能登半島地震の経験を教訓に
令和6年能登半島地震では被災者の救出や支援がなかなか進まないようです。その原因をいくつか考えてみると、今後太平洋沿岸で発生が予測されている大地震にも共通することと思われてきました。
障害:
1. 道路が何箇所も寸断されており車の通行が困難である。
2. 海岸が隆起して港が使えなくなっている場所がある。
#1については今までも想定していたことですが、#2については想定されていたのでしょうか?
救援物資をいくら準備しても車で届けるのは無理になる。地震の影響を受けていない遠隔地からの移送にトラックの他にヘリコプターの利用が必須。被災地内でも物資の移送はヘリコプター、ドローン、オフロードバイクなどのmixが必要になるのでは?
海岸では揚陸舟艇、ホバークラフトの活用。自衛隊の大型船を沖合に停泊させて、揚陸舟艇、ホバークラフト、ヘリコプターで陸へ運ぶ。又、携帯の移動基地局の運搬も。中国は台湾侵攻のため、又米国は海兵隊の海外振興のために揚陸舟艇は大量に保有していますが、攻撃を考えずに自衛だけを考えている日本の自衛隊ではどれだけの用意があるのか心配です。
ボランティアの受け入れ態勢にも苦労しているようです。物資の受け入れ、ボランティア人材の受け入れについては市区町村であらかじめ拠点となる場所は決めてあるのだろうか?都道府県の防災本部は発災時にどの拠点が使用可能かを早期に判断・決断し、人と物をその拠点に集め混乱を避ける必要があるでしょう。
太平洋側の連鎖巨大地震発生時を考えると首都機能の分散を急ぐ必要があるのでは?六大都市(実質は東京・大阪の2大都市)の構造からドイツ型の中型都市構成への移行を進めることも検討の価値があるのでは?コロナで人口の地方移転の傾向が多少は見られたものの、現在は再び東京への流入が増えていることは極めて危険な動きであり、政治の力が必要なのでは?
原発が殆ど海岸地域にあるということは大震災の際に広範囲にわたる停電と放射能汚染問題が発生することは避けられないでしょう。これを考えても内陸部にしっかりとした中型都市を作り、政治機能や物流拠点をこれらの中型都市に移転することが必要なのでは?地震の予測も大事ですが、必要な対策を着実に進めて欲しいと考えます。