ねぇ今夜、カクテルパーティーしようよ
どういうテンションでこんなこと言われるのかわからないんだけど、ちょっとだけ覗いてみたい。
そんな、はやぶさです。
カクテルパーティーって言葉の陽キャ感、凄くないですか?
イケイケの美男美女
信じられない大きさの豪邸
奇抜な形したクソデカプール(ライトアップ付き)
大音量音楽とノリノリのDJ
アルコールと性の香り
ここにドラッグと変死体があったらCSIとか始まりそうですね。ちなみに私はマイアミ派。
どうにも洋物感が抜けないのですが、日本版にしたら何と表現したら良いんですかね?
宅飲み
…規模が小さすぎる
クラブ
…近いけど自宅じゃない
女子会
…可愛すぎる
パジャマパーティー
…可愛すぎる
マリオパーティー
…大体ケンカになる
そもそもパーティーという言葉の規模感が違う気がする…「たこ焼きパーティーやるから来てよ」って外人の友人に言って家に招いたら、どんな顔されるんだろう。
狭いマンションの一室で小さな机囲んで、隣に響いたらマズイから音楽かけても控え目にして。
「oh...」
と絶句されちゃうだろうか。
それとも
「hey,guys!!どんなチンケなパーティーかと思ったら、そこにそんなもん用意してたのかよ。」
「それにしてもお前、こんな大量に…しかもまじりっけなしの色してやがる…これ一体いくらしたんだ?」
「マンションでコソコソやってるのもそういうことかよ…それにしてもこれ、ヤベェんじゃねぇか?サツとかにバレてねぇよな?」
「そもそもお前何者だよ、こんなもの大量に持って…実はめちゃくちゃヤバいヤツなのか?!」
そういって彼の指さす先には、日清製粉の袋が転がってて、とんだ粉物違いを起こしたりして。
でもさ、たこ焼きパーティーって謎にハイになるし、「こんなんいくらでもいけるわ」ってなるけど、ある時点で急に満腹になってテンション下がるって意味では似てるよね。
閑話休題
みなさん、『カクテルパーティー効果』って聞いたことありますか?
要はカクテルパーティーのように騒がしい場所でも、目の前の人と会話ができるのは選択的注意が働いているからなんですよ、人間にはそんな機能があるんですよ、ってことの例示なんです。
んで、私はダラダラとカクテルパーティーについて話してた訳。
そしてね、私これ、ないんです。
全くないことはないけど、かなり弱いんです。
騒がしい場所で話してると、目の前の人の声、全くリスニング出来ないんですよね。相手からしたら「ねぇ、ちゃんと話聞いてる?」って話なんですが、聞いてないわけじゃないのよね。聞けないのです。屁理屈じみてるけど。
あとね、自分が話してる時に誰かが話してると、そっちに注意が飛んでったりするから、自分が何話してるかわからなくなるんだよね。
だから結構困るんだけど、お陰様で誤魔化すスキルが伸びまくったので、「あれ、何話したいか忘れちゃった⭐︎てへぺろ」みたいにして乗り過ごしてきました。内心軽いパニックっていうか、私の場合刺激の閾値越えるとぼんやりしちゃって白昼夢みたいになってるんだけど。良いんだか悪いんだか。
そんでね、自分がそうだから分かるんだけど、世の中に結構多いような気がするのよ。自覚はないかもしれないけれど。
例えばさ、喋ってる時に私語されること死ぬほど嫌う人っているじゃないですか。例えば学校の先生とか、職場の上司とか。あれ、もしカクテルパーティー効果がないとしたら凄く納得が出来るんですよね。
要はカクテルパーティー効果がないことで注意が分散すると、私みたいにぼーっとするか、軽いパニックを起こすかになると思うんですよね。その状態って不快で耐えられないことだから、その原因を排除したくなるわけで、そうなると激しい言葉を使っちゃったりするのかなって。
人が感情を露わにする時、特にアグレッシブなモノを出されるとこっちも反撃したくなるけど、結局強く出たくなる背景には不安だったり、弱さがあって、それに耐えられなかったり、耐えられないという事実に恥ずかしく思ったり、そんなことがあるんじゃないかって思うんだよね。
そう思うとちょっと生きやすくなったりして。
でも、「いや、そりゃてめぇの問題じゃろがい」って憤ってみたりして。
そんなことに揺れながら、どっちの感情にも耳を傾けて、大事にしながら、時々音が混じってわからなくなりながら、それでもバランスをとりながら生きていきたいなと思った、そんな私なのでした。