「パーパスモデル」とは、未来の仕組みづくり
「パーパス経営」という言葉が流行っていますが、この本はもう少し上流の考え方を整理するのにいい感じ。
全体と部分の関係性が整理されていて、人に説明するときに使える部分が多い。プロジェクトへの人の巻き込み方、自分ゴト化など、今週、クライアントさんとの話題にも使えそうです。
個人の目的と組織の目的は違っていい
いきなり「組織の目的」とか言われると、興ざめしてしまう。
個々の目的があって、重なり合う部分が組織の目的になっているといいのだけど、ギャップがあれば、そこを見える化して話し合うキッカケがつくれればいい。
最初の時点では、必ずしも重なっていないこともある。それが普通。だから、話し合う。
そういう現実的なアプローチで、お互い歩み寄る姿勢が大切。
自分と仲間、組織の位置関係がわかるとスッキリ納得できる
中心に共通目的
その周辺に個々の目的を描く
それぞれの立場で目的、役割がある。個がつながって全体になる。
共通目的 → 個々の目的・役割 と広がる
関係性が一目でわかる、つながった全体像を共有することが大切。同じ図を見ながら話し合う。
本は大きく3部構成。理論編、事例編、事例を使った深掘り解説と進む。わかりやすいので、ワークショップ、セミナーの副教材、引用としても使えそうです。
自分ゴト化のプロセス
組織と自分との関係に戸惑うことは多い。自分と全体との関係を書き出してみる。一緒にパーパスモデルを描きながら対話すると、面白いことが起きそう。
大きな社会課題に対して、組織だからできることがある(動機)
個人ごとの役割を書き出して、全体でマップ化
それぞれの役割は、周囲からの期待感でもある
行動・貢献の成果が見えると、手応えを感じ(自分への承認)、愛着がわく
愛着が自分ゴト化の起点
共通課題・共通目的の具体化(言語化)
社会課題から、共通課題→共通目的→各自の目的・役割とブレークダウンしていく。
(もちろん、企業がかかえる課題からスタートしてもいい)
対話、深掘り、図解、言語化
多くの人が関わることで、社会を動かしていく。個の活動から大きな文脈をつくる。
課題を深掘りする
違和感から、その原因と影響をマップ化、システムループ図を描き、ゾーニング、負のループを見つけ、深掘りする
個人の動機、やりたい気持ちは、様々あっていい(多様性、カラフル)
目的の言語化は「~したい」の形で統一する
関わり方のグラデーション:観察、リアクション、サポート、実行、推進
インセンティブ(報酬):ボランティア、情報、関係性、名誉、金銭、権利(金銭以外の方が強力)
むりせず、ゆるやかに、それぞれの関わり方で、グラデーションをつくる
多様な個性でポートフォリオをつくることで、リスク低減できる
共通目的と役割(関わり方)
誰が、何をどのようにして、どんな状態にするか。
動機、課題、できること、から考える。
社会、組織、個人のレイヤーでそれぞれの役割がある。
個々の関わり方は違っていい、ゆるやかな関わり方でもいい、関わり方がグラデーションをつくる。
フレームワーク、シートを無料公開
本の著者、制作チームが関連情報を無料公開しています。
図解総研のページ
パーパスモデルの解説、ツールキット、ワークシートなど。
著者のきびさん
図解総研のnote
著者による解説動画
そんな感じで、今年も面白い情報を整理して発信していきます!
この記事を書いたのは、
収益の柱を増やす「未来実現パートナー」 川原茂樹
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