、2010年に交通事故で死去。
36歳で亡くなった彼の音楽は世代や国を超え、今も多くの人達に愛されています。


Lo-fi Hip Hopとアニメカルチャー
「Lo-fi Hip Hop(ローファイ・ヒップホップ)」という音楽ジャンルをご存知でしょうか。
「ゆったりと落ち着いたメロディとシンプルなドラム構成」が特徴で、勉強や仕事のBGMとしても注目されています。

You Tubeの配信がきっかけで広まったこの音楽は、Nujabesやアニメと密接な関係にあり、複数のカルチャーが複雑に絡み合うことで形成されているのです。


Lo-fi Hip Hopの音楽的な起源として位置づけられているのが、NujabesのJAZZY HIPHOPと、日本のサブカルチャーをサンプリングした「Vaporwave(ヴェイパーウェイヴ)」など。

また、Lo-fi Hip HopとVaporwaveは共に、「楽曲に対して統一されたアートワークを用いる」という点で共通しています。


Lo-fi Hip Hopとアニメとを結びつけるきっかけのひとつになった、アメリカの大人向けアニメ専門チャンネル「adult swim(アダルトスイム)」。

先に挙げた「サムライチャンプルー」も放送されており、後にLo-fi Hip Hopのシーンを築く世代たちが、ここでNujabesの楽曲を認知、影響を受けたと言われています。

これらのことから、文化の根本の部分でアニメと結びつきが強い音楽ジャンルとして成熟していったのです。


Lo-fi Hip Hopの代表作
Lo-fi Hip Hopを代表するYou Tubeチャンネルのひとつである「ChilledCow(チルドカウ)」。
「日本のアニメーション+チルいビート」というフォーマットを定着させたとのはChilledCowだと言われています。

同チャンネルは、2017年にスタジオ・ジブリの「耳をすませば」のワンシーンをループさせてビートを流す配信を開始。
現在は、オリジナルのアニメーションを使い配信を続けています。

この他にも様々なアーティストが楽曲をリリースしています。
是非、You Tubeなどで探してみてください。



まとめ

AF 1を橋渡しに、それらと関係の深いアニメと音楽が交わったカルチャーを紹介してきました。

このように、ファッションやアニメを始めとした様々な点が交わり形成されたカルチャーは多く存在します。

今後もイラストとアイテムを軸にそれらを紹介していきますので、次回もお楽しみに。


takashi


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