mountriverseaoic
個人で書いている詩をまとめています。目標は1日1回更新。 現在30日連続更新達成。
ガラスを通して見た外は 涼しげで羨ましい ときおり流れる水滴を 指でつついて道を変える 途切れた道は指でなぞって カラリと鳴った
昔は待ち遠しかった誕生日も 今はただ歳を重ねる日 ロクなことせずのんべんだらり 脳みそ空っぽに生きている 今年の目標はどうしようか 次の誕生日から頑張ろうか 去年も同じことを 言った気がして思わずにやり 世間は慌ただしく 時の流れに差を感じ 今や立派な引きこもり 明日は明日の風が吹くだろと 横になって大あくび
にわか雨で雨宿り 雲は動く気配はなく タバコに火をつけ一息ついて 進むべきか留まるべきか 思考は回らず足は動かず 何も変わらずそこにいるだけ 何もできずにそこにいるだけ
止まらない 時間の流れに ため息ひとつ 昔はワクワクしていた一年も 気づけば来るなと願うほど またひとつ重ねてため息ついて 変わらぬ明日を願うだけ
弾けてはねて とても熱くて 思わず落とした 鍋のふた これは勇者も すぐに替えるわと なんだか納得してしまった そもそも暑い日に やるもんじゃない お店の人は凄いな なんて鯵を齧った
続きが気になる 蛇足だろうと その先が知りたいと 思ってしまう 世界はそこで 綺麗に終わって きっとその先は 必要とされないのに それでも終わりの先を 知りたいと思ってしまう いつかその先に 辿り着けるだろうか
自転車転がすいつもの道 いつもと違うお祭りの音 知らない土地のお祭りなんてと 横目で見ながら通り過ぎる いつから無くした冒険心 いつから無くした好奇心 普段通りのことしかできず いつもと違うことはできない やりたいやりたいと口ではいえども 実際体は動くことなく こんな大人になるはずじゃ なかったはずだと僕は嗤った 子供の頃にこのお金で 好きなお菓子を買いなさいと 手渡された50円玉の重さと 何を買おうと悩みに悩んだ思い出は 今も大事な宝物 今は駄菓子に目もくれず お金の無駄
流れに身を任せる 空は快晴いい天気 なんだかとても 気持ちが良くて だんだん意識が遠くなる ああいけない眠っては 首をふりふり目をあける しかしここはどこなのだろう どこまできてしまったのだろう 覚えのない景色が続く いつまで流れれば良いのだろう 空は遠く 岸は遠く 取り残されてしまったかのよう だんだん不安に呑まれてく だんだん視界が閉じられる 慌てて目を開け 見慣れた天井 ため息ひとつで全部流した
踊れ踊れくねくね踊れ 踊り狂えよ果てるまで 君の踊りが終わるまで 僕は見守り続けよう 透き通るような褐色の肌が 横たわるまで見ていよう 緑を纏ってああ綺麗 きっともうすぐ絶えるのだろう だんだん踊りは緩やかに 満足するまで見守って 絶えたらずるりと一口 ああ美味い
ここから見上げる星空が そこから見上げる星空と 同じ星空であればいい 見上げて見つける一等星 どこにも見えない二等星 そこからどれだけ見えていますか そこからはもっと見えていますか 誰にも見えない星を探して 君に繋がる星を探して きっと同じことをしているのかな 空から流れる雫が一つ
蚊をパチンと叩く スルリと逃げられイライラ 狙い定めてもう一度 もう二度三度 まだやれない 気づけば汗だく 最後の手段 蚊取り線香に火をつけた
深夜にメッセージを待つ 来ると決まったわけではなく むしろこない可能性が高い それでもただただ待ち続ける きっと君から連絡が来ると 信じて携帯握りしめる 僕から送ったメッセージ 他愛のないメッセージ なるたけ親愛の情を減らして 届けたメッセージは 既読もつかずに 空虚へと消える あなたは今何をしていますか あなたはどこにいるのでしょうか 問いたい気持ちを押し殺して なんでもないメッセージを送る きっと届かぬこの気持ちを 込めずにメッセージを送る
ゆっくりと ひとことひとこと ことばをかさねる きっとわかってもらえると きっとしんじてもらえると おもってことばをかさねてつたえる けっきょくりかいをえることはなく いやになってだまりこんだ はなすことがいやになった もうどうでもいい だれともはなさず くちてゆく
気がつけば身動き取れなくなっていた 守るものが増えてしまった 背負うものが増えてしまった 言い訳は考えれば思いつくけど 結局動かないことが原因だった いつからだろう 道端で泣く子供に声をかけなくなったのは いつからだろう 飛び出そうとする子供を叱らなくなったのは いつからだろう 喧嘩する子供たちを仲裁しなくなったのは いつからだろう 朝すれ違う子供達に挨拶しなくなったのは こんな自分にいつからなった こんな世界にいつからなった こんな世界を受け入れてしまう 自分にいつから
光が差した 丸い丸い輪っかになった 輪っかはだんだん大きくなった 大きくなって気付けば輪っかは消えてった 光の中で消えた輪っかを探した どんどん端に寄ってった 光が消えた
転がるボールを追いかけて 坂道駆けて 目の端に映る 緑の波に奪われた ボールはもう どこにも見えず 風はざわざわ笑ってる 仕事に追われて生きている 追いかけられて 追い立てられて ふと目の端に映る揺れる木の葉に なんだか懐かしさを覚えて 言葉にできず 1人くつりと笑うだけ