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プレパパにできることvol⑪
いざ出産へ
病院へ到着。
夜中の4時。警備員の方に連絡した上でナースステーションへ。
そして診察、結果破水しているとのことで、このまま入院となりました。
事前に用意していた入院のための着替えやグッズはもちろん持ってきておりました。
陣痛室にて妻用のとお腹の赤ちゃん用のモニター機器を接続。
徐々に陣痛の間隔が狭まってきているのと同時に、痛みも増しているようで、初めは呼吸だけで凌いでいた妻が声も出すようになりました。
これは本当に何もできず、ただただ見ているしかない自分に歯がゆい思いでした。
また何度か看護師さんがきては、赤ちゃんちょっと苦しそうなので呼吸しっかりしましょうと言われ、えー呼吸しているけど何か問題あるの?と不安になりました。
赤ちゃんのモニターでネット検索、紙に出てくる波形とネットでの情報を見比べて、これは確かに苦しいサインだということがわかったと同時に、だからどうなるのかわからないという不安をさらに煽るだけでした。
ようやく先生の診察。
細かいこと言うと、赤ちゃんの心拍が少し苦しいサインが出ていること、赤ちゃんの回旋異常つまりちゃんと出てくる向きになっていないこと、出血が多くなっていることから早期胎盤剥離の可能性もあることから、帝王切開の準備もしながら様子見ながら自然分娩を待つか、もう帝王切開に踏み切るかの二択を迫られました。
先生は落ち着いたトーンで、状況からして帝王切開がベターと言うこと、帝王切開でも5人までは産んだ人を経験していることなど、話してくれました。
そう、帝王切開すると2人目も基本的には帝王切開になること、一般的には3人までしか産めないのです。
まともに話しできる状態ではない妻に、それでも妻の意思を確認したいため相談と言えない話し合いをしました。
といっても即決、帝王切開を決断しました。
赤ちゃんが苦しそう。
この言葉で優先すべきことは決まりきってました。
赤ちゃんどうなる?
妻が手術の準備をしている間、たまたま仕事休みのお義母さんを連絡を取っていたので、帝王切開になったことを伝えました。
そしてすぐに駆けつけてくれました。
私も手術中は近くで待機できるとのことで、頭と体に手術室に入る防菌(?)のため羽織るものをもらい、準備しておりました。
てっきり、産まれたらすぐに会えるように羽織るんだなと思っていたら、違いました。
手術の立会いでした。
立会い希望してたけど、手術もいけるの?!という驚きとともに、手術台にいる妻の頭もとの椅子へ。
妻はこれ以上ないくらいブルブル震えておりました。
後から聞いたところ、寒さと怖さの両方とのことでした。
椅子に座るやいなや、ではオペ開始しますと先生。
えーマジで?!妻こんなに震えているけど影響ない?!
と驚けるのも一瞬、妻は繋がれているため手も握れないまま不安のピークが訪れました。
先生の開腹手術状況を見ながら、私たちのそばで見ている助産師さんが優しく声をかけてくれます。
私は祈るしかない状況で、助産師さんが赤ちゃん産まれますよーの声。
あれ?なかなか出てこなそう。先生も引っ張りながらあれ?みたいな表情。
頼む頼むと祈るばかりの私に助産師さんが、もう出ますからねーとの声。
その声が本当に安心できました。
結局、吸引機も使ってようやく出てきた我らが赤ちゃん。
妻からも見える位置の台に運ばれ、ようやく対面。
しかし安心していない妻と私。赤ちゃんがまだ泣いていない。
赤ちゃんはいろいろと体を摩られながら、助産師さんがもう少しで泣きますよーとの声。
あれ、泣かない。
頼む頼む頼む、祈りのピーク!
赤ちゃんの口へ細い管が入れられ何か吸い込む音が聞こえたあたりで、ほにゃーという、かぼそい声とも言えない声が。
助産師さん、時間かかりましたが泣きましたーとのこと。ジャスト1分!
助産師さんが言うから普通のことなんだろうと言う安心感がありました。
すぐに妻と私の元へ赤ちゃんを連れてきてくれました。
かわいいかわいいと何度も言う妻。
本当によく産まれてきてくれたと感無量、感動でいっぱいでした。
さてパパになりました!
まさかのまさかで帝王切開に手術立会い。
最愛の妻がまだ手術中。
帝王切開は実はここからも何があるかわからない。
妻の子宮の収縮が悪かったりすると、出血が止まらないなんてことも。
またまた祈る私。
そんな中、赤ちゃんの検診含めた確認をとのことで呼び出されました。
3035グラムの男の子。
体重と目や鼻、手足など各部位の確認、最後にお尻の穴が開いているかの確認。
こんなことするんやとお義母さんと一緒に確認しておりました。
そして初めての抱っこ。
ゆっくり手足を動かしたり、腫れぼったい目をキョロキョロさせたりと改めて感動しました。
赤ちゃんの検診が終わった直後、先生が手術室から出てこられました。
妻の出血量は問題なし、手術も無事終わったが赤ちゃんの回旋異常で出しづらく、子宮が少し裂けたとのこと。
今後、様子を見ていくとのお話に、まだまだ安心できないという気持ちと、できる限りのサポートをしていく決意を改めて固めました。
赤ちゃんもやはり泣くのは少し遅かったらしく、一応肺呼吸の確認を行ったとのこと。
問題なく機能しているとのことで一安心。
とりあえずはです。本当にとりあえずは一安心。
まだまだ赤ちゃんも何があるかわからない。
心配性の私は不安も抱えながら、これから3人で生活していくことのワクワク感とで、今までに味わったことのない気持ちでいっぱいでした。
プレパパからパパへ。
いや形式上はパパになったが、本当の意味でのパパになるのはもっと先のこと。
産まれてきてくれた息子がパパにしてくれるのだと思います。
プレパパにできること
・入院グッズを準備する。
・出産に立ち会う。
・立会いが手術になっても気持ちをしっかり持つ。
・とにかく祈る。
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