ゼフィルス・ピアノ五重奏団
今日はサッカーの予定でしたが、17時から予定が入ったので、予定変更でゼフィルス・ピアノ五重奏団の演奏会へ行きました。
ゼフィルス・ピアノ五重奏団は2021年7月以来になります。そのときはエネスコとドヴォルザークのピアノ五重奏曲でした。
残念ながらnoteを始めたのが2021年8月20日なので、鑑賞記は残っていませんでした。
ということで初めて書かせていただきます。
早めに行って当日券を買ったら先着30人に入ったので整理券をもらい、先着入場できました。ラッキーです。
前から3列めの好位置の座席が取れました。
シュニトケとショスタコーヴィチという20世紀の作曲家が中心のプログラムです。
シュニトケという作曲家は活躍したのは50年前ぐらいですが、いまだにピンと来ない難解な感じがしています。
マーラーのピアノ四重奏曲という曲があるんですが、第1楽章しかなく第2楽章がスケッチが残っています。
第2楽章をスケッチからシュニトケが完成させています。こんなのマーラーが作るとは思えないシュニトケチックなリズムや不協和音が出てきており、笑いが出るほどです。お茶目なところあるんですかね。
そんな一面が今日の演奏会にもありました。
◼️シュニトケ/2つのヴァイオリンのためのMoz-Art
モーツァルトの未完のK433から始まりますが、シュニトケ風のリズム、不協和音でモーツァルトの音楽があらら・・という感じで滑稽でした。
おもしろかったです。
◼️シュニトケ/ショスタコーヴィチの思い出に寄せる前奏曲
ショスタコーヴィチが亡くなった1975年に作曲した曲で、ショスタコーヴィチをリスペクトする音楽でモーツァルトやマーラーとは別の主旨です。
ヴァイオリンの山田さんが舞台で弾き、舞台裏でヴァイオリンの尾池さんが弾くという設定でした。
まさにショスタコーヴィチの精神の音楽ですばらしかったです。
舞台で弾いていた山田さんも舞台裏に弾きながら移動し、誰もいなくなり、寂しくなったところで演奏が終了するという演出でした。
◼️シュニトケ/ピアノ五重奏曲
シュニトケにピアノ五重奏曲があるということは知っていますが、初めて聴きます。
バッハ音階やショスタコーヴィチ音階が出てきて2人の作曲家をリスペクトしています。
難解な曲だけど、精神的な深い曲です。
根底には母の死、先輩ショスタコーヴィチの死という哀しみがあり、感涙する内容でした。
シュニトケという作曲家の音楽はまだ理解に難しいですが、今日はシュニトケの音楽を体験できて楽しかったです。
◼️モーツァルト/ピアノ三重奏曲第7番 K564
実はあまり聴いたことが無い曲で、K563はモーツァルトの最高傑作のひとつと言われるぐらいの曲ですが、K564は明るくて可愛らしい曲という印象がありました。
第1楽章なんかはモーツァルトの初期の曲で明るく天真爛漫な感じですね。
第2楽章の変奏曲は聴きどころですね。
モーツァルトの変奏曲楽章というと弦楽四重奏曲の第18番や第19番、クラリネット五重奏曲などがパッと思い出しますが、変奏曲は天才モーツァルトですね。
楽しいモーツァルトが聴けました。
◼️ショスタコーヴィチ/ピアノ五重奏曲
ショスタコーヴィチで1番好きな曲はと聴かれるとこの曲を選ぶかな。
やはり苦悩から始まって最終楽章で緊張感から解放されていくストーリーですね。
第1楽章、第2楽章がシリアスで緊張感があり、感動があります。その音楽でさえも明るい音楽に変えてしまう最終楽章のハッピーエンドのストーリー。
これこそが20代のときからこの曲のファンでした。
ショスタコーヴィチの曲でハッピーエンドストーリーはめずらしく、交響曲第5番とか数えるぐらいしかありません。
ゼフィルス五重奏団の演奏は第1楽章から力強い演奏をしていてすばらしかったです。
第4楽章からアタッカーで最終楽章の第5楽章へ行くところはワクワクします。
それを目で見ながら演奏を聴くのは至福の時です。
そして最終楽章がすばらしかったです。
シュニトケから始まってモーツァルトを挟んでショスタコーヴィチ、内容の濃いプログラムを聴けて良かったです。
今回2回めでしたが、また機会あればゼフィルス・ピアノ五重奏団の演奏会へ行きたいと思います。